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「ケバ取り」で読みやすい原稿をつくる
「ケバ取り」は文字起こしに必須の作業
録音音声を聞いてテキスト化することを「文字起こし」、あるいは「テープ起こし」「書き起こし」などと言います。
以前はボイスレコーダーで録音した音声が多かったですが、今はオンラインで開催されたweb会議等の動画・音声から文字起こしすることもふえています。これは新型コロナウイルスの影響も大きいですね。
さて、音声から文字へ起こす際に、「ケバ取り」という作業を行うことがあります。
人が話した言葉というのは、けっこう無駄な部分が多いものです。たとえば、話し始めや途中で「あー」「えーと」「まあ」など、話の内容と直接関係のない言葉を思わず言ったりしますよね。
このほかにも、言い間違え、言い直し、言葉を噛んだり、言い淀んだり、相手の話を聞きながら「はい、はい」「うん、うん」と四六時中うなづいていたり、いろいろあります。
これらの不要箇所を「ケバ」と呼び、これを削除または修正する作業を「ケバ取り」と言います。ケバの多い少ないは話者の話し方や、録音内容にもよりますが、まったく無いということはまずありません。
どこまで「ケバ取り」するか
不思議なもので、人の話を耳で聞いていると、ケバというのは意外と気にならないものです。
ところが、話した通り一字一句正確に文字起こしした文章を見ると、ケバの多さに驚くこともあります。そこで必要になるのが不要箇所を取り除く「ケバ取り」というわけです。
ただ、実際に文字起こしをしてみると、「ケバ取り」をどこまで行うか悩むことがあります。とくに、自由な雰囲気で交わされる会話などは、ケバ取りしすぎると話者の心情や言葉のニュアンスがうまく伝わらなくなってしまいます。
文字起こしは音声を文字へと変換する単純な作業ではありますが、こうした「ケバ取り」のテクニックは、作業者の経験と言葉に対するセンスが問われます。