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【ネタバレあり】かがみの孤城 下 感想
こんにちは、卯月です。
今回は、書評を書きます。
本は、辻村深月さんの「かがみの孤城 下」(ポプラ社・ポプラ文庫)です。
ネタバレがありますので、まだ読んでいない方・今読んでいる人はご注意ください!
あらすじ
学校での居場所をなくし、家に閉じこもっていた“こころ”は、部屋の鏡をくぐり抜けた先にある城に通うようになる。そこで出会ったのは、境遇の似た仲間たち。7人それぞれの事情が少しずつ明らかにな
るなか、城の終わりの日が刻々と近づいてくる。鍵は見つかるのか、果たしてこの中の誰の願いが叶うのか──。ラストには驚きと大きな感動が待つ。本屋大賞受賞作。
(裏表紙のあらすじより引用)
感想(ネタバレあり)
辻村深月さんの作品で、2018年(第15回)の本屋大賞を受賞しています。
辻村さんは、2004年に「冷たい校舎の時は止まる」
でメフィスト賞(第31回)を受賞し、デビューされました。
驚きの事実(7人を選ぶ基準や全員が生きている時代など)が次々と明かされる巻でした。
主人公である「こころ」は「普通」になれないことに悩んでいます。
でも、「普通」って何なんでしょうね? みんなが当然のように使う言葉ですが、定義はとても曖昧。私たちはそんなことでバカみたいに悩み続けています。私自身も、その一人です。
この小説は「普通」になれないことに悩む人に勧めたいです。読了後、私も少し気が軽くなったように思います。
この本の単行本には、「作者最高傑作」という帯がついていたそうです。
私は普段、上下巻の本は上と下を一緒に買います。
これは上が面白くなかった場合、下が無駄になってしまう買い方ですが、この本ほど「下も買っておいてよかった!」と思った本はありません。
初めて触れた辻村ワールドが、この作品でよかったです。
書誌情報
かがみの孤城 下
著者 辻村深月
出版社 ポプラ社
レーベル ポプラ文庫
ISBN 978-4-591-16972-8
定価 780円+税(税込858円)
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