【ネタバレあり】まほろ駅前多田便利軒 感想
こんにちは、卯月です。
今回は、書評を書きます。
本は、三浦しをんさんの「まほろ駅前多田便利軒」(文藝春秋・文春文庫)です。
ネタバレがありますので、まだ読んでいない方・今読んでいる方はご注意ください!
あらすじ
まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。ペットあずかりに塾の送迎、納屋の整理etc. ──ありふれた依頼のはずがこのコンビにかかると何故かきな臭い状況に。多田・行天の魅力全開の第135回直木賞受賞作。解説・鴻巣友季子
(裏表紙のあらすじより引用)
感想(ネタバレあり)
三浦しをんさんの作品です。
三浦さんは、2000年「格闘する者に○」でデビューされました。
「まほろ駅前多田便利軒」は、2006年上半期の直木賞受賞作でもあります。
便利屋を営む多田と、元同級生の行天。物語は、多田のもとに行天が転がり込んでくるところから始まります。
どこか噛み合わないこの凸凹コンビを一言でいうと「ツーマンセル」でしょうか。
多田も行天も、再会するまでに大切なものを失っています。
それでも、失ったものを元あった場所に繋ぎ直して再生することはできます。完全に元の形には戻らなくても、また幸せな状態に戻れるんです。
二人は大切なものを失っても、それでも踏ん張って生きています。それは、なかなかできることではありません。二人は大切なものの代わりに強さを得たのだと思いました。
書誌情報
まほろ駅前多田便利軒
著者 三浦しをん
出版社 文藝春秋
レーベル 文春文庫
ISBN 978-4-16-776101-1
定価 660円+税(税込726円)