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弁護士が詐欺師に利用される時代

先ほどこんなニュースを目にしました。

国際ロマンス詐欺の被害回復を謳いながら
なんらの業務もせずに逮捕されている弁護士は、
確か複数いた記憶です。

また、摘発はされていない(と思う)ものの、
国際ロマンス詐欺の被害回復しますと
宣伝している法律事務所を
複数見たことがあります。

国際ロマンス詐欺は
犯人との連絡すら
まともに取れないはずなので、
被害回復を謳う事務所は
控えめに言って
ほとんど詐欺と言って間違いないと
思います。

が、弁護士が主体になって
上記のような詐欺を働いているケースって、
一体どれくらいあるのかなとも思います。

摘発されているケースのように、
ほとんどが詐欺集団に乗っ取られて、
電話対応から何から
弁護士が出る幕ない状態で仕切られ、
被害回復措置なんて一切しない
というのが実情ではないでしょうか。

弁護士や法律事務所が
他の団体(会社など含め)に
乗っ取られたケースの代表格は、
ミネルヴァ法律事務所の件だと思われますが、
そういう事務所は東京(関東圏)を中心として
一定数あるのかなと思っています。

先日も、Xで、
とある弁護士がつぶやいていましたが、
74期(経験2,3年)の弁護士が
債務整理経験10000件を謳った
広告を出している事務所があったそうです。

この弁護士は明らかに
広告会社か何かに乗っ取られているでしょう。
いずれ非弁提携で懲戒されるのは
目に見えています。

こんな風に弁護士が
「乗っ取り被害」に遭うようになったのは、
弁護士の数を増やし、
広告を自由化した悪影響だと
私は考えています。

弁護士が自由競争にさらされるようになり、
少しでも多く稼ぎたいと思う弁護士が、
甘い誘惑を仕掛けられて
犠牲になっているのです。

私も、自身の事務所をやっていたころ、
ある行政書士から電話がかかってきて
「ウチの事務所のライブラリアンになりませんか」
などと勧誘されたことがあります。

ライブラリアンの意味が皆目わからなかったので、
そんな意味の分からん業務出来ませんと言って、
速攻断りましたが、
こういうのに乗ってしまう弁護士が
気付いたら乗っ取られてたという状況に
陥るのかなという気がします。

東京弁護士会の記事を見ると、
今のところ弁護士会の対応は
「厳格にやる」一辺倒のようですが、
それでは足りないだろうと思っています。

代表的な実例がいくつかあるのですから、
乗っ取りの手口などを
新人弁護士に対してレクチャーする機会や、
乗っ取られかけている弁護士の
相談窓口などを設けることも
検討すべきではないでしょうか。

なんでも鞭だけで解決するわけではありません。
新人弁護士が路頭に迷って
不安な状況に陥らないよう
守ってあげるのも会の役目だと思います。

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