大工、新グループ結成!
会社の問い合わせ対応や建物解体の現場管理の業務に追われる中、産廃営業時代で最も大きな動きになる仕事を唐突に任されました。
「おまえ、大工だったんだから、内装の解体くらいできるんじゃない?」
「まあ、やったことあるっちゃあるんで、できると思います」
「じゃあ、やって。金出すから」
この、本部長とのやりとり。このふわっとしたやり取り。この簡単なやりとりがその後の人生に多大な影響を与えることになっちゃうんだから、わかんないよ。THE 人生。
内装解体? なんだか聞いたことないけど、要するに構造体以外の部分を壊すってことでしょ? だったら、大工が手作業で作った部分だから大丈夫大丈夫! わかるわかる♪
それに新規事業を任されるなんて、やるじゃん、俺!
とまあ、いつものお気楽自己愛ボーイ気質全開で悩むことなくOK。ちなみにこの任を僕に託した本部長は役員の息子で僕と同い年。結構気が合う存在だったのよね。そのせいでこんな話がポッと出てしまった。ほんとポッと出。
だがしかし、もう少し考えるべきだったよ。なぜって、内装解体を会社がやるってことは、僕が一人でやるわけではないから、いろんな人を巻き込むことになるのよね。
産廃仕分け作業員として何年も働いてきた人たちが、唐突に解体作業員として働かなければいけなくなる。このことについて僕は浅はかでした。ごめんねみんな。
「とりあえず、30万渡すから、これで4人分の道具を買ってきて。人間はおまえが適正があると思う人間をピックアップして」
おお、まじかい!? じゃあ、不思議と設備に詳しいあの人と~。元解体屋のあの人と~。あと人柄がいいあの人かな~。って感じで決めて、僕は本部長に伝えました。
すると、僕が選んだ人員と僕と会社役員とで新規事業内装解体班の説明会が催されることになったのだ。
言われた通りホームセンターで道具も買ってきちゃったし、なんか専用の物置も買ってくれるらしい。もう後戻りはできないな~って感じだけど、当時の僕はまだまだ簡単に考えていたので、イケイケドンドン状態。
この時点で内装解体班の班長っていう立場とその班の仕事を取ってくる営業っていう立場の両輪がグルグル回りだしてることに、僕自身まだまったく気が付いていませんでした。
ああ~こんなスタートですまん。ただただ巻き込んだみんなに申し訳ない。つくづくバカだよあたしゃ。
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