ギリシア神話_悲劇のイアソンとメディア
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ギリシア神話で最も悲惨な話をご存知でしょうか？
最も悲惨かどうかは個人的な偏見ですが…
超バッドエンドのイアソンとメディアについて紹介します。
音声で聴きたい方はこちら
イアソンの冒険
ある国にイアソンという王子（上画像）がいました。
その国の王から「黄金の羊毛を持ってこい、さすれば王位をお前に譲る」と。
イアソンは王になるべく、早速仲間を集めました。
仲間の中には、ヘラクレスやテセウスなどの錚々たるメンバーが集まっていました。
ヘラクレスやテセウスについて知りたい方はこちら
イアソン一行は黄金の羊毛がある街に着き、黄金の羊毛をもらうために街の長と交渉が必要でした。
街の長が提示してきた条件が「イアソン1人で火を吐く牛を倒せ」と。
しかし、イアソン自身はそこまで強くはありません。
仲間のヘラクレスやテセウスが強いのです…
イアソンは悩みますが、その時とある相談を持ちかけられます。
魔術師メディア
街の長の娘にメディアという魔術師がいました。
メディアはイアソンに一目惚れしたので、魔術で火を吐く牛の討伐を成功させるから妻にしてほしいと交渉します。
イアソンはとにかく王になりたかったので、この交渉に応じたのです。
すると、魔術で熱さや痛みを感じなくなり、難なく火を吐く牛を倒すことができました。
そして、黄金の羊毛をもらい、またメディアを妻にもらい帰国…
しかし、実は王に騙されていたのでした。
王の言い分は「何年も国を空けて、わけわからん女性も持って帰ってきて
国民は謎でしょう」と。
王は最初から王位を譲るつもりはなかったのです。
それを聞いたメディアは黒魔術をしかけます。
王の娘たちに王様を八つ裂きにするという惨い黒魔術です。
メディアはニヤッとして「これでイアソンが王様ですね。」と。
しかし、黒魔術の一部始終が国民にバレてしまい、国外追放されてしまいます。
イアソンへの復讐
イアソンは別の国で王女を嫁にもらいに行きました。
メディアとの結婚は王になるために行っただけで、結果としては国を追われる身となったので、メディアとの結婚に納得はしていません。
そんな時に別の国の王女と恋に落ち、嫁にもらうことになりました。
イアソンとメディアの間には子どもがいましたが、子どもたちも含めて結婚を承諾してもらいました。
イアソンは「追放されたのはメディアのせいだ…！あの魔女…。」と恨みを持っていました。
結婚式前夜に、メディアから王女へ花嫁衣装が贈られました。
王女が花嫁衣装を着た時に、突然、発火したのです！
その様子を見た父である王は娘を助けようとしますが、王も一緒に焼けてしまいました…
イアソンはその事実は知るとメディアのもとへ向かい
「お前のせいで人生めちゃくちゃや！消えろ！！」と叫びます。
メディア「私達の絆の証であるこの子たちも一緒に消えないとね…残念」
と言い、イアソンの目の前で子どもたちを殺して姿を消しました。
その後、メディアの姿を見るものはおらず、イアソンは呆然として放浪し、野垂れ死にました。
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