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半年EVとガソリン車を所有してみての感想

noteを書き始めた初期のころにEVを購入した記事を書いたが、そのころから半年が過ぎたので、そろそろ社用車で使っているガソリン車とEVの比較をしてみたいと思う。当時中古のEVが人気がないと書いたが、そのころよりも更に輪をかけて中古のEVは人気が無くなっているように思われ、2万ドルを切っても十分スペック的に魅力的なものが出てきている。

所有車

  • Chevrolet Bolt EUV - 満充電でおよそ240マイル走行可能

  • Nissan Rogue - 満タン状態で500マイル走行可能

2台の自動車比較(AI生成のため少しディテールが異なります。)

EVを所有してみて

今回EVを所有してみて思うことは、もともと狙っていた通りの活躍をしてくれており、ほぼ不満はないという事。

  • 低速-中速トルクが太いため坂道が多いジョージアでとても乗りやすい。
    アクセルオンで即座にトルクが発生するので、上り坂では減速しづらい。

  • 走行距離は90%充電制限をかけているので、210マイルマックス程度だが、基本的に妻が子供の送迎に使っていて一日20-40マイル程度しか走らないので全く問題が無い。

  • 家で充電ができ、ガソリンよりもマイルあたりの単価が安い。簡易試算では5分の1程度にはなる。

  • メンテナンスコストが安い。タイヤローテーションのため1回目のメンテナンスに出したが、基本交換部品はない。

  • 保険は高い。修理費が高くなるのでガソリン車よりも車両保険を付けると値段が上がる。

  • バッテリー火災の危険。これは実際に起きるまで分からないが、いくつかケースが出てきているし、自分所有のモデルでは実際にリコールが起きている。これはリン酸鉄系の電池に変われば危険性は下がるが、自分のものはそうではない。

ガソリン車との大きな違い

これは各方面で語りつくされていると思うが、今回往復900マイル以上の旅行をガソリン車で行い、道中感じていたことを素直に書きたい。

  • ガソリンスタンド便利すぎ。
    もはや公共インフラと化しているガソリンスタンドは何でもあり、給油も数分で終わり、仮に待ちがあってもすぐに給油は終わるので待つ必要はない。すっと寄って、ちょっと休憩しても良し、すぐに出かけてもよし。EVは充電しても100%まで充電するのに時間がかかる。長くて数時間、早くて30-40分。これは車のモデルにもよる。充電スタンドが一杯だったり、壊れていたりすると目も当てられない。
    国土の広いアメリカでは長距離運転が日常的に行われており、何かトラブるとロードサービスを呼ぶのも大変。修理が大変なEVで超長距離運転の旅に出るのは充電を考えてもストレスがたまる。特に高速道路を走り続けるのはモーターのトルク特性を考えても電費に良くない。。
    旅行に行くのであれば自分にはガソリン車一択だと今回の旅行でつくづく感じた。

世界最大のコンビニとポンプを持つスタンドBUC-EE's EVステーションもあり。

自動車に乗る目的は?

EVであれガソリン車であれ、自動車に乗る目的は移動である。ただのドライブでなければ、本来の用途は目的地まで移動することという点においてはどちらも変わらない。それをどれだけ快適に行えるかという点においては、正直あまりEVもガソリン車も変わらないように感じている。まだまだ両方に得意分野がクリアに分かれており、内燃機関が消えない理由になると思う。もし仮にEVとガソリン車が同じ価格になっても電池の問題が解決しない限りはガソリン車は根強く残るだろう。充電環境があって新しいものが好きな人はEVもお勧めできるが、ユースケースをしっかり想定して車を買う必要がある。
ここがスマホとガラケーに例えられる部分と大きく違うところだ。
スマホとガラケーの場合はできることに違いが大きすぎた。当時としては大画面のスマホでブラウザが見え、音楽はかけられ、アプリは入れられ、写真もきれい。動作も滑らか。
ガラケーもimodeを始めアプリを入れられ、写真も撮れ、ブラウジングもできたが、電話とメールが主。特にブラウジングは画面サイズが大きく、ピンチインアウトなどがやりやすく、通信環境も3Gが早くなった事でスマホの真価を発揮させる環境ができていた。HSPAもない3GであればiPhoneがあそこまで流行ることはなかっただろう。
自分はiPhoneよりも先にスマホライクなシャープのW-ZERO3という端末を使っていてすごく気に入っていた。スマホでできる事は大体できた。ただガジェット好きないしはビジネス向けの色が強く、どう見ても一般受けしそうになかったし、インフラがウィルコムのPHSだけだったのも非常に痛い。登場が早すぎた端末だった。

EVはこれ以上流行るのか?

これは地域と人に大きく依存する様に思う。補助金などの国レベルの政策と地域の電力・ガソリン事情。電気代が水力発電などで電力リッチな国であればコスト面からEVに乗るモチベーションは大きくなるだろうし、走る距離が長めの国であれば逆にガソリンのほうが便利。例えばアリゾナの真ん中でガス欠をしたとしてもガソリンは持ってきてもらえるが、EVの充電器は持ってきてもらえない。持ってきてくれたとしても時間をかけてガソリンのジェネレータで充電することになるだろう。ガソリン・EVどちらかが姿を消すようなことにはならないと考える。ただ、そうなってくると既存のガソリン車をメインにビジネスをしているサプライヤは辛くなるだろう・・・スパークプラグやエンジンオイルなどEVには必要ないものの消費が落ちるからだ。エコシステムが脆弱になってしまうと、部品の単価が上がってしまわないかは心配だ。タイヤとかは車重が重くなる分EVが増えるとむしろ減りが早くなるので売り上げが上がりそうだけど。

それよりも

今回の長距離運転を通じて思ったのは自動運転が早く実現してほしい、だった。やはり長時間集中しないといけない環境は体に負担が大きく、ガソリン・EVどちらでもいいので安心して自動運転をしてくれるシステムに任せられるようになれば運転にまつわるモチベーションが大きく変わるのは間違いない。ただ、自動運転を拡げるのであれば一気に拡げないと、中途半端に自動と人力が混在すると、事故が増えそう。
全部が自動運転になると車同士が通信できるようになっていれば交通事故はかなりの確率で防げるようになると思う。飲酒運転とかスピード違反とかは激減ないしは無くなるわけで、レベル4以上の自動運転車が人身御供でないレベルで出てきたらぜひ乗ってみたい。西海岸ではもうすでに無人タクシーが走っているみたいだし、いつか乗る機会もあるだろう。


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