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2023年映画ベスト10+α

はじめまして。おみと申します。
毎年毎年、苦手な文章を書く練習がしたいと言い続けてきたのですが、1年の暮れにやっと決心してnoteを開設してみました。2024年からは、映画のこと・マンガのこと・サッカーのこと・その他諸々自分の好きなカルチャー全般について、定期的に書き記していきたいと思ってます。今のところは。おみさん頑張るんだよ!


さて、記念すべき一発目は、2023年に観た映画について+その他触れたいエンタメ作品についてです。今年は例年以上に劇場に全然行けてない1年でした。ベスト10を選ぼうと思って振り返りましたが、あまりの鑑賞の少なさですぐ選べてしまうほど。私が住んでる地域は公開日が都心より遅れているものも多いので、選考基準は私が2023年に劇場で(配信のみのものは配信で)鑑賞したものにしました。

ラインナップはこちらです!
(noteの使い方も探り探りなので、見辛い可能性ありますが…精進します)


映画

コンパートメントNo.6

1位は迷いませんでした。寝台特急で世界最北端の駅「ムルマンスク」へと向かうフィンランド人学生ラウラと、ロシア人労働者リョーハの奇妙な出会いと旅のお話。監督はフィンランド出身ユホ・クオスマネン。モスクワやサンクトペテルブルクなど今新しく撮影するのは厳しいであろうロシアを舞台とした作品です。
正直直感で"めっちゃ好き"となったし、今年ベストかもとほぼ確信して最終的にやはりベストだなという思いに至りました。主人公の孤独感や閉塞感と、自分の中にある漠然とした未知のものへの憧れ、でも踏み込みきれない自分への失望感……そんな色んな感情が、当時の自分に絶妙にマッチして、ものすごく響きました。
旅に出たところで何かが大きく変わるわけではないだろうけど、それでも旅に出てみたいなと思わせてくれた映画です。

対峙

この記事のはじめに、私は文章を書くことが苦手だとお伝えしました。そのかわりではないですが、自分の頭の中で考え込むことと、そこで自分の中で得られた考えを他人と対話しながらブラッシュアップしていくことが好きです。喋りながら同時並行で考えをどんどん確定させていってるイメージで、私の中では対話というアウトプットが一番頭の中がスッキリできる手段です。
『対峙』はまさに他者と対話をするということを真正面から描いた作品でした。
銃乱射事件の加害者家族と被害者家族が4人で話す映画なんですが、もちろん話したところで"答え"は出ません。誰も晴れやかな気持ちでなんて帰れないし、亡くなった子どものことを吹っ切れるなんてこともできない。誰が悪かったのか、何を間違えたのか、どうすれば良かったのか……立場が違う両親たちが、対話をしながら少しずつ感情を吐露しはじめて、理解し合うことはできないけどお互いの立場に思いを馳せて何とか自分たちの気持ちに向き合っていく。その対話と歩み寄りの過程こそ自分が人生において大事にしたいものだと思えました。

以前川上未映子さんが、シェアしていた記事で、「立ち直りの物語」が世間で求められているというものがありました。(現在この記事は有料です。)

私は『マンチェスター・バイ・ザ・シー』という映画もとても好きなんですが、この『対峙』もどちらも、つらいことからの立ち直りを求めていないところに強く惹かれたんだなと、記事を読んで改めて気付きました。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME3

色々ありましたね、ジェームズ・ガンとMCUとGotGには。それでもやっぱりジェームズ・ガンの作品は最高だし、GotGが大好きだよと心の底から思える3部作ラストでした。
露悪がすぎるところはあるしノリについていけないと思う人がいるのも頷けるのですが、根底に流れている弱さと優しさが私はとても好きだし、ガン監督のバランス感覚を信頼してます。
さて今後ジェームズ・ガンは完全にDCなわけですが、どうなるんでしょうかね。ザ・スースクもピースメーカーもかなり良かったですが……。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

さすがに巨匠マーティン・スコセッシ。3時間20分もある映画とはまったく思えない、一瞬は言い過ぎだけど3時間は嘘ですよね?と言ってしまうくらいには集中が途切れず食い入るようにして観ていました。
映像の一瞬たりとも気が抜けないんですよね。どの瞬間も"嫌"な感じがずーっと漂っていて、見逃したら次には一転して最悪なことが起きているじゃないか、そんな予感を3時間感じてました。あながち間違ってはいなかったのですが。
それでいて、めちゃくちゃ面白いんです。題材はかなり最悪な事件だし手放しで面白い!と言えないものなんですが、映像としてはめちゃくちゃ面白くて、スコセッシの凄さを今になってようやく実感できた気がします。
当初は原作通りFBI捜査官目線で製作していたけど途中でスコセッシもディカプリオも「なんか違うな?」となってのアーネスト目線になったということを知り、映画の文脈を共有している者たちの世界を覗き見したくなりました。すごいなぁ。もちろんデ・ニーロの恐ろしさも健在。
監督・脚本・俳優・編集…その他細部に至るまで一流の仕事を見ることができたという満足感を得られた作品でした。

イコライザー THE FINAL 

これが最後だなんて嫌だよマッコールさん。でも、そろそろゆっくりと安寧の日々(時折街のチンピラは成敗する)を過ごしてほしいとも思うので、複雑な気持ちです。
とにかくマッコールさん(デンゼル・ワシントン)の強さ、強さ、強さ。動きのキレは落ちているのかもしれないけれど、見せ方やマッコールさんならではの殺し方の工夫で、衰えは全く感じられません。でもやっぱり不意に背後から撃たれたことは衰えの一つではあるんでしょう。
イコライザーシリーズは今どき珍しいほどの勧善懲悪ではありますが、作り手の、世界に対する希望も込められた誠実な作品だと思います。3部作で見やすい部類ですし、とにかくアクションにもストーリーにもスッキリできますので、年末年始にオススメしたいシリーズです。マッコールさんの強さに盛り上がること間違いなし。

ミッション:インポシッブル デッドレコニングPART ONE

笑いが出てくるレベルのアクション。アクションから逆算してストーリーを作っていくという狂気っぷりを存分に味わいました。トム、本当に本当に無事でいてくれ。
ちなみに私はM:Iではゴーストプロトコルが一番好きなんですが、何かしらの形でブラント(ジェレミー・レナー)がPART TWOに出てくることを諦めきれません。せめて名前だけでも出してくれませんか……?

(思ったより長くなってきたので次から短めにまとめたい)

スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース

スパイダーバース前:スパイダーバース後という世界に別れさせる作品だった前作スパイダーバース。その衝撃を超えるのは難しい中での新作だっと思いますが、今作も脳みそがぐるんぐるん回るぶっ飛んだ作品になってました。圧倒的な映像で殴られたいときにオススメです。

ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り

観終わった後の、「これが人生に必要な娯楽なんだよ!」という感情は今年No.1でした。めちゃくちゃクオリティの高いおバカ映画です。TRPGを知らない私はアフター6ジャンクションのTRPG回を聞いてより楽しめたので、良かったらぜひこちらも。


ケイコ 目を澄ませて

2022年公開ですが、2023年に劇場で観られたのでランキングに入れます。
邦画をあまり観られてなかったので岸井ゆきのさんをはじめてちゃんとみたんですが、一瞬で引き込まれました。会長が、ケイコが負けた試合をみながら嬉しそうにしてたところがとても好きです。あそこでケイコの闘志が見えたから、わたしも嬉しくなったんです。

イニシェリン島の精霊

どうしてこうなってしまった?がずっと続いた映画です。こんなにこじれる前に何か、何かやりようはあったでしょう……と思うのですが、「イニシェリン島」という土地がそうさせてくれなかったのかなと思います。コリン・ファレルの眉毛だけでも楽しめるのではないでしょうか。


以上2023年映画10本でしたが、番外編として次の2本を入れさせてください。

(番外編)灼熱の魂 デジタルリマスター版

地元の映画館で今年上映されました。ドゥニ・ヴィルヌーブ作品はメッセージからしか観ていなかったので、ちょうど良い機会と思い観に行きましたが、結論、とにかく衝撃。凄まじい作品でした。
こんなことあっていいはずない、1+1が…そんなことはあってはならないんです。背景がわからなかった自分も恥ずかしい。凄まじい物語なんですが、ミステリーとしての見応えもあって、ドゥニ・ヴィルヌーブに心底惚れた一作になりました。
その後1人ドゥニ祭りを開催して、配信で見られるものは無事全て鑑賞。灼熱の魂、ボーダーライン、プリズナーズ…この辺りの質感のドゥニ作品もそろそろ見たいですね。

(番外編)THE BATMAN-ザ・バットマン-
in アトロク映画祭

初アトロクイベント、初ドルビーシネマということで思い出の一作。ここで一緒に映画を観ている人たちはみんなアトロクが好き=カルチャー狂いだと思うと、めちゃくちゃ居心地の良い空間でした。
ドルビーシネマも初めて行きましたが、まさしく「これが本当の黒」!!音も映像もよりクリアに楽しめて、地方にもできてほしいなぁと切に切に思いました。レーザーIMAXもね。

ドラマ

ドラマのこともちょびっとだけ触れたい!

テッド・ラッソ

ずっと気になってたテッド・ラッソ、今年シーズン3が配信されたタイミングで一気に観ました。最っ高のドラマでしたね。プレミアリーグを舞台にしたドラマですが、サッカー要素はそこまで重要視されていないというか…絶対プレミアにはいないだろ!って強さのチームなのでその辺はご愛嬌。でも、ペップはペップ本人役で出てます。出てくる全員のことが愛おしくなること間違いなしのドラマです。

ガンニバル

面白すぎた!!日本のドラマでこんなクオリティのもの出てくるなんて良い意味での驚きもあります。柳楽優弥(の暴力が)とにかく最高です。原作マンガは読んでいないので、シーズン2をひたすらに待ちます。

Bad Buddy

有識者の友人からオススメしてもらいはじめて観たタイBLドラマです。タイ、BLドラマ文化の成熟がすごすぎますね……。久しぶりに、興奮のあまり奇声をあげながら鑑賞するという体験ができて楽しかったです。



大変長くなりましたが、2023年の映画まとめ+αはこのようになりました!2024年はさすがにもう少し劇場に行きたいですし、ドラマもみたいしアウトプットも積極的にしていきたいです。半年くらいたったらまたまとめのブログを書きたいと思ってはいます。充実のカルチャー摂取ライフを送るぞ!





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