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2泊3日名古屋の旅に行ってみた③

最終日の目的地は、この旅行で一番の目的にしていた徳川美術館だ。とりあえず、名古屋駅前でモーニングをしてから向かいたい。

お店は朝から行列だった。しかも若い女の子が多い。「一日中モーニングサービス」とは?など面白くなりながら並ぶ。中には入ると、昭和な懐かしい雰囲気の喫茶店だ。席もゆったりしてとても和んだ。常連さんは困っているのかもしれないけど、こういう単独店に注目が集まっているのは嬉しい気がする。流行り物ではなく、ずっと人気であってほしい。

色とフォントが昭和。こういうカンジ大好物です

うっかりまた長居しそうになりつつ、何とか電車に乗る。徳川美術館は、名古屋市北東部に位置し、最寄りの大曽根駅からは20分近く歩いた。周りは閑静な住宅街のようだ。

近くまで来ると、美術館のお隣の徳川園を囲む黒塗りの長い塀が続く。渋くてとても素敵。こんなところに住みたい。

美術館の正門。めちゃくちゃかっこいい

尾張徳川家に伝来する品々が所属された美術館だが、ちょうど「よそおいの美学」という特別展をやっていて、江戸大名と婦人たちの装飾品も展示されていた。

時間をかけてじっくりまわった。どれも贅沢な工芸品ばかりだが、さすが将軍家に伝わる品々は、精巧で美しい。黒、茶、金、ベージュ、差し色に紫の組み合わせがとても上品だ。当時の人の美意識の高さが羨ましい。

茶道具、部屋のしつらえ、刀剣、着物などに散りばめられたデザインは、今見ても斬新なものが多い。古い工芸品のセンスの良さには、いつも感動する。平和な時間がたっぷりあると、こんなに手が混んで、遊び心のある物がつくられるんだな。

堪能した後は、同じ敷地内にあるカフェで、遅いランチをする。この建物も歴史のあるもので、回廊から眺めるお庭に和む。

この日は雨だった。コンクリートの建物と違って、和風建築は内と外の境目がくっきりしない。大きな窓から見える雨に濡れた庭石と、薄暗い部屋の中にいる自分の違いが、さほどないように感じる。

インテリアも最高。優雅で上質な空間です

どうやら雨は終日止みそうにないので、雨の中の徳川園を散歩することにした。

広々として、手入れが行き届いている。庭園内には、茶室や橋はもちろん、滝やあちこちに繋がる階段など、立体的な構造になっていて楽しい。

広く美しい庭園
素敵な小径

名古屋、来て良かった。歴史のあるものを見る旅は楽しい。東京に戻ったら、尾張徳川家のお殿様について、もう少し勉強しよう。そして、また必ず来たいです。

たっぷり1日を過ごして、名古屋駅に戻る。最後の食事は、初チャレンジの味噌カツです。

甘い八丁味噌の味付けもだけど、ツユだく感もいつものトンカツと違うな、など

2泊3日、弾丸であちこちまわるわけでもなく、ほぼ喫茶店かご飯屋さんに座っていた気がする。でも、ずっと行きたかった場所で、見たいものをゆっくり見られて満足だった。

こうして、詰め込みすぎずに、あえて気持ちの余裕をあけられるようになったのが、大人になったということですか。たった3日間だけど、とても遠くに来た気がした。この調子で、まだ行ったことのない場所を旅行をして行きたい。

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