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〔 ライブレポ 〕 2022/8/20-21 - The Sound

SUMMER SONIC 2022 @舞洲 2日間行ってきました。
極めて私的な感情の雑記です。
サマソニに行くのは初めて。2020年にチケットを取っていたSUPER SONICは中止となってしまい、THE1975を見ることは叶わなかったけど、
その無念を晴らす、最高に楽しいサマソニでした。

暑かったね

コロナによってぽっかりと空いた2年間。フェスらしいフェスに行く機会も減った。(もちろん何のフェスかにもよりますが)客層も少しずつ入れ替わり年下が多く見えるようになり、少しフェスが遠く感じていたりもした。
フェスの開催のたびに、以前は起こるわけもなかった議論が起きる。ノイズも多い気がしていた。
でもやっぱりこの2日間で、自分はフェスという非日常が好きなんだな、と思った。サマソニは何となく、孤独を感じないフェスだった。

2日間の動きはこんな感じ。
今見返すと見ておけば良かったと思うアーティストも多いけど、初めてのサマソニ、いのちだいじに動けたと思う。

BE:FIRSTから始まりTHE1975で締める。最高!

それぞれのアクトで見どころはたくさんあり、たくさん感情が動いた。
が、ここでの記録は2日目のラスト、THE1975。ほんとうに、ずっと見たかった。
最後にして初めてオーシャンステージの前方エリアに来た。運良く下手側3列目あたりまで来れた。

前方エリア開放待ち。キングヌーダッシュ事件を見ていたので、なかなかの恐怖心に襲われていた。


位置どりをしてから開演までは緊張感でいっぱいだった。疲労と尿意も限界だった。(暑すぎてポカリスエットを爆飲みしていた)早くトイレに行きたかったけど、終わってほしくなくて、始まってほしくなかった。
始まってからは感情が動転していて、録画もしていなかったし、正直記憶が曖昧な部分だらけ。

ほぼ定刻通りに始まった。(ジェプセン姫は30分押した。最高だった。)
1曲目の If You're Too shy (Let Me Know) が鳴った途端、自分のコロナ禍の2年間を思った。この曲はコロナが本格的に流行り出した頃にリリースされた。仕事が完全在宅勤務へと切り替わり、混乱と孤独の中でこの曲に出会った。毎日ラジオを聴いていた。パワープレイで毎日この曲が流れた。Notes On A Conditional Form を聴きながら毎日散歩していた。2020年の4月〜6月あたりは人生で一番の不安と孤独と閉塞を感じていた。理由は言語化できないけど、このアルバムだけが確かに光だった。一層、THE 1975を好きになった。
視界が開けたようだった。涙が止まらなかった。

Love Me , Chocolateと曲が続き、曲が始まるたびに観客から感嘆のような声が漏れる。Me&You Together Songで会場全体が改めて優しい幸福感に包まれる。
ステージ上で紙タバコを吸うマシューはとんでもなくセクシーでキュート。存在感がありすぎるゆえ、そこにいるのにリアリティがない。紙タバコの人口が3億人増える。

その後も満遍なく満足感のあるセットリストで進める。7月に発表された Happiness。印象としては、「受容」だった。(どうでもよくないけど)どうでもよくなった。コロナ禍のフェスで巻き起こる議論が音楽の前で無力になる瞬間のようなものを、この曲で感じていた気がする。

どこのタイミングかは覚えていないけど、ステージを左右端っこの方までマシューが来てくれた時があって、信じられないほど近くでマシューを見た。「いるんだ」音楽を好きになった中学生時代のような純粋な興奮だった。

The Sound。初めてのファッキンジャンプはとんでもなく楽しくて、まさに音楽で、この瞬間を幸福と呼ぶのかと思った。疲労も尿意も荷物の重さも感じなかった。最強の音楽体験をしてしまったと思った。

最後の Give Yourself a Try。最高の祝祭の終わりを感じ、(いや、この時はまだアンコールがあると信じきっていた)寂しさを孕みながらも加速する。
曲が終わりステージを後にするメンバーも清々しい顔でいてくれて、客の空気は満足感と、終わってしまった喪失感のようなものがあった。

ここまで書いていて思うけど、私には何かを批評するための知識というか、良いものを何故良いのかと言える音楽知識や語彙がない。ルーツ、背景、作詞作曲技法、ひいては英語力。知らないことの方が多い。
それを全て是とするわけではないけど、このTHE 1975のライブを見て、些細な出来事や中途半端な気持ちも愛と呼びたくなった。音楽に限った話ではなく、いつの間にか完璧主義になっていて、何かが欠けていたら気持ちを表明するべきでは無いんじゃないかと感じてしまうことがよくある。そんな考え方を捨てられるくらい、THE 1975のライブは愛に満ちていた。

翌朝、新大阪駅へ歩く道でそんなことを考えながら、また少し泣いた。

日常に戻る。人生が続くのは今でも怖い。でもまたTHE 1975が来日する。自分が海外に行くこともできる。
本当に行ってよかった。大袈裟だけど、人生を変える日でもあったかもしれない。確かにTHE 1975は光だった。

アンコール…ないんだ…の帰り道

おつかれさまでした!

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