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アメリカの大学受験(1)「点数」について

アメリカの大学の早期申し込みに対しての合格が発表され始めて、シニア(12年生)の子供をもつ我が家も微妙な雰囲気です 笑 ま、学校によって発表時期は全然違うので、避けることも心の準備をすることもできず もうどうしようも無いんですけど。

折角なので、違うシステムなアメリカの大学受験について書いてみようかと思います。

ご存知の方も多いと思うんですけれど、アメリカの大学受験は主に「高校の成績」と「エッセイ」、それから「課外活動」で評価されます。

全国統一試験も2種あるのですが、どちらも一般の会社が施行しているもので(日本で言ったら予備校がやる学力テストみたいなもの)どちらを受けてどちらの点数を出してもいいことになっているし、ある程度以上の「難関校」では「大抵の子が満点もしくはちょっと間違いました、くらいの点数を取ってくるから」ということで、「いやー、出したいなら出して。それを評価の基準には入れてないけど」といいます(公言してます、ウェブサイトとかで)。大体、その統一テストも何度受けても良くて(もちろん、その度にお金はかかる)、その中で出来のいい点数を提出すればいい、となってるんで、明らかに目的が日本とかなり違います。一発で満点とる子供がほしいわけじゃないし、試験テクニックがあることも承知の上な対応なのです。

じゃぁ楽ですか、というと。。。高校(多くのエリアで高校は4年と考えられてます。数え方は小学校からの通算で9年生、10年生、11年生、12年生の4年)の間ずっと頑張ってる、というのを基本的に見ているから、それが楽かどうかは人それぞれの考え方じゃないでしょうか。

高校の成績は4点満点のGPA(grade point average) です。もちろん、公立でもエリア的に賢い子が集まる学校、あるいは私立に多いですがカリキュラム自体が厳しく組まれているために4点満点はなかなか取れない、とかもあり、学校の数値=大学がみているGPAとは限りません(点数の一般化をする、と公言しているところも、黙っているけれどやってるよね、なところもあります)。

またAP (advanced placement) というクラスも学校に拠っては設定があり、分かりやすく言えばAPでは大学レベルのことをやる、ということです(全くそのまんま、ってわけじゃないけど)。大学の中には「APを大学の正規の単位として認める」というところもあるらしい。
それを取り、そこできちんと成績を取っているということは 大学でもその程度のクラスを理解出来るだろうと予測されるうえ、ラクして楽しい高校生活、でもいいところを頑張ってるね、とも評価される可能性もあるわけです(まぁ、難関校を受験する子供たちでは当たり前なので差にもなりませんが、やってないよりはやった努力を認められるでしょうね)。そしてGPA換算もまた変わるらしいですが、これはどの大学でも公表してないと思います(換算してる、とはいう)。APを受けられない公立高校ってのもあるので難しいところです。

(因みに、APクラスはあくまで本人の希望で取るため、最終の試験で合格点がとれないとAPを取ったことにもなりません。授業に出て時間の無駄になる、ということもあり得るわけです)

ま、なんにしても「公平とおもわれる点数で評価」にも、大学側にしてもいろんなチャレンジがある、って事ですね。なので、世界的に有名な「アイビーリーグ」はじめとする多くの難関校も出願内容に成績をいれるようになってはいますが、「サプリメント(補助的)です」と言い切っちゃう大学の入試センターのひと(全国を回って説明会してます)も何人も(つまり何校も)いらっしゃいました。

同様に、私立の有名高校に行ってるから有利、ってこともなく、公立高校だってちゃんと評価されます。ただそれでもAPクラスを提供しているかどうか、公立高校では出来ない課外活動を提供しているかどうか、なんかもあるので、各生徒や各家庭でどう考えるか、ということですね。

(見出し写真はアイビーリーグ校のひとつ、コーネル大学のウェブサイトからお借りしました)




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