双極性Ⅱ型気分障害コラム(その5)双極性Ⅱ型について:軽いハイテンションに要注意
双極性Ⅱ型気分障害と言われると??と思うかもしれません。
(その6)で図解して説明していますが、抗うつ薬を飲んだら、なんかちょっと元気になりすぎた?
という時は、双極性Ⅱ型気分障害かもしれません。
うつ病が治らないと思っていた。でも双極性Ⅱ型だとわかったら良くなった!!: 双極性Ⅱ型気分障害は、この治療で良くなります! | もいちゃん | Kindle本 | Kindleストア | Amazon からの抜粋です。
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(その5)双極性Ⅱ型について:軽いハイテンションに要注意
抗うつ薬を服薬していると、抑うつ状態から段々と普通気分に回復していきます。
ただ、一部の方(筆者を含めて)の中には、妙に気分が良くなる場合があります。
例えば、以下のようなことがそれにあたります。
・今まで1日10時間以上寝ていたのに、3,4時間の睡眠時間で十分になった。
・今まで全てが不安で、自信がなかったのに、今なら何でも出来ると思うようになった。
・今まで自信がない小さい声でしか話さなかったのに、自信のある大きい声になった。
・今まで億劫だった部屋の掃除を気合を入れてやりだした。
・今まで、なかなか手がでなかった欲しいものを、えいっと買った。
・急に昔の友人に電話をかけまくり同窓会を企画した。
・今までは常に自分を責めていたのに、簡単に他人を責められるようになった。
これは、本人にとっても、周囲の人にとっても、今までうつ状態だった人がお薬の効果で回復したと思います。
でも、それは間違いです。
これは、正常な気分ではなく、軽躁状態です。
冷静に従来の正常な状態のご自分の精神状態を思い出してください。
それに比べて活動的になっているならば、それは軽躁状態です。
単極性 気分障害(うつ病)を発症した人の10~15%は将来に躁または軽躁状態を発症するという統計があります。
明らかな躁状態(Ⅰ型)は周囲にも解りやすいのですが、軽躁状態と正常な状態はなかなか区別が難しいものです。
しかし、軽躁状態があるならば、それは双極性Ⅱ型気分障害といって、いわゆるうつ病(単極性 気分障害)とは区別されます。