【ソムリエ勉強用メモ】アメリカ編 ~ニューヨーク州~
栽培面積:約0.5万ha(2017)
ワイン生産量:107万hℓ(2017)
~プロフィール~
・東のロング・アイランドから西のペンシルヴァニア州との境界まで、東西約800kmの産地。
・ニューヨーク市という大都市から至近距離にある点がニューヨーク州のワイン産業にとって大きなアドバンテージ。ワイン産地の存在が観光業の発展にも役立つため、ニューヨーク州製fはブドウ生産者団体と協働して、ワイン産業の育成を進めている。
・ワイン産地への観光客を誘致するワイン・トレイル・プログラムも成功し、総訪問者数は年間450万人に達している。
・極端な大陸性気候と厳しい冬により、アメリカ原産のヴィティス・ラブルスカしか育たないものと長い間信じられていた。実際にはヴィティス・ヴェニフェラ系ブドウが、フィロキセラに対する抵抗力がなかったためであった
・1800年代中頃までにフィンガー・レイクスに最初のブドウ畑が拓かれ、コンコード種、デラウェア種のブドウが初めてニューヨーク州に紹介されると、急速に主要品種となった。
・1950年代中頃、リチャード・ウンダーヒルは、シャンパーニュのヴーヴ・クリコ・ポンサルダンで製造部長を務めていたシャルル・フルニエを招聘し、ゴールド・シール・ブランドの高品質スパークリング・ワインを製造
・フルニエはウクライナ出身でブドウ栽培学の権威であったコンスタンティン・フランク博士と共に、フィンガー・レイクス地方でヴィティス・ヴェニフェラを使ってワイン造りを始め、1961年にヴィニフェラを使った最初の商業的ワインを製造
・ニューヨーク州のワイン産地は北緯41~43°と緯度が高く、大西洋岸のロングアイランドは海流の影響でやや温暖だが、ハドソン・リヴァー・リージョンや内陸のフィンガー・レイクス、カナダと国境を接する5大湖地方は、より冷涼で、特に冬の寒さは厳しい
~主要A.V.A.について~
・ロング・アイランドA.V.A.は、マンハッタンから東の大西洋に大きく伸びる島の東部にある産地。先端が二つに割れたカニの爪のような形をしている。
サウスフォークは「ハンプトンズ」と呼ばれ、上流階級の別荘地でもあり社交の場となっている。1970年代からワイン造りが始まった新しい産地だが、穏やかな気候のもとメルロの評価が高い。
ノース・フォーク・オブ・ロング・アイランドA.V.A.はザ・ハンプトンズA.V.A.に比べて穏やかな気候。ワイナリー数、生産量ともに圧倒的に多い。
・ハドソン・リヴァー・リージョンA.V.A.は、アメリカにおいて商業ベースでワインが生産された最古の産地。厳しい寒さに強い交配品種が主体
・フィンガー・レイクスA.V.A.は、オンタリオ湖に近い州中央部にある指のような形をした11の細長い湖の周囲に広がる産地。110以上のワイナリーがあり、リースリング、シャルドネ、ピノ・ノワール等から造られる辛口スパークリングワインや、リースリング、ヴィダルを用いたアイスワインやレイトハーベストワインも高評価。
・シャンプレイン・ヴァレー・オブ・ニューヨーク・リージョンA.V.A.はニューヨーク州とヴァーモント州の境に位置。元々リンゴの果樹栽培地だったが、近年、産地耐寒性の高い交配品種からワイン造りを行っている。ニューヨーク州最北、2016年認定、最新