家庭と夫婦のお金について
夫のベジータさんが
「上司の奥さん(専業主婦)が“お金が足りない!“って言うんだって」
と言い出した。
これ、多分“お前はそんなこと言わないよな“的な確認も込められていると思う。
この話、長くなるんだろうなと思い、ベジータさんがよそ見をしたスキに片耳にイヤホンを入れる。
予想通り長かった。
しかも、結局のところ生活費の話は序章だったらしくて
上司の給料が多いことを愚痴り、現在仕事があまりなくて残業代が入らないことを更に愚痴る。
左耳で夫の愚痴を聞きながら、右耳で流れるは
ありえな〜い♪
自分で話していてイライラしてきたベジータさんは
「そもそも、お前に渡してる金額の何倍もらってんだって話だよな!!」
と上司の奥様に怒り出した。
やめろ。それは妻の心の傷口に塩擦り込んでこじ開けてるぞ。
奥様のお金の使い方は私には全く関係ないので
右耳のほっくん(松村北斗)の歌声にうっとりしていたら、私がニコニコしていると思ったらしくて
「お前はそうゆうとこ言わなくなったなぁ」
と嬉しそうに私の肩を叩いた。
『言わなくなった=満足している』と考えられるベジータさんの脳内が素敵ね。
言わないという行動には“諦め“ってのもあること、そのうち教えてあげよう。
ニコニコするベジータさんを見ながら、心の中で
「笑えねぇ…」
を5分間で100回は言ったな。
ベジータさんは“自分よりいい暮らしをしている人“に対する劣等感がものすごくて
その毛穴からは「俺もいい暮らしがしたい!!」というのがダダ漏れである。
でも、私は知っているんだぜ。
ベジータさんの上司を含め、大体の旦那さんが小遣い制でほとんどを奥さんに渡して、休日も子供達の世話や家事をになっていることを。
うちのベジータさんは、決まった額を渡して後は自分のお金で
休日は自分のために100%を使う。仕事の日より遅くても誰も何も言わない。
正直、私は自分の夫ほどいい暮らしをしている旦那さんを知らない。
耳元ではほっくん何度目かの“ありえな〜い♪“が聴こえてくる(延々リピート中)
ベジータさんには、例え他人のことだったとしてもお金の話をしてほしくなくて
自分の状況をよく知らない人間が何を言っても全然説得力もないし共感もしない。
今の暮らしが不満なのではなくて
満足したら、そこに落ち度を探して、更に満足を探す。
向上心捻じ曲がりなベジータさん。
オレハタカミヲメザスゼー!!
こないだ知人から教えてもらった英語で答えよう。
…do as you please!(勝手にしなさい)
ベジータさんとお金のことを話しても、ほとんどがただ怒られるだけ。
「これで!」と渡したら終わり。後は「あんなに渡したのに!!」と怒られる道しかない。
無駄遣いしたとしても、しなかったとしても私の選択肢は一つ。
何も言わない。
ベジータさんと結婚して“余計なことは言わない“ということを細胞の隅々に記憶させた。
ちょっとでも「コレ、言わない方が良いかな」って思ったら絶対言っちゃダメ。
私達夫婦に“何でも曝け出していく“は、もはや違法レベル。
私のニコニコを“嫁は納得している“と捉えてご機嫌ならば
私の頭の中で“コイツをどうdisってやろうか“って考えていても別に良いのだ。
機嫌よく夫婦をすること以外、私がこの結婚に思うことはない。
先週末、TVerで『King & Princeのキンプる』を見ていたら、おもむろにこちらにやってきたベジータさん。
ヤバい。これは文句を言われるやつか…
ちょうど『日本語禁止クッキング』をやっていて
「上手だな。この人」
と岸くんの英語力を褒めちぎるベジータさん。
…え?
そもそもキンプリに興味をもっていることも
岸くんのこのコーナーでの英語力を褒めることも
何もかも意外すぎて「あぁ…」しか答えられなかったよ。
そのまま、一緒にサッカーを観て
いつの間にか私はソファーで眠っていて
丁寧にファンヒーターを消して布団に行っていたベジータさんのお陰で、今シーズン2回目の風邪をひきそうになった。
妻に対する気遣いまでエコにするな。
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