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R.I.P くぅさん

大好きだった音楽が死んだ
少し真っ黒い時代を思い出して嫌だった

自分のお金で入った大学でコロナを迎えて、
中国への1年留学も中止、授業もオンライン、
呪った人生で生徒を励ますバイトとの温度差にやられて
夜、なかなかワンルームに帰れなかった。
人熱から離れ、
そろそろ寝なきゃいけない人たちが住む住宅街を私だけ爆音で歩くことに
少し優越感があったのかもしれない。

「本当はいいことばかりじゃないけど頑張って下手くそに生きて
 お母ちゃんが心配する前に早めに帰りな
 空は汚い」

「まぁいいや 課題があるから早めに帰っちゃお」

「信じれる筈がないからね?君も同じ人間だろう?」

「『叶うはず』の人間は何故か寂しがりだからね」

「いつかは死ぬのに頑張って明日の生き方を考えてる」

「この僕にも帰る家があるよ
 またいつか出会う時まで君との約束は守らないよ」

ギターとシンバルがうっるさくて意識して聴かないとセミみたいなロックだった
何回もテンポやトーンが変わって一曲にネタ何個詰め込んだんってロックだった
勉強中は飛ばすロックだった

そして毎晩帰りたくない私の鬱を殺したロックだった。
乱雑に帰れと背中をバコンと叩かれてばかりだった。
「世界はきったねーから安心して帰りな。」と言われているようで

コロナ鬱脱却のために無理やり始めた趣味にギターがある。
アコギではなくエレキだったのは、間違いなくNEEのせいである。
くぅさん、どうか安らかに。
そっちでも片手ポケットに突っ込んで歌ってください。 

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