コピグラジドラ まとめ編その3 【21~最終話】
21話
「ここが、東京…」人の多さは淡路島とはあまりにも異質だ。「ここ(シャカ)でいったい(シャカ)何がぼく(シャカ)を待つとい(シャカ)うんだろう…(シャカ)」独り言の合間にマラカスの音が挟まる。コピグラの危機と、ミカグラの創生に相関関係はあるのか。
22話
気づくと翌日の昼。MケトもKズマァ。も既にいない。Oびとは慌てた。いつの間に眠っていた…?
そんな中、薬っ狂。だけはハイテンションで歌い続けている。なぜこんなに元気なのか?まさか、本当にヤ…
シャカ…シャカ…
遠くから聞こえる聞き慣れぬ音。それは次第に大きくなり、部屋の前で止まった。
23話
「ここか」幼帝ことY田は両手に持つマラカスに尋ねる。呼応するように右手に持つ「運慶」と左手に持つ「快慶」が震えた。ドアを開けてOびとの姿を認めると、笑顔で話しかける。「Oびとさん、ヤツを止めにきました」その場にいた全員ののどが、グビと鳴る。
24話
「その必要はない」
幼帝の背後に現れた男の姿を一同は二度見した。
「Rーラーさん!」
「関西はなんとかした。あとは…くっ」
苦悶の表情のRーラーの腹部には血が滲んでいた。
「大丈夫ですか!」
心配の声をよそに傷だらけのRーラーは言い放った。
「なぁに、普通に生きてりゃ、とっくに死んでる」
25話
「すぐ病院を手配します!」テキパキとテee.が連絡を取り出したので、Oびとはこの場を任せることにした。「関西は大丈夫なようだ。Y田さん、俺たちはアイツを!」すると地下から何かが響いてくる。「歌…?アイドルか…?」
26話
「慎重にいきましょう!スパイのハンドブックにも書いてありました!」
そう言うY田とともにOびとが歩を進めると、地下の手前、いわゆる半地下の部分に春のOガワがいた。
「Oガワさん、なぜここに?」
「地下にいるボスが足止めしろって…あっ」
まさか美だけではなく内幕までポロリしてくれるとは…。
27話
「すみませんが通してもらいます」春のOガワの首筋にマラカスで一撃を入れるY田。そのまま階段を降りていくと突き当りに重々しい扉があった。「この扉の向こうにヤツが…」顔を見合わせるY田とOびと。扉の装飾は豪華で、まるでグランプリとゴールドを足したかのような…
28話
扉を開けると、玉座に眼鏡の男が座っていた。
「ここを突き止めるとは…なかなか見どころのある力をお持ちですね」
いきなりのマウントにたじろぐふたり。
「Tなかさん、なぜ…(ギュルリ)」
Oびとを急な腹痛が襲う。
「手下の薬っ狂。にPOISONを盛らせた…病院に行くほどでもないから苦しいだろう?」
29話
痛みをこらえながら、踏ん張るY田。「淡路島牛乳を飲み続けた健康力をナメるなよ…!」マラカスを玉座に向かって投げつけると、Tなかの態勢がわずかに崩れる。「今です!Oびとさん!」荒い息を吐きながら立ち上がったOびとの手には、くす玉ボンバーが握られていた。
30話
Oびとの放ったくす玉ボンバーはTなかに命中した。
「THANK YOU & GOOD BYE…」
爆発の中、布袋の名曲を呟くTなか。なんというスリルあるラストシーンだろうか…。
黒煙に咳き込むOびととY田に被さるくす玉の垂れ幕。そこには、Rーラーのアイコンとともにあのことばが記されていた。
『お見事です』
31話
「なぜTなかさんがこんなことを…」「…S賞にもう参加できない私にとって、コピグラは次の標的だった…絶対王者のOびと、飲み会で無双するM尾が目障りだったのだ…」「hibi○imさんは…」「グランプリ仲間のホットラインで操作した」「そんなホットラインが…」Oびとはゆっくりと踵を返した。
32話
「Oびとさん!Y田さん!」
Nこが駆け寄る。
「D子さんのゴシッ…情報収集能力でここを突き止めて…大変やったですねぇ」
「悲しいよ、皆コピーを愛する気持ちは同じなのに…」
Oびとが呟くと、どこからかタンバリン片手に現れた薬っ狂。が叫んだ。
「イ〜ネ!」
「よくねぇよ!」
【完…ですか?】
ということで終わります。お読みいただきありがとうございました。
いつかOびとさんの朗読で語られることを願って…とか書いてたらホントに本家の朗読が始まった。時代が動いたぜ