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元ネタ下剋上 〜名前の上書きを考える〜

「テリー・ボガード、ストリートファイター6に参戦!」というニュースとともに映像を見た。テリー・ボガードといえば餓狼伝説という格ゲーのキャラであり、近年ではキングオブファイターズにも出ている超有名キャラである。これはプロ格ゲーマーも盛り上がっているに違いない!…と思って関連動画などを見ていたら、若手の中にはテリー・ボガードを良く知らないのもいて、そうか、そういえばもう古いキャラなんだ、と気付いた。何せ餓狼伝説自体が1991年のゲームである。看板キャラクターなのでその後ずっとシリーズ作品に出ていたし、スマブラにも参戦していたので勝手に誰でも知っているキャラのように思っていたが、若い子だとむしろ「スマブラのキャラクター」としか捉えていない可能性もある。そう、前置きが長くなったが、いつその名前に触れたかによって、元ネタが上書きされているのである。

そういった「名前の上書き」について、他にも同じパターンがあるか?と探してみた。


孫悟空
これこそまさに上書きしすぎの例。この名前を聞いて、ドラゴンボールより先に西遊記が出てくる人がいるだろうか。20代以下ではほとんどいない気がする。少なくとも日本においては(あとアニメやってた国では)完全にドラゴンボールのものだと思っているだろう。堺正章の顔が浮かんだりもしないだろうし。筋斗雲も如意棒も西遊記ネタなんだが、その印象もないだろうなぁ。そういえばクリリンは筋斗雲に乗れない設定とかあった。

アルレッキーノ
以前トレンドワードになってるのを見て、「からくりサーカス関連で何かが起きたのか?」と思ったらゲーム(原神)のキャラクターであった。さらにいうともともとはイタリアの喜劇の中での役名であり、からくりサーカスの元ネタもそれであるが、自分的には完全にからくりサーカスのアレのほうが浮かぶ。

獣神
おっさん世代からすると完全にサンダーライガーのことだが、パズドラで上位クラスになることを「獣神化」というらしく、若い世代だと完全にこっちだと思われる。

シヴァ
おっさん世代からすると完全にFF召喚獣のことだが、これまたパスドラ。まあそもそもインド神話の神様なので女神転生シリーズなどをはじめいろいろとゲームに出てきやすいキャラではある。

人権
基本的人権ではなく、キャラクターの価値。主にソシャゲで、そのキャラクターがいないとまったく攻略がなりたたない=人権がないという意味合いで「人権キャラ」といった言葉になってるようだ。まあこれは上書きと言うより一種のネットスラングではあるが。某女性プロゲーマーの炎上騒ぎもこの辺りの使われ方が元ネタではないかと推測される。

プロジェクションマッピング
これは単純に言葉のイメージが悪くなった例。意味は変わってないのだが、「金がかかりすぎるもの」という印象がついてしまった。AKB48ならぬYRK48億という言葉が生まれたように…とさらっとウソを書いてみたが実際こういう風刺もどこかでされてそうな気がする。

ざっと思いつくのがこれくらいだが、なんか他にもありそうな気がする。

「この言葉、もう元ネタ上書きしてるよなぁ」と思う言葉あったらぜひ教えてください。








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