【感想書き殴り】山下達郎 performance2024
この記事を書いて3ヶ月、
ついに本日、山下達郎 performance2024に行ってまいりました。
(2024/10/17 @神奈川県民ホール)
今帰りの電車なのですが、最寄りに着くまでの間、当時組んだセットリストの予想を振り返りつつ、感想を思いつくままに記していきます。
【注意⚠️】
このさき、山下達郎performance2024についてのネタバレがあります。
これからライブをご覧になる方はご自身の責任でお読みください🙇♂️
セットリストについて
予想とは全然違ったけど外れすぎてて楽しかった、というのが率直な感想です。
ぶっちゃけ見くびっていたというか、もう歳も歳だし今まで演奏した曲の焼き直しがほとんどで、せいぜい長く演ってない曲の棚卸しが2,3あるくらいかな、と思ってました。
が、新アルバムから初演の曲を引っ張ってきたり(しかもセトリの2曲目!攻めてる!)、アコースティックライブで演ることが多い曲が聴けたりと、サプライズ感が強いセトリでした。
(sync of summerを今年も演るとは思ってなかった。去年聞いたときは歌詞が複雑だからか歌うの難しそうだったし)
単なる選曲だけでなくて、細かいライブの演出も今までなかったような工夫が見受けられてよかった。
「あ〜やっぱメリー・ゴー・ラウンドっすよね〜笑」と予想が当たってニンマリしてたら立て続けにあの曲やったり、let's dance babyの〆があの曲だったり、アカペラであの曲やったり。
この辺り、予想と当たらずも遠からずなんだけど、予想を超えられた感があってやっぱりすごいな〜と感心して、嬉しくなってしまった。
ここ数年はライブに行くたびにあと何回彼のライブを観られるのだろうかという気持ちになってしまう。
でもそんな不安を忘れさせるような、若さが感じられる試みが多くて、まだまだ心配いらないなと思わせてくれる。
そして、自分が同じ年齢になって音楽を続けていたとして、同じような前衛的な試みができるのか、ということも突きつけられるような心持ちがしたのでした。
演奏・バンドメンバーについて
まず、本人の声の出が去年観た時より格段に良いように思えました。
酒辞めただけでそんなになる?って感じ。日によりけりなところはあるのだろうけど、衰えるどころか進化している感。
そもそも音源にないシャウトやフェイクが入ることで聴く側の心は熱くなるのだが、本人をよく観察するとあんまり必死にやってるように見えない笑
もちろんそれは頑張ってないと言う意味ではなく、余裕がありそうという意味なのだが。
そういう意味でも衰えが全くなさそうで畏怖を覚えるのでした。
演奏メンバーに目を向けると、まずギターの鳥山雄司さんが去年よりもずっとバンドに馴染んでる感があってよかった。
peper dollはもちろん、アトムの子でのサックスとのソロバトルが激アツすぎた。
前任の佐橋佳幸さんと比べるとアーバンでスタイリッシュなプレイが特長なのかなと思ったので、今度はサウスバウンドNo.9とか聴いてみたい。
そして、サックスを吹く宮里陽太さんは個人的なバンドメンバーの最推しだ。
いつの間にかバリトンを吹くようになったり、コーラスをやるようになったり、パーカッションもやったり、クリスマスイブの裏でも吹くようになったり…
年を追うごとに仕事が増えていっている気がするから、常に目が離せない。
宮里さんについては演奏が好きなだけではなくて、自分がバンドのホーンセクションとして演奏する上でのこれ以上ないお手本でもある。
この記事内にある、「歌うように吹く」「アウトフレーズを吹かない」という信条は自分がプレイする中でも大いに心がけている点だ。
(自分はそもそもアウトフレーズなぞろくに吹けないのだが)
フレーズが詰まった時にアウトフレーズに頼れば楽できる部分もあるはずだ。
その選択をあえて取らずに常にダンサブルで美しいアドリブを聴かせてくれることの素晴らしさたるや。
達郎と2人で演奏したperformance2024のシャンプーは、今までのなかで極私的ベストテイクだ。
※宮里さんのジャズアルバム本当に良いので聴くべき。秋はジャズの季節だからね!!
※最近公開された動画だとこれがめっちゃ好き。ドラムの小笠原拓海さんとのユニット
舞台セットについて
最近見たミートたけし(川村竜さん)の動画で「音楽はそれ自体だけでは大したエネルギーないが、何かと結びつくことですごい力を発揮する」という発言があって、確かにと思ったことがあった。(以下動画の16:40くらい)
もし音楽の持つエネルギーがそんなに大きいのならば、カフェでの作業中に名高いジャズマンの演奏が流れてきたら何にも手につかなくなっちゃうだろう。
さて、達郎の舞台セットは毎年凝っている。
ここ数年はヨーロッパ?のアンティークな街並みがイメージされているようでとっても可愛い。
それでいて、曲ごとにセットの背景が夕日やでっかい月にに照らされたり、ネオンが雪を降る様を表現したり。
夏まっさかりの楽しい気持ちや、秋に移ろいゆく季節の切なさ、そして恋焦がれる男を襲う冬の季節の冷たさに視覚から寄り添ってくれるのだ。
クリスマスイブの終わりに映る一筋の流れ星に、「わぁ…」という声があちこちから漏れ聞こえた。
身も蓋もないことをいえばあの流れ星は本物ではない。ただの電気信号だ。
それでも思わずため息を漏らさずにはいられなきったあの光景からこそ、音楽の底力を思い知らされた気がした。
まとめ
今年もめっちゃよかった!!
来年も絶対行く!!
ちょっと欲を言えば、「自分はこのおじさんと同じかそれ以上に頑張ってる!!」と胸を張って聴きに行けたらいいな。
明日からまた頑張るぞ〜となって家路に着いたのでした。