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日本昔話の『こぶとり爺さん』
「もし、『こぶとり爺さん』の絵本を読んでなかったら絶対「こぶ」なんて知らんかったやろなあ。」
と、突然こぶが気になりだした。
瘤(こぶ)、なんて漢字を突然見せられても読めない。
「タンコブできた〜」
はよく使けど「こぶ」だけでは身体のできものとしての言葉として聞いたことない。
日常生活で聞いたことがある「こぶ」は昆布のことだ。
「コブ食べる?」
「このおコブやらかいよ。」
「髪にはコブがええて言いますなあ。」
って具合に。
幼児期に見た『こぶとり爺さん』の挿絵では、ほっぺたにヨーヨー釣りのヨーヨーみたいな形の「こぶ」をぶら下げたお爺さんが描かれていた。
それを見て「こぶとはこういうヨーヨーみたいなもんなんや」と認識した。
しかし、こぶとり爺さんの挿絵にあったようなこぶを持つ人を見たことがないのでこぶとは物語の中で登場する想像上のことかと思っていたのだ。
検索すると、『打撲や病気などにより皮膚や臓器の一部が盛り上がったもの』を瘤というらしい。
ふーむ、そうなのか。
音声だけで『こぶとり爺さん』と聞けば、昆布漁をする『昆布とり爺さん』かぽっちゃりした『小太り爺さん』を思い描いたに違いない。
こぶとり爺さんのお話では、こぶのある陽気なお爺さんが、鬼の宴会にでくわし、仲間に入り、楽しく歌や踊りを披露した。
それを観て喜んだ鬼がお爺さんの邪魔になっていたほっぺたのヨーヨーみたいなこぶを取ってくれたのだ。
「これを預かっておくから明日も来るように」と。
言わば、人質・・・いや、こぶ質だ。
それを聞いた同じようにこぶを持つ隣のよくばり爺さんが自分のこぶも取ってもらおうと鬼の宴会に出向いて歌や踊りを披露した。
しかし、それがマズくて鬼が白けて怒ってしまい、先に取ったお爺さんのこぶまでほっぺたにつけられる、という結末だったと思う。
私は『こぶとり爺さん』の絵本を読むたびに「こぶ」というヨーヨーみたいなほっぺたのぶら下がりと同時に、
「鬼って人の肉体を痛くも痒くもなくあっという間に切り取ったりくっつけたりできるんや〜!すっごーい!」
と思ったのだ。
そういうば、なんでお爺さんが鬼の宴会に参加することになったのか話の流れを全く忘れている。
もう一度『こぶとり爺さん』を読んでみなあかん。
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