衛星エウロパに海洋生命体は存在するか
◉エウロパは、ガリレオ・ガリレイが発見した木星の4つの衛星のうちのひとつで、ガリレオ衛星とも呼ばれます。ガリレオ衛星の中では最も小さいのですが、太陽系の衛星の中では6番目に大きな、かなり大きな星でもあります。ちなみに、地球の衛星である月が5番目に大きな衛生ですから、エウロパの大きさもだいたい想像できるでしょう。氷の海を持ち、昔から生命がいる可能性が高い衛生として知られています。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、渦巻き銀河のイラストです。
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生命が生まれる条件としては、どうしても大量の水分があることが条件になりますね。いろんな物質を溶かし込んで、その中でタンパク質のもとになるアミノ酸などが、合成される必要があります。そういう意味では火星にも何らかの生物が存在する・かつて存在した可能性があるわけです。逆に月や金星には、ほとんど水分がありませんから。氷とかそういう形では、次にもクレーターの影や極地方に氷がある可能性はあるのですが。金星は二酸化炭素の温室効果で、超高温ですし。
とはいえ、太陽からあまりにも遠い星は、外部からのエネルギー供給という点で問題が。そこで重要になってくるのが、火山活動がある衛星になってきます。火星にも過去には火山活動があったようなのですが、地球の半分ぐらいの大きさしかないためか、現在は活火山はないようですし。地球とほぼ同じ大きさの金星は厚い雲に覆われて、よく分かりませんが、火山の存在は確認されているようです。木星や土星や天王星はガス型の衛星なので、そもそも火山活動がありませんし。
今のところ火山活動が確認されているのは木製の衛星イオ、土星の衛星エンケラドゥス、海王星の衛星トリトンです。火山があれば地殻から熱エネルギーが供給されますから。地球の生命の起源も、海底の熱水噴出孔ではないかという学説があるほどですから。エウロパで鍵となるのは、厚さ何十キロメートルもの凍った殻の下に存在すると考えられる、塩分の多い海。この下に小規模でも火山があると、エネルギーの供給先になりますし。
そもそも、生命の起源となるアミノ酸は彗星などから供給されたという学説さえあります。日本の探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウからサンプルリターンで持ち帰った砂から、アミノ酸が23種類見つかったり。宇宙空間では我々が思っている以上にアミノ酸の合成が行われている可能性があります。その起源自体はまだまだ未解明ではありますが。彗星自体は雪の塊のようなものですから、そこでアミノ酸が合成される可能性はさらに高いでしょう。
宇宙と生命の起源もまた、壮大なパズルですね。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ