原田病日記<誤診から入院1日目まで>

※この記事は、視力と体調が少し回復した5日目以降に書きました


2月20日の朝。
目覚めると視界が内側にぐにゃっとゆがんでいた。

と思って瞬きしたり、周囲を見渡しても、間違いなく歪んでる。
真っ直ぐのはずの服をかけるポールや、扉、棚、どれを見ても直線に見えない。

怖くなり、朝一に町の眼科に向かった。
運転できるか怪しかったが、10分程度のところにできた新しい眼科にとりあえず行ってみることに。

すると、簡単な検査の後、「手術が必要だけど、若いうちはできないから、しばらくはこのまま生活するしかない」というような説明を受けた。

ちょっとしたパニックである。
このまま生活…?いやいや、10分の車の運転も怪しいし、字も頑張らないと読めない状態で、どうやって…
と思いながらも、パニック過ぎて、何も言えず帰宅した。
帰宅後もやっぱりおかしいと思いつつ、とはいえ大きな病院へ行く足もなく、(妹は帰省してるけど病み上がりだし、休みの弟にも頼みずらい…)
午後にまた同じ眼科へ行き、この目で過ごすしかないなら、視力検査をしてもらおうと思い、視力検査の後、帰宅した。

そしてやっぱり湧き上がる、
「いや、おかしいよね…」の気持ち。
次の日(2月21日)、大学病院に弟に連れて行ってもらうも、今日は新規は受けられないと。
その後なんとか別の少し大きな眼科へ行き、詳しい検査を受けた。

検査ののち、医師から「頭の後ろ、髪の毛の辺りがチクチク痛いことはないですか?」と聞かれた。
私は10日ほど前から風邪をひき、その頃から頭の後ろがズキズキと痛むことが頻発していて、それも気になっていた。それに、数日前に行った美容室でのシャンプーも、いつもより痛いような感じがあった。
これらが、「原田病」の前駆症状に似ているという。
検査の結果も、両目の網膜に水がぼこぼこ溜まっている状態で、「原田病」の症状に近いと。
大学病院への紹介状を書いてもらい、すぐに午前に行った大学病院へ行ったが、紹介状があっても、今日は手術があるため受け入れを断られて言われてしまった。
弟の車の中で、うなだれつつ帰宅した。

次の日(2月22日)、なかなか眠れず朝3時ごろに起きて、フラフラしながら「もし原田病なら、多分入院だろうな、不安だし、もういっそのことすぐ入院がいい…」と思い、軽く入院できる準備をした。
大学病院の朝イチの受付、7時半に合わせて、妹の運転で向かった。
ほぼ一番に受付を済ませ、9時からの診察を待つ。
そこから、簡単な診察、検査、検査、検査…目だけでなく心電図、レントゲン、血液検査も受けた。
最後の診察は15時ごろだった。途中から付き添ってくれていた妹も私も、疲れきっていた。

結果、やはり原田病だった。
原田病は自己免疫疾患で、健康なはずの体を間違って攻撃してしまうらしい。
原田病はメラニンのある場所を攻撃するようで、それによって頭や目に症状がでるという。
ステロイドパルス療法という、1gステロイドの点滴を3日間打つ、強い治療をするため、1週間ほど入院する予定になった。

17時ごろになってやっと病室へ辿りついた。
もう本当にフラフラである。見えないだけでもしんどいが、それにさらに瞳孔を開く目薬(検査薬)で眩しくなったり、目に光を当てて写真を撮ったりしたので、頭も痛かった。
妹が最低限の手続きを済ませてくれ、帰った。ごめん妹よ、本当に助かった…。
18時ごろに食べた病院食は驚くほど美味しかった。
一日中、ゼリーくらいしか食べていなったから。
すぐに点滴が始まり、4時間ほど点滴し、1日目は睡眠前に終えた。
15分〜1時間おきほどに看護師さんが来てくれて、検温や血圧、酸素、脈拍などを確認してくれた。


ということで、見え方の異変を感じてから、東奔西走しつつ2日で入院、治療へ辿り着くことができた。
あー怖かった。
最初の眼科は、ヤブだ!と思うが、父は「間違われて、そのまま変な治療をされなくてよかった」と言っていた。ま、確かにそうなんだけど…

Googleの評価は良い病院なんだけど、母にその病院のことを聞いたら「近所の噂はよくないよ」とのこと。Googleよりも、身近な人を頼る大切さを知った。

早くよくなると嬉しいけど、時間がかかってもしっかり見えるようになること、薬の副作用が酷くないこと、服用中抵抗力が下がって、変な病気にかからないことを祈る。


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