ポケモン化石博物館に行った
先日、社会人6年目にして初めて年度始めの4月に有給を取得し、国立科学博物館、通称カハクで開催中のポケモン化石博物館に行ってきました。
かせきポケモンと古生物の比較によって親近感を感じ、子どもから大人まで見やすいように工夫がなされていると感じました。それにしてもトリケラトプスの複製、1/2でこの大きさとは、現実にいたらどんなに迫力があることか..!
恥ずかしながら、ジーランスはシーランスだと思い込んでいたし、シーラカンスが「生きた化石」と呼ばれる所以も曖昧なくらい、ポケモンにも古生物学についても知識がなかったので、シーラカンスに背骨がないことも、手足の延長にヒレが生えたかのような見た目だということも初めて知りました。
数多くの魚類が誕生し、陸上に生息エリアを拡大していった古生代~中生代の中で、魚類のヒレが両生類の手足に進化を遂げたと言われています。「魚から両生類になり、陸で生活するようになった」そんな進化の過程を目の当たりにできる生き物、シーラカンスの凄さを初めて感じました。
それともうひとつ、今回の展示をみて「あ、確かに、おもしろいな」と思ったことがあります。それは、骨格から復元された全ての生きものの肉体部分はあくまで想像であるということ。何色のカラダだったのか、体毛に覆われていたのか、模様はあったのか「研究者によって意見が異なることや、研究の進歩によって復元される姿が変化する」ことは大いにあり得ることだなあ、と。ティラノサウルスを想像したときになんとなく頭に浮かぶ姿は、必ずしも正しい姿ではないかもしれないな、おもしろいな、と思いました。
私たちの世界とポケモンの世界、双方に存在する"かせき"をテーマに開催された今回の展示の原案は三笠市立博物館に勤める研究員、相葉大佑さんの企画によるものだそうです。株式会社ポケモンに届いた一通のメールが、子どもから大人まで、たくさんの人の好奇心を刺激する空間を作り上げたと思うとなんだか、冒険の始まりにも似たようなワクワクを感じました。
彼が職業として選んだ研究員という仕事が、子どもの頃に親しんだポケモンと交わる。すきなものをすきでいることで辿りつく景色は素敵なものだな、と感じた次第です。
このあとに続く文章を読んで、ギャラリーをもう一周したくなりました。(実際にした!)もう一周することで、「わ、ほんとだ!」と思えるアハ体験ができます。時間に余裕をもって行ってよかった!
特別企画展「ポケモン化石博物館」への入場は公式サイトからの事前予約が必要で、4週間前の同一曜日から予約できます。国立科学博物館での会期は6月19日(日)までですが、その後、愛知県や大分県を巡回予定とのこと。
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今回、ポケモン化石博物館のほかに、常設展も見てまわることができました。が、全フロアをじっくり見てまわるには集中力が足りず、また来たい!!!という感情をもって、初めて足を踏み入れた「カハク」を後にしました。幅広い分野の資料、研究の結果を目の当たりにして、「知らないことをもっとたくさん知りたい」という、バケモノの子の楓のセリフとリンクする感情が引き出されたのでした。とても有意義な時間を過ごせた日になりました。楽しかった〜!