柔術界の話題あれこれ
昨年末ぐらいからTwitterで話題のことについてドラゴンズデン澤田真琴としてのポリシーを書いてみました。
今回は・柔術世界チャンピオンがいっぱい問題について。
自分は2004年にはじめてWorld Jiu-Jitsu IBJJF Championship、通称ムンジアルに紫帯で挑戦し黒帯では2008年から出場しました。
途中2011年と2012年は家族の病気で不出場でしたが2014年まで9回出場し、2008年と2010年のベスト8が最高成績でした。
僕が考えるブラジリアン柔術世界チャンピオンはこのWORLDを冠した大会の黒帯で優勝した選手のみだと思います。
なので日本人だと八木沼さん、湯浅さん、ノーギワールド優勝のトライフォース澤田くんだけです。
ではなぜブラジリアン柔術世界チャンピオンがいっぱいなのか？
ドラゴンズデンの澤田はIBJJF国際ブラジリアン柔術連盟主催の大会であるWorld Master IBJJF Jiu-Jitsu Championship はこれまで3回優勝しました。
WORLDを冠していますがこの大会はあくまでマスターカテゴリーでのチャンピオンなので僕はブラジリアン柔術世界チャンピオンとは名乗るのは恐れ多く必ずマスターカテゴリーをつけるようにしてます。
理由としては先にも書きましたが世界選手権には色帯時代含めて9回も挑戦し敗れてきました。
その時のあんなに強い仲間たちや先生方でもその頂点に辿り着くことはなかった頂であるブラジリアン柔術世界選手権黒帯。
今でもその頂は日本ブラジリアン柔術界の悲願だと思っています。
そのリスペクトを含めマスターカテゴリーでの優勝で世界チャンピオンを名乗ることに違和感がある。
そしてもう一つ、僕はマスターカテゴリーでのWORLD優勝に誇りがあります。
同年代の選手たちと試合してきて運良く3回優勝できたわけですが対戦してくださったライバル達はやっぱり敵でありある種の仲間だと思います。
僕は2018年2位と2019年3位と負けたんですがやっぱり悔しくてその方たちにリベンジしたいという気持ちが昨年の返り咲きに繋がりました。
“マスター”をきちんと書いてWORLD マスターチャンピオンとして同じ世代の方たちと切磋琢磨したい気持ち、リベンジ受けてたつぜ的なものがあるんです。
ちなみに僕は紫帯時代の2005年にリオで行われたMaster International Jiu-Jitsu IBJJF Championshipでも優勝しているんですが、当時の名称はInternational Master & Senior Jiu-Jitsu IBJJF Championship。
ワールドではなくインターナショナルなんですよね。
当時はマスターカテゴリーに世界選手権がなかったのでこの大会が実質マスターカテゴリーでの最高位ではありましたが今現在IBJJFでの立ち位置はワールドマスターに準ずる大会であり2016年を最後に開催されていません。
ワールドマスターが開催後も数年は開催していたので前身というわけでもなさそうなので世界チャンピオンではないと思っています。
最後にブラジリアン柔術を連呼してましたがここが最大の紛らわしいポイント。
道着着て寝技してるのをブラジリアン柔術だと思いがち問題。
日本ではブラジリアン柔術はあくまでIBJJF国際ブラジリアン柔術連盟が主催の競技のことです。
それ以外は団体名称をよーーーく見てみてください。
“ブラジリアン”が入っていない。
○○柔術連盟であってブラジリアン柔術連盟ではないです。
要するにその他連盟の世界大会でいくら優勝してもブラジリアン柔術世界チャンピオンにはなれないんです。正式にいえば○○柔術世界チャンピオンなわけです。
それを省略して柔術世界チャンピオンと名乗る人多数。
柔術と呼ぶと日本古来の柔術もあります。
それをわけるためにブラジリアン柔術なんだろうけどすごーく昔は柔術といえばグレイシー柔術と呼んでた時代もありました。
それがだんだんブラジルの柔術ブラジリアン柔術と呼ぶようになり今ではグレイシー柔術と競技を呼ぶことはほとんど聞かない。
日本ではブラジリアン柔術を名乗れるIBJJFの下部組織はJBJJF日本ブラジリアン柔術連盟です。
アドバンテージをなくしたりと独自のルールを用いたりと新興団体ができてきました。
その団体のIDでもIBJJFの大会に出場できるという話がありましたがIBJJFの方針は一国一連盟でそれは出来ませんでした。
よって日本でいうブラジリアン柔術連盟はJBJJFであります。
誤解されたくないのは○○柔術世界チャンピオンが価値がないという意味ではないです。
○○柔術世界チャンピオンもリスペクトしてます。
ただ世界チャンピオンを名乗るのであればきちんとどの団体のどのカテゴリーのチャンピオンなのかを明記すべきだし、あやふやに書けばその質を自ら落とすことになると思う。
ふと思い出したのだけどこれはあくまで日本での話。
一昔前にノヴァウニオン主催の世界選手権、コパドムンドがありましたがこれはブラジリアン柔術を名乗っていたのかどうか。
気になります。