【ブラジリアン柔術】日本人が世界で勝つために必要なこと
ブラジリアン柔術の世界選手権が終わりました。
今年も日本から多くのトップ選手が挑戦しましたが世界の壁は高かったようです。
日本のブラジリアン柔術は世界との差が開いたと言う人もいます。
果たして本当にそうでしょうか?
僕はそうは思いません。
なぜならば日本の柔術人口は着実に増えていますし、ワールドマスターなどでは入賞者もたくさん輩出しています。
ではなぜアダルトカテゴリーの世界選手権で結果を残せないのか?
理由はいくつかあると思います。
①ネットの普及
ネットの普及によりネットで技術などが広まりました。
かつてはブラジルに行かないと最新技術に触れることが出来なかったことが今ではネットがつながればどこでも見れます。
これは日本にいても技術を学べるのでメリットだと思いがちですが逆に言えば技術認知に差がなくなったことでその完成度勝負となります。
②練習量と試合経験
そうなると差は練習量、経験値となります。
練習量については一概に言えませんが自分の体感でいうと吉岡さんや佐々みたいに練習しまくる人が少なくなったように思えます。
仕事や家庭など仕方ない部分がありますがそれを犠牲にしてまで練習するという人が少なくなった気がします。
勘違いならすみません。
理由としては競技が広まってきた分、ライト層が増えたのも一因だと思います。
これは競技としてはすごくいいことですが選手としては今は我慢の時期なのかもしれません。
競技レベルがある程度上がってくれば全体のレベルが上がるからです。
経験値についてですが以前はIBJJF主催大会はアジア以外にも名古屋ナショナル、ジャパニーズナショナルなど開催されていましたがコロナ禍などもあって開催されていません。
また円安の影響もあって気軽に海外遠征できるようなご時世でもありません。
こう考えるとなかなか選手にとっては気の毒な部分が多いと思います。
ではどうしたら世界で勝てるようになるのか?
経験値
JBJJFの大会にもっと積極的に出場するべきだと思います。
IBJJF大会で実績のある日本人トップ選手である芝本選手や加古選手はJBJJF大会に積極的に出場しています。
芝本選手加古選手という壁を打ち破ることで世界に通用する選手が生まれています。
今やベテランとなっても世界に挑戦する芝本選手はすごくリスペクトできますし、これから世界で結果を残したいと思うならばどんどん挑戦していくべきだと思います。
練習
僕は道場の枠を越えたいわゆるプロ練みたいなのはあまりいいとは思いません。
理由は試合出来なくなるからです。
もっと言うと同門シェアもダメだと思います。
柔術の場合は殴り合うわけではないのでお互いの技術向上のためを考えれば試合は最大の経験値を稼げる場だと思います。
もちろん先輩だから負けたくない、後輩だから勝てるはずがないという気持ちもわかります。
が、そういう気持ちも含めてメンタル強化に役に立つのではないでしょうか?
せっかく国内のレベルが上がってきたのに同じ練習仲間だから試合したくないというのは勿体無いと思います。
特に女子柔術界。
女子練習会が増えたことはとてもいいことです。
こういう草の根活動は競技普及には必要不可欠だと思います。
しかしながらそれと世界選手権で優勝者を輩出したいというのは別の話です。
特に女子茶帯黒帯はただでさえ人数も少なく、若手が少ない状況です。
国内で試合経験を積めなければどこで積むことができますか?
JBJJFのエントリーリストで期待若手選手がひとりぼっちなのを見ると悲しくなります。
かつて湯浅さんがクインテットで石黒さんの壁になったように実力者の奮起が日本柔術の未来にかかっています。
それが結果的に普及にもつながると思います。
ベテラン黒帯のご協力に期待したいです。