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ドメイン失効後のホームページ復旧(WordPress)

WordPressを扱っていると、WordPressそのものを新しいドメインへ移行したい、別のサーバへ移行したい、など様々な要件が発生しますよね。

今回私は「ホームページのドメインが失効してしまったが、なんとかホームページを復旧できないか」という依頼を受けました。

当記事にたどり着いたということは、少なくとも似た状況に陥っているのではないかと思います。
無駄な情報は割愛して簡潔に記します。

!注意書き!
※当記事では、旧ドメインを「old.jp」、新ドメインを「new.jp」と表現しています。実際にあるドメインを指しているものではありませんのでご注意ください。


0.前提

  • レンタルサーバは契約中

  • ドメイン(old.jp)が失効しており復旧不可
    (失効後○日以内なら再取得可能な場合もある)

  • ホームページはWordPressで作成されている

  • ホームページ(https://old.jp)へアクセスできない
    (ドメイン失効しているため)

  • WordPressの管理画面にアクセスできない
    (ドメインが失効しているため)

  • サイトの転送設定ができない
    (ドメインが失効しているため)

1.対応内容

1-1:新ドメインの取得
1-2:レンタルサーバと新ドメインの紐づけ
1-3:WordPressのファイル群を新ドメインのフォルダへ移行
1-4:wp-config.phpでドメイン情報を強制指定

1-1:新ドメインの取得

まずはドメインを取得しないことには、ホームページを公開できません。
今回、新ドメイン(new.jp)を取得しました。
※失効したドメインを再度取得できるのであれば、後の作業はより簡単です。今回、失効したドメイン(old.jp)が別のユーザに購入されていたため、別のドメインを取得せざるを得ませんでした…。

1-2:レンタルサーバと新ドメインの紐づける

レンタルサーバで新ドメインを利用できるように設定します。
ドメイン登録、ドメイン追加などのメニューがあればそれです。
※レンタルサーバによってそれぞれ手順があるので、各レンタルサーバのマニュアルをご参照ください。この設定はレンタルサーバ上での基本な操作なので、この手のマニュアルは簡単に見つけられると思います。

1-3:WordPressのファイル群を新ドメインのフォルダへ移行

[レンタルサーバ>サーバのコントロールパネル]から「ファイルマネージャ」を開き、サーバにアップロードされているファイルを確認します。
※コントロールパネルのファイルマネージャから確認するもよし、ファイルサーバへFTP接続して確認するもよしです。
※FTP接続情報は[レンタルサーバ>サーバのコントロールパネル]内のメニューから確認できることが多いです。

今回のレンタルサーバでは、ドメイン名と同名のルートフォルダが作成される仕様でした。

<イメージ>
/ ←サーバのルート
└ old.jp ← ドメインごとにルートフォルダが作成される
└ new.jp

※「https://new.jp」をリクエストした場合は、new.jpフォルダ配下のファイルが呼び出される

基本的に「https://new.jp」へアクセスすると、new.jpフォルダ配下のindex.htmlがレスポンスされます。
簡単なものでよいのでindex.htmlを作成し、new.jpフォルダ配下に配置した後、「https://new.jp」でindex.htmlの画面が返ってくることを確認しておきましょう。
※SSL設定をしていない場合は、「http://www.new.jp」などのURLになります。
※ネームサーバの設定が未反映の場合、まだnew.jpを使ってサーバを特定できる状態でないため、配置したindex.htmlまでたどり着けません。
ネームサーバの設定反映には時間がかかることがあります。まずはnew.jpが使用できる状態になるまで待ちましょう。

new.jpが使用できることを確認した後、
old.jpフォルダ配下の全ファイルをnew.jpフォルダへ移行させます。

<イメージ>
■ 移行前

└ old.jp
 └ wp
 └ index.php
└ new.jp
 └ フォルダ・ファイルなし

■ 移行後

└ old.jp
 └ wp
 └ index.php
└ new.jp
 └ wp             ← old.jpから移行してくる
 └ index.php   ← old.jpから移行してくる

WordPress移行について、
①移行のWordPress管理画面にてライブラリを用いてWordPressデータをエクスポート
②移行のWordPress管理画面にてライブラリを用いてWordPressデータをインポート
という順で移行させるのがよくある方法だと思いますが、今回はドメイン(old.jp)が失効していて、移行元のWordPress管理画面(https://old.jp/wp/wp-login.php)へアクセスできないため、上記の方法は使えませんでした…。
また、どのようにしてWordPressでホームページ構築したかも不明だったので、迂闊に一からWordPress構築する方法もリスクが伴うものでした。

1-4:wp-config.phpでドメイン情報を強制指定

new.jpフォルダ配下はold.jpと同じになりましたが、「https://new.jp」へアクセスしても、ホームページが表示されませんでした。
それどころか、「https://old.jp」へリダイレクトされる始末…。

おそらくWordPress内で「old.jp」のドメインを使用しているのだと推察しました。

そこで、WordPress内で「new.jp」のドメインを使用するよう、wp-config.phpに下記を追記し、ファイルサーバへアップロードしました。

/new.jp/wp/wp-config.php

define('WP_CONTENT_URL', 'https://new.jp/wp/wp-content');
define('WP_SITEURL', 'https://new.jp/wp');
define('WP_HOME', 'https://new.jp');


上記の設定を反映することで、「https://new.jp」でホームページにアクセスすることができるようになりました。

「https://new.jp」を使えるようになったということは、WordPress管理画面(https://new.jp/wp/wp-login.php))にもアクセスできるようになったということです。
WordPress内のリンク先に旧ドメイン(old.jp)を指定しているところがありましたが、この辺りは、WordPress管理画面内から編集します。
※WordPressの構築方法によって編集方法が違いますので割愛します。


P.S.
この記事が何かの気づきになれば幸いです。

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