【日記2024/10/4】スペース☆ダンディ 感想

・1300字強


 アマプラで見れるなら早くそう言ってよ! 前までアマプラじゃなかったのに!

 観た。やっぱいいよなぁ~~。

 人間と宇宙の、大きさの違いを具体的に描こうという意思が強い。スケールの違うものを描こうと思っても、その描写ってカットを跨いで離散的な描かれ方をするのであって、「大きいものと小さいものって連続しているよなぁ~」という実感が湧きづらい場合が多い。

 ↑こんな感じの、大きいものと小さいものが連続している様子を描くシーンが何度か出てきて、フェチだなぁ~。第1話の、クリーチャーがクリーチャーに食われて、それがまたクリーチャーに食われるシーン、でかすぎて「人間にはどうしようもねぇ~」という気持ちになれる。

・「太閤さんの歌比べ」という民話の中では、大名たちが「一番小さい短歌を作れ」という大喜利をしており、その大喜利で優勝したのが「蚊のこぼす 涙の海の 浮島の 真砂拾いて 千々に砕かん」という短歌だったのだけど、これもセンスが良い。どんどんズームしていく情景が浮かぶ。

・画面の大きさって有限だから、デカいものを描こうと思ったら、比較対象を丁寧に描く必要が出て来るんだよね。それは漫画においてもそう。

・宇宙人の言葉を翻訳機にかけたときに、彼らも自分のことを「人間」、自分たちのことを「人類」と呼んでるの、良い翻訳だよな。未知の惑星を訪れると、そこの人類に「あなたは、人類が初めて発見した宇宙人です!」と言われることもある。

・視聴者の機嫌を全然取ろうとしていなくて、ただただ脚本家が思うフェチを詰め込んでおり、そこがいい。第25話の裁判回、最終回の直前だというのに全然アクションも爆発もしなくて、30分の枠を全て裁判のシーンに使っている。しかしちゃんと面白いのだ。まず異形の様々な宇宙人たちが1つの司法制度を共有して裁判をやっている図が面白い。フォーマットは現代日本の裁判を忠実に模しているのだけど、内容はちゃんとファンタジーSFをやっている。それでいて、この回を通じて不穏さがクレッシェンドになっており、ちゃんと最終回の爆発力を引き立てているのだ。

 私が脚本家だったとしたら、「裁判シーンをこんなにやるなんて大丈夫かな。このアニメの視聴者ってアクションと爆発を見たい人たちなのだろうから、退屈するよな。実際の裁判を完全に模すのではなくて、もっとトンチキにして、乱闘シーンを入れよう」などと視聴者の機嫌を伺ったようなお話にして、結果的にフェチが薄れる気がする。

・最終回、マジでカタルシスがあって最高なんだ……スペースダンディの見どころの半分は最終回にあると言っても良い……

・バケツ塗りの手抜き作画である代わりにめちゃめちゃ動くロボットアクション、好きなんだよね。画面内の情報量が多いと視認性が低くなるので、高速で情報量の多いアクションシーンを描くときはシンプルな作画にして欲しい。

 個人的には、アンパンマン映画でばいきんメカが暴れるシーンって、マクロスのようなごちゃごちゃした戦闘シーンよりも好きなんだよな。

・いっけえええ!!!!!!


・25話と26話以外は短編完結になっているので、どこからみてもよい。第1話と第22話は私が繰り返し見ているくらい作画が気持ちいいのでオススメだ。


・おわり

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