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【日記2022/12/14】最低の裁定

・3600字強。


・ゲームの、レビューをしていきます。


・Inscryption

・フォロワがnoteでオススメしてたのでプレイしたのだけど、マジで面白いよInscryptionは。誰なのか忘れたけどありがとねフォロワ。

・このゲームの面白さを損ねるようなネタバレは避けて、面白さを抽象的に紹介するレビューを心がけて書いていこう。

・もうゲーム内のほぼ全てのセリフも読んだし、やり込み要素も全てやり尽くしたし、トロフィーも全部取ってやることもなくなったのだけど、それでも手持無沙汰のときについ開いてはシコシコとCPUと手合わせしてしまうくらいには好きなゲームだ。

・エンドロールを見る(=ゲームクリアする)までに15時間くらいのボリュームだった。やはり「明確な終わりのある買い切りゲーム」ってハプニングの連続だから楽しいよね。終わりのない、ログインボーナスのあるゲームは楽しくもないのに辞められなくて無限に時間だけが吸われていくからクソです。

・InscryptionはPvE(=CPUと戦う)のカードゲームで、CPUに勝って行くとお話が進んでいく。

・しかし現実世界のカードゲームのようにデッキに自由にカードを入れたり抜いたりできるわけではない。

・マップの通りに駒を進めていくとイベントが発生して、そこではデッキのカードを追加したり強化したり削除したりしてデッキを強くできる。さらに駒を進めていくと戦闘になる。

 この独特なシステムは、Slay the Spireというゲームのリスペクトらしい。

Slay the Spireの商品紹介ページのスクショ

・この「同じ初期デッキを使ってサプライからカードを獲得することでどんどんデッキを成長させていきゲーム終了時の勝利点を競う」という斬新なシステムはSlay the Spireが発祥とされていて、このゲームにインスパイアされて作られたゲーム群に「スレスパフォロワー」という俗称がつくくらいには革新的なゲームだったみたいだ。

・スレスパの話はのちほど詳しくする。


・Inscryptionの美しい点は、「カードゲームとしての面白さ」と「物語の面白さ」の2つの軸に相乗効果があることだ。

・ゲームの見どころに複数の軸があるとき、その複数の軸に相乗効果がないなら、別々のゲームにした方がいいと思う。

・Inscryptionはカードゲームの面白さと物語の面白さが切っても切り離せない関係になるように作られていて美しい。ボードの中とボードの外が同期している。カードたちもそれぞれ固有の効果を持っていて愛くるしい。

・おっと、これ以上はネタバレになっちまう。プレイせずにネタバレだけ見たいなら他をあたりな。

Inscryptionはこんな人にオススメ
・脱出ゲームが好き
・フラウィが好き

Inscryptionをオススメできない人
・カードゲームが苦手
・アンテが苦手



・スレスパもやったのだけど、これもまた面白かったよ。セールのときに買った。

・スレスパフォロワー(=スレスパをリスペクトして作られたゲーム群)という言葉について調べたけど、やはり数あるスレスパフォロワーよりもスレスパの方が面白いという評価をあちこちで見かける。原点にして頂点だなんて、そんなことあるんだね。

・このゲームに物語性はほぼなく、純粋にPvEのカードゲームだ。

・そこまでボリュームが深いわけではなく、休日を一日消費すればラスボスまで倒してエンドロールを見ることができる。しかし人々がスレスパを愛して止まず、やり込み要素を何度も周回プレイしてしまうのだ。やり込み要素だけでは飽き足らず、数多のMODも開発されているようだ。

 そこまで飽きられない理由は、不確定要素を多く含むからだろう。

・降ってくる運を捌くゲームというのは、なかなか飽きが来ない。大富豪などのトランプゲームもそうだし、麻雀もそうだし、ボドゲの多くは「降ってくる運を捌く」という構造になっている。

 100%運ゲーだと実力が絡まないので上達できないし、100%実力ゲーだと上達の底が見えてしまう。

 あくまで、運と実力が丁度いいバランスだから底の見えない上達を繰り返し続けるゲームになるのだろう。「降ってくる運の捌き方を上達させることでしか前に進めない」という点においては、人生と同じである。

・もぐぐうままは恥ずかしながら過去にシャドバをやっていたのだけど(シャドバとは、やっていることを公言するのが恥ずかしいゲームなのです)、シャドバはある程度上達してレートが上がると「結局の所、デザイナーズコンボが最も強いし、ネットに転がってる最強デッキをコピーして使っている人間ばかりが勝てるゲームなのだ」ということに気づき、つまらなくなる。

 しかしシャドバには2pickという画期的な対戦方式がある。

2pickでデッキを作成している様子

 2pickはランダムに表示される2枚のカードを15回連続で選び、30枚の即席デッキを作って使う対戦方式だ。これはレート戦のようなコピーデッキだらけのじゃんけんゲームでなく、ちゃんと判断力が勝敗を左右するのでお気に入りの対戦方式だった。

・ま、ソシャゲはアホみたいに時間ばかりが吸われるので辞めましたが……


・話を戻そう。

・ともかく、2017年にも「新しいジャンル」と呼んでも過言ではない斬新なゲームが発明されたのは嬉しいことだ。

・スレスパはマシンパワーを必要とするゲームでもないので、思いついてさえいればファミコンの時代にスレスパを開発することも可能だったのだ。思いついてさえいれば。


・スレスパにおける戦闘システムについて紹介しよう。

・このカードゲームは遊戯王やMTGの様にモンスターを召喚して攻撃させるのでなく、場に出ているキャラは増えない。

 場に出ているキャラにバフやデバフをかけたり、攻撃させたり防御させたりといった効果を持つカードをプレイすることで勝利に近づく。

・戦闘では毎ターン5枚の手札を引く。すぐに山札が切れるのだが、山札が切れると捨て札をシャッフルして再度山札にする。これも斬新だ。「プレイすると消滅するカード」をプレイすればデッキが圧縮されていく。

・カードゲームというのは案外PvEと相性がいい。カードゲームではプレイ中に考え事をするのが楽しいのだけど、PvP(対人戦)だと相手を待たせないように常識の範囲内でしか考えごとができないし、相手を待たせないために早指しした手がミスプレイだと居た堪れない気持ちになる。しかし対コンピュータだと飯を食いながらのんびり長考できる。

・戦闘時、かかっているバフやデバフは全て画面の見やすい場所に表示されるし、カーソルを合わせれば細かい説明も出てくる。これがデジタルがアナログに優っている点だ。デジタルカードゲームでは細かい効果処理の裁定などは覚えていなくてもプレイしていればなるようになるが、アナログのカードゲームでは細かい効果処理の裁定を覚えていなければ遊べない。

・関係ない話していい?

https://dm.takaratomy.co.jp/card/detail/?id=dmx08-010

・私は中学生の頃にデュエマをやってたんだけど、「大喰の超人」を使ってるヤツが、その「自分のマナゾーンのカードをタップする時、そのうちの好きな枚数のカードの、マナの数字を2または3にしてもよい」という効果を、まだ召喚されていない「大喰の超人」自身にも適応できると解釈して、つまり本来8マナのはずの大喰の超人を3マナ(3+3+2=8)で召喚してたのよね。

 中学性ワイは「3マナでパワー8000のクリーチャーがいてたまるか」と言ったのだけど、「でもいるんだから仕方ない」と返され、めっちゃ嫌いになったことがある。デュエマを。

 まだ納得してないからな。

 デュエマってメインターゲットが小学生みたいだけど、小学生の脳ではその裁定を事前に調べて頭に叩き込んでおくというのが難しいと思う。裁定の解釈違いで殴り合いが発生してるでしょ。全国各地で。そんでカードが破られたり盗まれたりしてるでしょ。

 「このカードは相手のカードを破壊する」って書いてあるからストレス発散に相手のカードをクチャクチャに破壊する小学生もいっぱいいるでしょ。そういう架空の最悪の小学生を想像しては胸が痛くなる。

 私の小中学時代は環境が最悪だったので、カードの窃盗、破壊、サーチ(購入前のパックにレアカードが入っているかどうか確かめる行為)、仕込み(自分に有利な山札になるようにシャッフルする行為)、マークド(カードを裏面から識別できるよう印をつける行為)などが日常的に行われており、人格形成に影響が出た節がある。

 おかげさまで懐疑的な性格でございます。


・満足したので今日はこの辺で終わりです。

・質問箱に答えていきます。



・うせ!



・引き続き質問を募集しております。


・次回はシンウルトラマンの感想を書きます。

・おわり

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