「やっていくしかないよ」ということ
・2600字強
今日は改行なしの気分です。
1年前の自分の絵を見て「下手くそだな~」と思わなくなったらヤバいと思っている。成長している人間は1年前の自分の絵を見たら「下手くそだな~」と思うはずで、そう思えないということは成長が止まっているということである。それは人格においてもそうだ。幸いにも私は毎年のように「1年前のおれは人として未熟すぎるな~」と思っている。毎年「いまのおれこそが、成熟しきった完成形だぜ」と思っているが、毎回、来年の自分に否定されることになる。おれは倫理観や道徳に関しても、コミュニケーションに関しても、その他社会生活に必要とされる能力全般に関しても、皆よりずっと遅れたスタートラインから走り始めているのだが、それでも、毎年成長しているという事実だけがおれの輪郭を保ち続けている。もちろん2024年にも得たものはあった。それは「やっていくしかないよ」の精神である。人生をやっていると様々な問題に直面する。問題とは往々にして解決方法が簡単ではないのだが、その複雑な問題をさらに複数抱えているのが人生である。「やっていくしかないよ」という言葉は、その複雑な人生に蓋をして、問題を1つにしてしまう魔法の言葉である。
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【残酷な進化】人類はなぜうつ病にならなければならないのか【ゆっくり解説】【雑学】
あくまでこの動画↑が紹介している説の一つなんだけど、鬱というのは責任感とトレードオフなのかもしれないという説があるそうだ。メランコリー親和型性格という、鬱病になりやすい性格というのがあり、その特徴は「勤勉、几帳面、真面目、責任感がある(もっとあるが省略)」なのだという。確かに、私の観測してきた人間の中でも、怠惰で適当で責任感のない奴は、全然クヨクヨしていない印象がある。私はその「鬱と責任感はトレードオフ」という説を採用した。人が陰鬱な気分になったり落ち込んだりするのは自分の人生に責任を持っているからであり、もっと言えば知能があるからである。人には知能があるから、未来のことを考え、現状を憂えるのだ。知能を意図して落とせば落ち込まないのではないだろうか。そう思って、陰鬱な気持ちになりそうになるたびに意図して知能を落とすようにしてからは、2024年のおれの精神状態は、それまでと比べたら比較的安定していた。信頼していたおれの彼女が激烈に浮気をし始めたとき、その浮気をおれに認めるよう強要してきたとき、そのままおれを振って浮気相手と交際しだしたとき、どれも2024年に起こったことでよかった。おれがやってこれているのは、意図して知能を下げているからだ。私は小学~高校の頃、町内の催しや学校の行事でなにかと義務マラソンをやらされる機会が複数あったのだけど、人より体力がなかったので苦痛だった。そんなとき、私は「走る();」という関数を実行するのをやめ、「前の人の背中を見つめ、その背中と距離を一定に保ったままぼうっとする();」という関数を実行するのだった。目の焦点を遠くにやり、意識を宇宙の彼方に飛ばし、ただ前の人の背中が小さくならないように無意識に足を動かしていれば、体の発する悲鳴を無視して走り続けることができた。それの人生版をやっている。人は過去を悔める。現在を嘆ける。未来を憂える。でもそれで、行動は変わるのだろうか? 自分につらい過去があったら、あるいは自分の過去が幸福なものだったら、自分の貯金が10億あったら、あるいは10万だったら、自分が彼女いない歴=年齢だったら、あるいは彼女に振られたばかりだったら、描いた絵がバズったら、あるいはバズらなかったら、次にとる行動は変わるのか? 答えは否である。やっていくことをやっていく必要があり、やっていきたいことはやっていきたいだけである。文脈が違ったとしても「やっていかないでいい」「やっていきたくない」にはならない。背後に川があってもなくても戦うことには変わりはない。やっている間だけは過去も現在も未来も見なくてよい(やっていない間は見る必要がある)。この私の考えは、よく言われる「今を生きている」というのとも違う。私には、私をプレイしている上位存在がいて、そいつがレベリング作業に飽きたから、輪ゴムなどでコントローラを固定してレベリングをしており、それがおれなのだ。「無」を生きる、それが「やっていくしかない」ということなのだ。たまに現状(←私の場合は惨状)を見直して、やっていく方向性を考えなおすことは必要だけど、そんなの月に一度でもよい。
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おれの仕事は幸いにも椅子に座ったままピクリとも動かず8時間プログラムを書いていればいいというものなので、最近は「意識を宇宙の彼方に飛ばしてパズルゲーのようなことを8時間やっていたら気づけば退勤時間」というルーチンになりつつあり、知能を下げることはある程度有効なのだと思っている。
ところで、元カノ氏は性格的に、おれに対してあれだけ適当かつ強引な突き放し方をしておきながら、おれが健康に過ごしているかどうか気になって3~5か月後くらいには未練がましくこのnoteを覗きに来るので、それを見越して今のうちに書いておくけど、君のような人間はマジで子孫を残さずに緩やかに絶滅してくださいお願いします。なんでもするから絶滅してください。8000円までなら出せます。絶滅というのをより具体的に言うと、たまに彼と口喧嘩したときに、互いに自分のプライドを守りながら相手の意見の価値を下げて論破するような喋り方だから結婚してから1年で耐えられなくて、もっとプライドの低い相手を求めて不倫し始めて離婚して、異性に求める拘りが多いから次にできたパートナーとも同居してみるとやっぱり合わなくて、その合わなさを何度も再確認しながら「この人と添い遂げていいのだろうか」と無限保留したのちに別れて、既成事実を作る度胸もなければ、下から目線で異性に甘える愛嬌もないから、「でも、そもそも私って結婚せず一人で生きていくつもりだったし」と開き直って自分の気持ちを守りながら過ごすも、35歳になって焦って異性への拘り条件を減らし始めるも手遅れで、そのまま2024年のことを一生後悔しながら、ありあまった貯金を自分のためだけに使いながら無駄に110歳まで生きて絶滅してください。
・おわり