レスレンみ(造語)

・3500字強




チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ

 闇のオタクたちから好評との噂を聞いて視聴してみたけど、やはりすごい……まず舞台がすごい。

 舞台は、アニメや映画などの架空のキャラクターが人間と共存している世界で、仲違いで番組が打ち切りになってから30年、仲直りのために戻ってきたチップとデールが、友人で共演者のモンタリー・ジャックの誘拐事件を捜査する。

Wikiより

 映像内に見覚えのあるキャラクター常に映っていて脳内が引っ掻き回されるような気分だ……権利関係めちゃめちゃ面倒くさかったのでは……?

 あまりに無秩序で無作為なクロスオーバーが見どころだ。元ネタは、作品がバラバラどころか次元も違う。CGアニメ、手書きアニメ、実写、パペット、クレイアニメなど次元の違うキャラが次々に登場する。クロスオーバーという言葉で括るのは不適切である気がしてきた。

 そして当然、シナリオも「その文脈でしかできないシナリオ」になっている。ただ漫然とクロスオーバーしているだけではない。


 私もオタクなのでクロスオーバー(境界を越えて交じり合うこと)のある作品が好きという習性がある。

 私が「クロスオーバーに衝撃を受けた原体験」を得た作品は、仮面ライダーディケイドだと思う。それまで平成仮面ライダーって1~9作品目までは完全に別の世界線でやっていたのだけど、ディケイドは「それまでの9作品の世界を旅する」というストーリーだったし、ディケイドの能力が「他の仮面ライダーの容姿と能力のコピー」だったので、「え!? そんなことしていいの!?」と思った。リアルタイムで追ってたからこそ、衝撃も尚のことだった。

 いや、でも、もっと遡れば原体験はディケイドより前にもあったかもしれないけどね。カオスバトルとか。


当ブログは、レスレンみのある作品を募集しています。

レスレン(レスキュー・レンジャーズ)みとは:
 「物理法則からして違うたくさんの作品」のクロスオーバーであり、そのクロスオーバーの対象に法則性が見えてこない、無秩序な感じ。「え、そんなクロスオーバーしていいの?」という意外性を伴う。そしてその「たくさんの作品」というのは、実際には存在しない、架空の作品でも可。むしろ架空の作品同士のクロスオーバーの方が栄養価が高いという説もある。

  知っている限り、レスレンみのある作品の例を挙げていきます。


・スマブラ

 スマブラはややレスレンみがあります。

 やや、ね。


・MultiVersus

 そういえば、ワーナーブラザーズ版スマブラ「MultiVersus」という格ゲーが出たとき、「これは日本でも噂になりそう」と思ったのけど、実際、日本では全く噂になっていなくて不可解だった。

 日本人からの知名度のあるキャラが少ないという理由はあると思うけど、トムジェリとバットマンを闘わせられるのはだいぶオモロだと思う。レスレンみは低いです。


・ワーナーと言えば

・スペースプレイヤーズ

 こういう映画もありましたね。ワーナー映画縛りという秩序はあるものの、レスレンみは高い映画だと思う。


・シュガーラッシュ

 冒頭、とあるゲーセンのタコ足配線の電源タップ内で、あらゆるアーケードゲームのキャラクターが歩き回ってるソーンは圧巻だ……でもアーケードゲーム縛りなのと、映画全体に渡ってクロスオーバーのシーンがあるわけではないので、レスレンみは低い。


・その続編

・物語の舞台は、インターネットそのものをモデルにした都市だ。「インターネットそのものってCGアニメの舞台にできるんだ……」という衝撃があった。

これはTwitter

 Disney+ってアマプラと違ってスクショ撮れるんだね。

 物語中盤、主人公がディズニーのWebサイトにアクセスしたらディズニーキャラクターがたくさんいて、中盤と終盤ではディズニープリンセス全員が活躍していてすげ~ずり~……となった。ディズニーくんさぁ、ディズニープリンセスを全員出すって、そんな商売していいの? (←褒めています) これはレスレンみが高いです。


・LEGOムービー

 子供がレゴで遊ぶとき、バットマンと自由の女神とダンブルドアとリンカーン大統領と忍者とドラキュラ伯爵とクレオパトラと、あと自分の作ったオリジナルキャラクターが一緒になって物語を作っていても、何も違和感を覚えないという、子供の頃レゴで遊んでいた感覚を思い出させられる映画。これだけ大規模なクロスオーバーをしておきながらここまで違和感がないのは珍しい。ただ、レスレンみの高いシーンはそんなに長くない。


・その続編

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TCQVCDN

 皆は、タイムマシンの作り方を知ってるかな? タイムマシンの作り方は、それぞれレゴでできた「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンと、「ビルとテッドの大冒険」の電話ボックス、「ドクター・フー」のターディス、H. G. Wellsの「タイムマシン」の自転車、「ターミネーター2」のスカイネットの何か、それと「オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式」のジャグジーをバラしてオリジナルの乗り物を組み立てたら、その乗り物は時空を超える……

 レスレンみは低いです。



・スパイダーマン:スパイダーバース

 スパイダーバースはかなりレスレンみがある。色んな並行宇宙からスパイダーマンが来るけど、「ギャグカートゥーンだったときのスパイダーマン」「モノクロ漫画だったときのスパイダーマン」「moe animeだったときのスパイダーマン」まで出てくる。例えばギャグカートゥーンのスパイダーマンは、ポケットから1tハンマーを出せるし、おいしそうな食べ物の匂いを嗅ぐと宙に浮ける。そんな物理法則からして違う人たちを同じ画面に映していいものか……? と衝撃的だった。

 続編の方はもっと様々な次元からやってきたスパイダーマンたちが続々登場する。

 冒頭からしてすごい。「羊皮紙に描かれたレオナルド・ダ・ヴィンチの素描」の世界からやってきたヴィラン。そんなのアリ?


・レディ・プレイヤー1

 ゲームの中で戦争が起きる話。👆のリンク先では元ネタを列挙しているけど、あまりにもクロスオーバー祭りすぎる。ガンダムvsメカゴジラが見られるのはこの映画だけである……


・ナイトミュージアム

 博物館の展示物が動き出すという設定なので、歴史上の偉人がポンポン出て来る映画。展示物なので、体の材質やサイズすら違う(そしてそれが物語に影響してくる)あたり、レスレンみが高い。

 いま登場したばかりのキャラのセリフに感動するという体験、他の映画で得られる?

「あなたのお陰で我々マイノリティーも空を飛べます」

 「お先に! ライト兄弟!」

 「忘れるな。”2つに分裂した国はいつか崩れる”」

「ユダヤ人 大好き」

 オタクは知ってるキャラクターが視界に映ると喜ぶ(それも、マイナーなキャラであるほど喜ぶ)生き物なのだけど、それが歴史上の偉人でも同じ喜びがあるらしい。それも、ナイトミュージアムは有名すぎない歴史上の人物や出来事を拾ってくれているので、その元ネタを理解できる度にニヤッとできる。オタクなので……



・ウォルマートのcm

 ウォルマートが動画を非公開にしてしまったので転載動画しかない。これはレスレンみが高い。古今東西の、あらゆる車という車がウォルマートに買い物をしに来る。シンデレラの馬車まで出て来るのか……

 その翌年にもcmを出している! これも転載動画しかない。


・HEROES UNITED: CORONAVIRUS

 この作者、同人活動としてクロスオーバー動画を作っていて、千万単位で再生されてる動画を大量に出してるけど、いいの? いつか億円単位の賠償請求来たりしない?


・ブラックチャンネルの「異世界最強王トーナメント」という回

 読んでないけど、レスレンみが高いのだろうなと思っている……


・萌えの血

 これも、レスレンみです。



 このような、レスレンみのある作品はもれなくフェチなので、あったら教えてください。レスレンみの定義を今一度書いておきます。

レスレン(レスキュー・レンジャーズ)みとは:
 「物理法則からして違うたくさんの作品」のクロスオーバーであり、そのクロスオーバーの対象に法則性が見えてこない、無秩序な感じ。「え、そんなクロスオーバーしていいの?」という意外性を伴う。そしてその「たくさんの作品」というのは、実際には存在しない、架空の作品でも可。むしろ架空の作品同士のクロスオーバーの方が栄養価が高いという説もある。


・おわり



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