意思決定のセンスを磨く、最もシンプルな方法
こんにちは!温泉道場グループの宮本です。
温泉道場グループでは、「お風呂」と「カフェ」が融合した新しいスタイルの温浴施設「おふろcafé」を全国に展開しています。
会社が生まれたのが2011年。老舗が多いお風呂業界ではまだまだ若い会社です。そんな僕たちがブランドを磨いていくためには、シンプルに、【他がやらないこと】をやるしかありません。
「おふろcafé」でも、これまでのお風呂屋さんのイメージを覆すような内装、仕様、イベントなどを日々考えています。
そこで問われるのが「センス」です。
センスで意思決定する恐怖
以前の僕もそうですが、多くの人は「自分にはセンスがない」と思っています。と同時に、周囲の人を見て「あ〜、あの人はセンスがあっていいなぁ・・・」なんて羨ましく思うことがありますよね。
センスがある人が考えることは、いつもすごくてキラキラしていて、みんなをワクワクさせてくれます。
しかし、このセンスが曲者。センスというのは、言語化も数値化もできません。
自分にはセンスがなくて、あの人にはセンスがあるとは感じるけど、具体的に何が違うかと言われれば、言語化できない。多くの人にとってセンスというのはそれくらい漠然としてあやふやなものです。
「おふろcafé」がこれまでのお風呂屋さんではやっていなかったこと、全く新しいことを追い求めていく以上、自らのセンスで意思決定をしなくてはいけない場面が多々あります。
なにせ、僕たちがやることには前例がないのでデータもなにもありません。
しかし、センスで意思決定するのは難しいです。というより、怖いという表現の方があっているかもしれません。
ではどうやってこの怖さを乗り越えているか―
答えはシンプル。100店行脚です。
入社後、お風呂屋さんを100店舗回った
「100店行脚」は、船井総研で使われている法則で、どんな業態でもまずは100店舗行こうよという考え方です。
僕も温泉道場に入社して、まずは100店舗のお風呂屋さんに行きました。
休みの日には、るるぶの特集雑誌を一冊買って行きたいところを見つけて、訪問します。次はそこから、googleで「温泉 おふろ 銭湯」と検索して、近い順に回りました。当時は1日で5店舗ぐらい回っていました。
こういう回り方をしていると、だんだん見えてくるものがあります。
・この商圏の中で、どのお店が一番集客してそうか
・500円の入浴料と1500円の入浴料では、どうサービスが違うのか
・その時間帯に何人スタッフを配置しているのか
・客層の年齢はどうだ
などあらゆる情報がシャワーのように入ってきます。
こうした知識の積み重ねが、少しずつ自分のセンスを磨いていきます。
センスは、知識からはじまる
『センスは知識からはじまる』という書籍があります。「くまモン」アートディレクションなどで有名なデザイナー、水野学さんの著書です。
「もっとセンスを磨いて、センスで意思決定できるようになりたい」と思っている人にすごくお勧めの一冊です。僕自身、この本を読んだことで「デザインって誰でも学べるんだ!」と気づかせてもらいました。
今Amazonをみたら、Kindle Unlimitedの対象になっていたので、興味のある人は今すぐどうぞ(2022年9月現在)。
「誰も見たことのないもの」を生み出したいなら、まず大前提として「誰でも見たことがあるもの」の知識を蓄えないといけませんよね。
いいものに触れる経験が少ない人は、伸びしろも少ない
センスの話に関連してもう一つ。
社会人になってすぐのころ、テレビでビートたけしさんが仰っていたことが今も記憶に残っています。
・今の若者は、毎日ランチで牛丼を食べる。
・週末の働いたご褒美に、牛丼大盛り卵乗せ味噌汁付きを食べる。
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・それだと「いいもの」に触れる機会がない。
・「いいもの」に触れないと向上心が生まれないので、ずっと成長しない。
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「だったら、3食白ご飯で我慢して、1,500円の牛丼を食べにいけ。」
「めちゃくちゃ成長したい!」と息巻いていた当時の僕には、このビートたけし理論がドンピシャで刺さりました。それ以降、ランチでもディナーでも同じ店はあまり使わないようにして、できるだけ多くのお店を巡るようにしています。
これも、100店行脚にすごく通ずるものだと思っています。
たくさん見て、経験して、知識のストックを貯めながらスキルを磨いてください。