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繁忙期の集客は、閑散期に仕込む!サービス業が閑散期にやるべき7つのコト。

こんにちは!温泉道場グループの宮本です。

温泉道場では、日帰り温泉・健康ランド・グランピング施設などの事業再生と運営を通して地域活性化を目指しています。

どの事業にも共通しているのが、「繁忙期」と「閑散期」の存在です。温泉もグランピングも、もちろんゴールデンウィークや夏休みなどの大型連休は一番の繁忙期であり、書き入れ時です。

さて、今日のテーマは、「繁忙期の集客」について。

実は繁忙期の集客については、その時、シーズンに入って何をするか以上に、それまでの閑散期の取り組みのほうが圧倒的に重要です。(※繁忙期中に行ったことは、満足度やその後のリピート率に影響します。)

ここを取り違えると、間違った反省と改善策を出すことになってしまうので、丁寧に考えていきましょう。

三重県四日市市にある「おふろcafé 湯守座」には大衆演劇の舞台があります。


試合当日に何をするかよりも、毎日のトレーニングの積み重ね

誤解を招くと嫌なので、ちょっと脱線してスポーツで例えながら補足しておきます。

繁忙期に何をするかはめちゃくちゃ大事です。

繁忙期の取り組みは、スポーツでいう「本番の試合」と「試合一週間前のトレーニング」のようなものです。試合に向けた準備と調整、本番中の戦略は、勝つためには当たり前に大事です。

ところが勝ち負けの影響度で言えば、シーズンオフの過ごし方、毎日のトレーニング内容の方が、圧倒的に大きいのです。

スポーツ漫画でこんな描写がよくあります。

春の大会で負けて悔しい思いをした。試合翌日のオフでちょっと体と心を休めたら、その次の日からは次のインターハイに向けて、ハードなトレーニングを開始!!

商売の現場でも同じなんです。例えば「ゴールデンウィーク」という大きなイベントが終わったら、すぐに「お盆」に向けての準備が始まります。きちんと考えている会社や店舗は、すっかり頭を切り替えて、次の繁忙期に向けて走りだしている、というわけです。

よく、「ゴールデンウィーク期間の反省点をお盆に活かそう」という議題が上がりますが、これは論点が間違っています。

「年末年始明けからゴールデンウィークまでの時間の使い方を反省し、ゴールデンウィーク明けからお盆までの時間の使い方を改善しよう」という考え方が正しいですね。

閑散期の間に、いかに「あそこに行ってみたい」と思ってもらえるか?

連休でレジャーに行く場所を、直前に調べて決めるのは少数派です。

多数派は「前TVで見たあそこ」「SNSで誰々が言っていたあそこ」「雑誌でみたあそこ」に、次の連休に行こうか、と予定を立てます。

なので、例えばゴールデンウィークに集客できた人数というのは、年末年始明けからゴールデンウィークまでの閑散期の間に「今度あそこに行ってみたい」と思ってもらえて、行動に移してくれた人数です。

ゴールデンウィークに業績が良かった店舗を真似ようとする時に、「期間中に何をしたか?」を聞いて、自店舗のお盆に活かそうというのは間違いです。

正しいのは「年末年始明けからゴールデンウィークまでの閑散期の間に、何に時間を使っていたか?」を聞き、自店舗の時間の使い方を変える、です。

繁忙期直前にに有料広告を出すのは、あくまで「行ってみたい」と思っていた人の背中を最後一押ししてあげる効果であって、それが主な集客手段になるわけではありません。

閑散期に繁忙期の集客を仕込むための7つの方法

次回の繁忙期に売上をあげるために、閑散期に取り組むこととして、ここでは7つの方法を紹介します。

①毎月イベントを実施し、毎日SNSで顧客開拓をする。
②世間で人気・伸びているコンテンツ・トレンドを、大量に体験する。
③体験したコンテンツやトレンドから選んだものを自店舗へ取り入れる。
④伸びている他事業からの導線設計をする(たとえばBBQ場やゴルフ場に、うちわを置かせてもらう)
⑤閑散期の間に、何個かプレスやメディア取材を受ける
⑥繁忙期の有料販促を練り込む
⑦繁忙期前に、当日のシミュレートや満足度最大化のためのイベントを練り込む

僕は仕事柄、温泉道場グループの各店舗の支配人たちや全国の事業者さんとお話をさせていただく機会が多くありますが、総じて①〜⑤に時間をあまり使えていない店舗が多いように感じています。

埼玉県長瀞町でのラフティング(温泉道場ゼミでの活動)での一枚。by温泉道場ブログ

なので僕は「予算を達成したい」や「売上を上げたい」と相談を受けたときには、まず、

・今何に時間を使っているの?
・最近どこに遊びに行った?
・SNSはどれぐらい動かしてるの?
・支配人はどれぐらい外出しているの?
・普段どの雑誌を読んで、どんな音楽を聞いてるの?

という質問をするようにしています。「何でそんなことを聞くんですか?」とキョトンとされることもあります。

売上を上げたいなら、閑散期に前述の①〜⑤に時間を使わないといけないと考えているので、これはその①〜⑤の時間がきちんと取れているかどうかをチェックするための質問、というわけです。

次の繁忙期に向けて、勉強と仕込みはできていますか?

こういう考え方でいくと、毎日が次の繁忙期に向けたカウントダウンの中での勉強になります。閑散期だからといって、のんびりしている暇はちっともありません。

今は9月ですので、次の繁忙期はシルバーウィーク。その次はクリスマス、年末年始。

残りの休日は何日ですか?何回ランチができますか?何回ディナーができますか?今伸びているお店で食事をしたり、サービスやエンターテインメントを体験するチャンスは何回ありますか?

実際に数えてみると、びっくりするくらい少ないです。毎日たくさんの商品やサービスが生まれ、流行も移り変わっています。サービス業に従事する人は、どれも1回は経験しておいたほうがいいですよね。

お店からお客様に対して何をするかも大事ですが、そもそもそれを考えるために、支配人やサービス担当者のインプットを増やしたり、流行のものを体験したりするアクションもとても大事なんです。

次の繁忙期に向けて、この閑散期をどう過ごしますか?

このnoteは、温泉道場グループ社内に向けて僕が配信しているコラムを基にしています。経営者として考えていることや、旬の情報、ビジネスのノウハウをシェアしています。

同じハコモノ事業者さんや、サービス業の方々にとってもお役に立てるものがあるのではないかと思い、内容を少しだけ編集して公開しています。


宮本昌樹@温泉道場グループCHRO

1986年生まれ、和歌山県出身。27才の時に地域活性を目指して株式会社温泉道場入社。支配人を2年間経験したあと、店舗リニューアル開発・コーポレートブランディング、フランチャイズ事業などを経て、HR部門に注力。2019年より、温泉道場グループ1人目の社長として、三重県の株式会社旅する温泉道場の社長を兼任している。

Twitter:https://twitter.com/masakimiy


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宮本まさき/温浴施設を救いたい
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