不安
2019年の12月に会社を辞めて、30歳の誕生日までに個人事業主としてやっていくことを決意していた。
しかし仕事の受注先のオーナーの人間性への不安と、新型コロナウィルスのことを受けて、心が折れた。事業計画書も、なんにも書けなくなった。
自分でできなかったスケジュール管理に言い訳してるだけかもしれない。
そんなことと思って流せればよかったのかもしれない。
自分のつまらない倫理観なんか捨ててなりふり構わず金をくれる方に流れればよかったのかもしれない。
でも、そこまで捨てたら、私には何が残るのか。
答えは出ない。
運よく入れた公共職業訓練を通じて就職活動をして、9月1日から働けることになった。
私は独立を諦めたんじゃなく、6年先の計画にシフトしたんだと言い聞かせる。
コロナを都合のいい言い訳に、自分のだらしなさから逃げたんだろうと、私が言う。
その側面も持っているが、自分の信じる倫理観を大事にしたいのも嘘じゃない。
結局自分の首をその吊るされた縄にかけているのは自分なのだ。
足元の台は蹴れない。
自前の責任感の強さで、自ら死ぬことなど私は選ぶ事が出来ない。
唯一幸いなことは会社を辞めたことに後悔がないこと。
ここに後悔も乗っていたら、とてもまともではいなかっただろうと、冷静に思う。
これからの不安は努力でしか埋められないとわかっている分、さらに首が締まる。 わかっているとも。 わかっているがまだ心が動かないんだ。
一個ずつでいいだろう、たまには好きなことも入れていいだろう。
また、言い訳しながらマインクラフトを起動するのだ。
これ以上後悔を増やさないように、これ以上自分を嫌わないように。
明日を生きていくんだ。
ろくに息もできないんだから、今日はもうおやすみ。