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私の哲学

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#エッセイ

[詩]Lycoris

[詩]Lycoris

路上に咲いた赤い花
今日も命を燃やして歌っている
孤高にも見えるその姿
僕は何処か憧れていたんだよ

雲は澄んでいく
時間は季節を回してく
歌は僕の背中を押したんだ

誰かを好きになるとか愛だとか
本当の意味を教えて
くだらない問いだなんて投げないで
誰かと触れ合うこととか離れるとか
何度も考えても分からない
不完全な僕のエゴの歌を今日も歌う

路上に咲いた赤い花
酷く儚げに雨に吹かれている
後生

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[詩]メタフィジカ

[詩]メタフィジカ

揚げ足をとって楽しい?
馴れ合いなんてくだらない
私を大切にしてくれないんでしょ?

サザレ波が語りかけた
情けない顔をしてんな
鬣を尖らせて心を剥き出せ

愛しすぎて見えなくなっている
どうして一緒にいるのかを
愛しすぎてまた許してしまう
泣いているのよと夜空に飛ばして流れ星

カルト的な形而上的な
私あなたを愛してる
カルト的な形而上的な
短足なのは無知だから
鮮やかなコントラストに
遠近法は

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[随想]燃えいぬ馬

[随想]燃えいぬ馬

馬が燃える燃えている
焼ける煙が上がる
パチパチと音を立てて
生死ような様子

怒る教員浴びせる罵声
可愛らしい異邦人
微笑む彼女の
ブロンドの髪を揺らして

ああ、馬が燃える
真っ赤に燃える
真紅の炎が愛を探して

[随想]蕭蕭と死す

[随想]蕭蕭と死す

風が吹いている
風が蕭蕭と吹いている

寥廓なる大地で空を見上げて
橙の空が蒼く燃える

虫も鳥も猫も皆な荒涼としている
何もかもが憂鬱な想いを馳せて

風が吹いている
風が蕭蕭と吹いている

いつ消えるかもしれない命が
乾いていく唇を噛み締め

もしも、明日質量を失ったとして
世界は私のために涙を流してくれるだろうか

風が吹いている
風が蕭蕭と吹いている

[哲学] 地獄

[哲学] 地獄

地獄ってなんだろう?
暗い闇のような存在だろうか。

現代アートの表現者は孔を描いた。
これが地獄だと。
コンクリートに開いた孔をずっと私は見つめる
そこには何もなかった。
十分間。私は覗いた。
しかし何も見えることはなかった。

別の現代アートの表現者は喜劇のような映像を流した。
これが地獄だと。
永遠と繰り返されるビデオを私は見つめる。起承転結すらもわからない映像。
正直苦痛でしかなかった。

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[詩]桜東風(さくらごち)

[詩]桜東風(さくらごち)

"誰かが悪いから"それが分かると言え共感せよ
訪れる不幸を何者かに押し付けている
分かると言えば肩を組み違うと言えば弾かれよ
言葉が貧乏すぎて伝わらない捨て台詞

闇感情抱えて大乱闘する心
詐欺野郎な私は大魔王と言ったところ

命の音が鳴り響いている
それが私の明日を作る
桜の花が咲いているこの瞬間も
吹雪いている
間違い探しの時の中でまた一つ
確かに濡らして

他人と比べることでしか自分の存在価

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[詩]ピカソ

[詩]ピカソ

解像度の低い未来に走る列車に
乗ったところで僕は現状から飛躍しない
ああすればいいこうすればいいという偽善者の
ありふれたアドバイスには心は響かないよ

転がる石ころみたいに
ひとりぼっちみたいだ
子供ばかりに期待して
大人は気楽なのね

もうイヤイヤイヤイヤ重ねて絡めて
白いノートを青く塗りつぶした
もう夜が夜が夜が明ける帰る
朝に目を向けることが怖かった
君が見せる夢を聞かせてほしいよ
あの日

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[詩]鳩は飢えたら穂を奪う

[詩]鳩は飢えたら穂を奪う

だからハッピーを潰して
潰して写して映してく
誰かの幸せを喰らって幸せに
この世は奪い合いハッピー

羅生門みたいな紅浮かべた女
キノコみたいな頭の男と歩く
二言3個と馬鹿言って羨ましいと思った

俺は俺は痩せ細り浮き出た肋骨を
掻きむしって迸るよーいドン始まるよ

accipiter dens
だからハッピーを潰して
潰して写して映してく
誰かの幸せを喰らって幸せに
この世は奪い合いハッピー

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