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「セキュリティ」のこと(2018年1月31日投稿記事)

※この記事はオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」で
2018年1月31日に投稿された記事です。


【今朝の呟き】

コインチェックの件で、あらためて考えさせられる「セキュリティ」のこと。

「そもそも“盗めるもの”を取り扱うことが、お金と時間の無駄」というのが僕の考え。

たとえば、今、僕のレターポットには、『11万1620レター』があるんだけれど、この数字は盗むことができる。

ただ、これまで僕に贈られたレター総数『65万6873レター』という数字は盗むことができない。
(何のメリットがあるか分からないけれど)たとえば、誰かが悪戯をして、このレター総数を表示を『0レター』にしても、僕のところに贈られてきた『65万6873レター』は“魂”として残る。

贈った側が覚えているからだ。

誰かが僕のレターポットに不正アクセスをして、僕の持ちレターを奪い、僕のレター総数の表示をイタズラで『0』にしても、僕の信用度は変わらないので、クラウドファンディングをしたら、信用度相当の金額が集まるだろう。
クラウドファンディングは「信用→お金」の両替機なので。

『信用度』は“魂”で、物質でもないし、インターネットとも接続していないので、泥棒にもハッカーにも盗むことができない。

そういうものを取り扱った方が管理コストがかからないのでコスパが良くね?という話。

コインチェックの一件で、
「セキュリティだー!」
「ハッカーだー!」
「追跡だー!」
と叫んでいる世界中の人を見て、「人生の大切な時間を使って何をやっているんだろう。全員、暇なのかな?」
と鼻クソをほじっている僕です。

レターポットをご存じないとイメージがつきにくいかもですが、レターポットでは1文字(1レター)5円という形で文字が販売されています。

文字が無尽蔵にあるから、誰かを傷つけたり蔑んだりする言葉を投げつけてしまうわけですが、
もしこの世にあと100文字しかなかったら、誰にどんな言葉を贈りますか?
というようなことを考えさせられるサービスになります。

レターポットでは、文字が価値を持っていますので、ハッキングして今持っている『11万1620レター』を盗むことは可能です。
でも、これまで贈られてきて受け取ったレター総数『65万6873レター』を『0レター』には出来ても、贈った人たちに残る想いや信用までは盗めないということが書いてあります。

信用がお金になる今の時代ならではの発想ですねー。


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