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たかがブログ、されどブログ

うちの社長はブログを書くのが大大大好きなんである。別にブログぐらいいいだろう、と世間の人は思うのかもしれない。しかし、好きでいながら、社長は自分で文字を入力しようとはしない。手書きで書いたものを会社のスタッフに入力させるのが好きなのである。

以前会社にいたインテリアコーディネーターのTさんは、社長がかなりナルシストだと言っていた。
「俺が俺が、って、俺が大好きなのよ、ああいうところが嫌なのよねー。」

そうか!ブログって承認欲求が満たされるんだ!

驚いたことに、社長は何よりも自分のブログを一番優先するのだ。Googleの検索順位でも、会社のホームページが何ページ目か?ということよりも、自分のブログがどれだけ見られているかの方が大事なのだ。

以前は私は社長のブログの入力作業はあまりやる機会がなかったが、Tさんが辞めてからは、ブログ専任スタッフのKさんが担当し、彼女がお休みの日は、私に来るようになってしまった。

そんなにブログ好きなら、さぞや立派な文章かと思いきや、やたら文書が長い!しかも、似たような言いきり、どこで句読点があるの?という文章だし、酷い時は、一回使った接続語をその後の文章でも又使っている。

問題はそれだけではなく、政治問題が好きで、よく語っているのだが、常に現政権を非難している。しかも、Kさんに言わせると、社長がブログで書いてる内容は、ほとんどが2ちゃんねるに書いてる内容を引っ張ってきたのだとか!

仮にも社長という肩書を持つ人が、2ちゃんねるの文章を参考にするとは!

じゃあ、現政権を非難するから、左寄りかと思うだろうが、結構バリバリの保守派なのだ!

社長の字は汚すぎて読みづらい。しかしながら、政治的な発言は、その辺のニュースから引っ張ったり、wikipediaから引っ張ってくるので、書いてある文字が読めない時は、wikipediaを見るとほとんど内容が同じなので、入力する方は助かる。

ブログ大好きな社長は、お客さんにも、よくブログの宣伝をする。が、しかし、長すぎるのと、現政権批判が多いということで、苦情を言われたこともあるそうだ。

それでも社長は諦めることなく、常にブログの内容を考えているのである。それも、たかだか個人的なブログに、スタッフ3人に入力させるという!

こんなブログの入力に時間をたくさん使う会社ってどうなんだろう?

そんな訳で、私は明日も俺様大好きな、社長のブログを入力することになるんだろうな、と憂鬱になった。

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