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【第14期エシカル・コンシェルジュ講座 5回】アニマルウェルフェアってなに?

第14期エシカル・コンシェルジュ講座・第5回目の今回は「地球を分け合う動物たちに配慮する2つの方法」というテーマのもと、アニマルライツセンター代表理事である岡田千尋さんのお話を伺いました。

アニマルライツって何?

アニマルライツとは、動物たちが、その動物らしく生きられる権利、そして人間やその他の動物に順番をつけず、差別しないことです。それは動物たちがその種に応じた自然な生活を送る権利を指し、人間や他の動物の間に優劣をつけず、差別をしないという考え方に基づいています。

そしてそれぞれの動物が持つ本来の特性や本能、欲求、行動を尊重します。この概念は主に倫理学や哲学的な観点から定義されており、アニマルライツの枠組みでは、アニマルウェルフェア(動物福祉)も重要な要素とされています。

アニマルウェルフェアとは?

アニマルウェルフェアとは、動物の飼育や屠殺において、適切な方法を用いることを指します。これは科学的に策定された基準に基づいており、国際的なスタンダードとして認識されています。

アニマルウェルフェアは、動物の利用に関わるすべての人々にとって重要な問題であり、動物好きの感情に基づく動物愛護運動とは異なります。

鶏は高いところがお好き

鶏は本来、夜になると高い場所に登って眠り、砂浴びをして体を清潔に保つことを好む生き物です。しかし、卵を産むために飼われている鶏たちは、狭いケージの中で身動きもできず、糞まみれの劣悪な環境で一生を過ごすことが多いのが現実です。

この状況に対する懸念から、現在、世界では「ケージフリー」の飼育方法が広がりつつあり、いわゆる「平飼い卵」が注目されています。ロンドンでは、どんなに小さなスーパーに行っても、置いてある卵はすべて平飼い卵なんだとか……!

しかし日本ではまだ平飼い卵の数はごくわずかで、その数なんと1.13%。市場に出回っているほとんどの卵は、こうした厳しい環境で育てられた鶏が産んだものなのだそう。

命をいただく動物の権利をしっかりと考える

卵用の鶏以外に、食用の鶏も、豚も、牛も、身動きの取れないまま飼育されている現状は同じで、どの動物たちも生まれてから、人間に利用するためだけに無理やり成長させられ、生きたまま屠殺されています。

本当は甘えるのが大好きで、遊ぶことも好きな可愛い動物がそんな思いをしていることを、どうして想像してあげることができなかったのかと、涙が出てしまいました。 

「命をいただくこと」と、しっかりと向き合い、せめて家畜の飼育方法などが、日本でももっともっと改善されるように、行動していかなければならないと思いました。

必要なときに必要な分だけ

しかし平飼い卵や放牧で育てられた家畜のお肉は高価で、すべてをそれで賄うのは難しいです。さらに、日本社会で完全にビーガンになるのも簡単ではないと思います。

そこで私は、例えば卵は、必要なときだけ買うことにしました。これまでは便利だからと、いつも買っていましたが、これからは食べたいときだけ、平飼いの卵を選ぶことにしました。そうすることで、少し心が軽くなったように感じます。

日本の家畜飼育が、もっとフリーになるように、動物たちの苦痛が少しでも減るように、しっかりと買い物や消費で意思表示ができればいいなと思いました。

動物に優しい社会は私たちの社会も明るくする

動物の虐待は、やがて人間への暴力にもつながります。糞まみれで病気にかかりやすい環境で育った動物よりも、健康的に育てられた動物の命をいただくほうが、私たちもより健康でいられます。動物に配慮した優しい社会は、実は私たち人間にも優しい社会なのです。

家畜の数が減れば、それに伴って飼料の量も減り、森林伐採の問題解決にも貢献でき、地球温暖化の抑制にもつながります。

お互いを尊重し合う地球は、私たちを明るい未来へと導くための歯車となってくれるのです。

動物が大好きだから

今回の講座は、動物が大好きだからこそ、涙が止まらない内容でした。

今私はうさぎを飼っているので、余計に、動物たちがいかに愛を必要としているかを実感しています。うさぎも、人になでなでされるのが大好きなんです。

きっと牛も豚もみんな同じ。だから、今までごめんねと思ったこの気持ちを忘れずに、これからに繋げていきたいと強く思いました。


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