娘と息子の『首すわり』のおはなし
首が据わる(✖座る)
支えがなくても赤ちゃんの首がぐらぐらしないこと。
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生後3ヶ月と21日で、娘の首が完全にすわりました。
もともと首はかなりしっかりしていて、縦抱きにしてもそれほどぐらぐらしなかった娘。
うつ伏せでもぐぐっと首を持ち上げることができ、保育園でも「もうかなり首がしっかりしてますねぇ」と言われていました。
ただ、両手を持って引き起こすとなかなか首がついてこないので、「息子の時のこともあるし(※後述)、気長に待つか~」と様子見が続いていたのです。
そんな中、一昨日の朝。
「もうじき3~4ヶ月健診だし、久しぶりに引き起こしの練習やってみる?」と声をかけてチャレンジしてみたら、なんとすんなりクリアしたではありませんか!!
娘、ニッコニコ。
私、大興奮。
息子、大はしゃぎ。
夫、ニヤリ。
またひとつ成長する姿を見せてくれた娘。
家族みんなでお祝いしました。
一般的に首は3~4ヶ月頃にはすわると言われており、自治体の3~4ヶ月健診でチェックします。
娘は健診前にクリアしましたが、現在5歳の息子は当時なかなか首がすわらず、私はかなり焦っていました。
縦抱きにしてもグラつかないし、うつ伏せでも首はグッと上がる。
でも引き上げると首がついてこないのです。
だらーんとなってしまう。
ちょっと頭が大きめだし、仕方がないのかなと思いつつも、心の中は不安だらけ。
緊張しながら健診会場である保健センターに向かったのを覚えています。
同じくらいの月齢の子たちが大勢いる会場は、赤ちゃんたちの泣き声でとんでもないことになっていました。
阿鼻叫喚です(笑)。
身長や体重の計測等を終え、いよいよ首のチェック・・・!!
先生が両手を持ち、ゆっくりと引き上げます。
息子の首はだらーんとなったまま、ついてきません。
ああ、ダメだったか・・・。
『来月に再健診』と言われ、私はものすごくショックを受けてしまいました。
個人差があるはわかってはいるけれど、もしかして別の病気が隠れていたりするのでは・・・。
どんどん悪い方に考えてしまい、泣きそうになりました。
母子手帳の当時の記録です。
下にある特記事項の欄に、『頚定未』との記載があります。
『頚定』とは首がすわること(定頚と書くこともあるそうです)で、それが『未』の状態。
首はまだすわっていないとはっきり書かれてしまったのです。
「まだ個人差の範囲だから大丈夫」
「うつ伏せで練習してみてくださいね」
「首自体はしっかりしてるから、来月はきっと大丈夫」
センターの保健師さんたちに励まされ笑顔でお礼を言いましたが、内心は全く穏やかではなかった新米かあちゃんの私。
夫も「大丈夫」と言ってくれていましたが、まさに『思考回路はショート寸前』でした。
その日から無理のない範囲でうつ伏せの練習を増やし、たくさん話しかけ、何度も引き起こしに挑戦してみました。
1週間経っても息子の首はだらーんとしたまま。
2週間経ってもだらーん。
3週間経ってもだらーん。
どうやっても首がついてこないのです。
3~4ヶ月健診から間もなく1ヶ月が経とうとする頃に、再健診の日がやってきました。
この日の朝も引き起こしにチャレンジしましたが、やっぱりついてきません。
今日は何かしら病気等の可能性を指摘されるかもしれない。
でも、どんな結果になっても、息子には笑顔でいてほしい。
頑張るんだ!!
覚悟を決めて保健センターに向かいました。
前回と同様に、先生が息子の両手を持ち、ゆっくりと引き上げます。
お願い、頑張って・・・!!!!
息が止まりそうになるほど心の中で願いました。
が。
息子の首はだらーんとしたままでした。
1ヶ月経ったのに、ダメだった・・・。
どうしよう。
どうしよう。
「○○という病気の疑いがあります」って言われるかな。
すぐに大きな病院に行くように言われるかな。
泣きそうになりながら先生の口から出てくる言葉を待ちました。
先生の顔がこちらに向きます。
そして・・・。
「これ、やる気がないだけですね。」
・・・。
・・・・・・?
はい・・・・・・???
え、待って待って。
そんな診断あり???
やる気がない??????????
出そうになっていた涙が一瞬で引っ込みました。
私「えっと・・・それはどういう・・・。」
先生「もう首はすわってますね。引き起こしの時だけやる気がなくて、だらーんとしちゃうんです。」
私「えっとー・・・来月もう一度健診とかそういうのは・・・。」
先生「首はしっかりしてるから、来ていただかなくて大丈夫ですよ。」
私「は、はあ・・・。」
診察の部屋を出ると保健師さんたちに「よかったね~!!」と言われましたが、頭の中は大混乱。
めっっっちゃくちゃ心配して悩んで過ごしたこの1ヶ月とは・・・。
いや、いいことよ?
何もなかったのはいいことなんよ?
それはわかってるけど・・・。
医師に『やる気がない』と言われちゃったわよ、うちの息子・・・。
呆然とする私の腕の中では、息子が楽しそうに暴れていました。
ニコニコと蹴りを繰り出す息子の可愛い顔を見て、思い悩んでいた自分がなんだかおかしく思えて。
そうよね、みんなそれぞれの成長の仕方があるよね。
あなたはあなたのペースでいいんだもんね。
保健センターを出る頃には、きれいさっぱり悩みが消え去っていました。
思えば、この出来事がきっかけで、どんなことにもある程度「この子なりのペースがあるさ~」と思って焦らず向き合えるようになった気がします。
『やる気がない』と言われた息子はぐんぐん成長し、5歳のやんちゃな男の子になりました。
娘は娘で楽しそうに赤ちゃん時代を過ごしています。
それぞれのスピードに寄り添う母でありたいと、娘の首がすわった日に改めて思ったのでした。
娘と息子の『首すわり』のおはなしでした。
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