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マイ枕草子なるもの

「自分なりの枕草子を作る企画」

note巡りをしていたら、三毛田さんの「自分なりの枕草子を作る企画」なるものがふと目についた。
とても素敵な企画であり、書いてる方々の文章も素敵なものばかりで、わたしもその中のひとりに加わりたいと思ってしまった。
で、あれば。見てるだけではなにも始まらない。
参加してみむとてするなり。

わたしの枕草子

穏やかな昼の時間に、うとうととまどろむこと。
桜の頃に降る雨のことを「桜流し」と言うらしい、最近知った美しい言葉。
夜桜の美しく妖しい雰囲気。昼の桜より夜の桜の方が好きだ。
ふわりと舞う梅の香り。桜に負けじと主張するように濃く香るのが良い。
三色団子、桜餅、道明寺、菱餅、全部かわいくて美味しい。「和スイーツ」なんて横文字を使うのももったいない日本の甘味。
手作りでも出来合いでもいい、お弁当を持って外へ出ること。
暑くもなく寒くもない、気持ちいい風を浴びながら食べるご飯のなんて贅沢なこと。
春を好きだと思う。

「お、夏だな」と思うほど眩しい、カーテンの隙間からの日差し。
窓を開けたときの暑い外気温も、頬から顎を伝って落ちる汗も、言うほど嫌じゃなかったりする。
暑いなか入る温泉、暑いときこそむしろ温泉。
スイカやメロンより、桃やパイナップルが好きだ。切ってサイダーに入れると美味しいからね。
遠くで鳴る雷、夏の風物詩のひとつとして受け取ることができる。
他の季節では感じない夕方の切なさ。夕暮れの中で響く蝉の声の、なんとも言えない物悲しさ。
クーラーの効いた部屋で、布団にくるまってごろごろする。なんて贅沢なぬくもりであること。
夏を好きだと思う。

暑かった外気温が、日を追うごとに涼しく軽やかなものになっていくさま。
枯葉を踏んだときに鳴る音の心地よいこと。
徐々に色付いていく木々が美しい。紅葉や燃えるコキアの鮮やかなこと。
11月には自分の誕生日がある。この歳になると誕生日が来るごとに「ああ、また歳とっちゃった」と思うものの、年に一回しかない特別な日であることに変わりはない。
旬のものがこれでもかとあること。こんなに美味しいものがあるのに食べないのはもったいない。特にきのこの炊き込みご飯が好き。この時期ばかりはダイエットをおやすみしよう。
肌寒くなってきて引っ張り出したばかりのこたつに入り、好きな本を読みながらゆっくり過ぎていく時間の贅沢なこと。そのまま寝落ちするのもまた良し。
秋を好きだと思う。

済んだ空気を吸い込んで肺が冷えていく感覚、肌を刺すような寒さも嫌いじゃない。
厚手のタイツに足を通すときの、無敵アイテムを装備してる感。
吐き出す白い息は、自分が今を生きている証明だ。
年末年始にしかない特有の雰囲気。クリスマスが終わると、すぐさまお正月に移行する手際の良さ。
年末参り。産土様に一年見守ってもらったことのお礼と、来年もどうぞよろしくお願いしますとご挨拶をする。神様と繋がっていると感じる時間。
こたつで食べるアイス。何なら夏に食べるよりも美味しいんじゃないか。
自分の体温であたたまった寝具の愛おしさ。なかなか出ることが出来ずに、無意味にもぞもぞ過ごす時間のなんと贅沢なこと。
冬を好きだと思う。

寝ること、食べることは四季共通。

書いたぞ!

好きなことだけひたすら書き連ねるのめちゃくちゃ楽しかった。
そうそう、文章を書くってこういう感じだったよな。

三毛田さん、楽しい企画をありがとうございました。
BIG KANSHA…

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