陳情令考察置き場ー金光瑶(孟瑶)メインー※増補版
陳情令の考察をしたいと思って早半年。
一人一人に対して考察していては埒が開かない(そのぐらい陳情令って深い)...と思って、とうとう、取り止めのない思いをnoteにぶつけることにしました。
タイトルにもあるように、1番心を突き動かされた金光瑶メインで考察しています。
文字起こししてまとめると、より物語をスッキリ整理して考えられるので良いですね.....
今回もあらかじめ注意書きですが
・陳情令を見終わった人
・ネタバレ考察が大丈夫な人
・自己満考察で抜け目が多くても許してくれる人
のみ、見てってください。(自己満足記事だけど、公開はするので一応ね)
↓
↓
↓
「金光瑶の原罪、言って。」「わ.....わかんないっピ」
陳情令の金光瑶(孟瑶)は黒幕です。何をやったかというと
・悪党の薛洋と企み陰虎符の精製を行う
・清河聶氏の総領を刺し殺す
・魏無羨の使役する温寧を利用して、金子軒と金子勲を殺害→魏無羨の仕業だと見せかける
・不夜天の戦いで魏無羨の陳情に紛れて笛を吹く。それによって操られた仙師が江厭離を殺害。
・聶明玦を乱心させて殺害
・秦愫を実の妹だと知りながら結婚し、生まれた子供は殺害
・秘密(実は兄妹である事)を知った秦愫を操り殺害(見せかけは秦愫の自害)
これぐらい....???
メインだけでこんなですが、余罪も含めたらヤバい数になる.....末恐ろしい男。しかし原作(現実の意味で)中国の歴史を鑑みたら、これぐらい普通なのかもしれない、創作とは言え妙に納得できる内容である。笑
金光瑶とキャラ別考察(1) 聶明玦
■金鱗台での描写
聶明玦は清河聶氏の宗主で、孟瑶のことを「妓女の子」と陰口を叩いていた部下を一喝し、孟瑶の才能を見込んで副将に抜擢した、孟瑶にとってはいわば恩人です。
しかし、聶明玦は乱心する前に、金光瑶にとっての禁忌ワード「妓女の子」を吐き捨て、光瑶を金鱗台から突き落とします。
この、出会いでは一喝した台詞を、最終的に本人が言ってしまっているのが、エモい.....
しかもこのシーンの特筆すべき点は他にもあって、
孟瑶が金鱗台に行き、金光善(父)に掛け合っても、庶子としてどころか入門を拒否され(認知されず)、金鱗台から蹴っ飛ばされる
△
▽
聶明玦が、金光瑶は薛洋と共謀しているのではないかと気づき、「妓女の子め!」と吐き捨て、光瑶は金鱗台から蹴っ飛ばされる
どちらのシーンも、「妓女の子」が原因(聶明玦の場合は遠因)となっていますよね。
清河聶氏に下る前、蘭陵金氏に入門を望むも、庶子扱いすらされずに蹴っ飛ばされる孟瑶と、聶明玦が金鱗台から「妓女の子」と罵りながら光瑶を蹴っ飛ばすシーンは、前述のそれを踏襲している気がします。
聶明玦から蹴っ飛ばされたあと、ズレた帽子を被り直す光瑶の描写は、妓女であった母の孟詩が「君子は帽子をちゃんとかぶってなさい」と言っていた言葉によるものだと思いますが.....
妓女とはいえ、教養もあったんだろうな、孟詩は。
おそらく母譲りであろう彼の頭の良さが、逆に(最終的に)「妓女の子」と言わしめる原因になってしまったと思うと、居た堪れないですね。
※追記
見返していたら、このシーン、完全に対比になってました...(1年ぐらい前の自分、グッジョブ🫶)
吹っ飛ばされる→階段から落ちる→立ち上がる(立ち上がり方がほとんどそのまま)→乱れた服を直すまたはズレた帽子を直す、この時怪我した場所(額の一部分に流血)が左右対称になっている(金光善相手の時が向かって右、聶明玦相手の時が向かって左)→対象者を見上げる
といった形です...シーンがいちいち一致しています(気になった方はぜひ見返してほしい!!!)
吹っ飛ばされ、怪我しても冷静を装った後、最終的には自分自身が息の根を止める相手を見つめるだなんて、なんて悍ましいシーンなのか...(たまらん)
■聶明玦殺害はなぜ起こったのか
捨て台詞「妓女の子め!」は、聶明玦が乱心する直前の台詞。ということは、光瑶は「禁忌ワードを吐かれたから殺そう、利用しよう」とは思っていないようです。
それにしても、恩人であるはずの明玦をなぜ殺そうと思ったのか、それは孟瑶が清河聶氏に仕えていた時代まで遡ります。
1回目に視聴者が見る、清河聶氏に岐山温氏が乗り込んでくるシーンは、重要な場面が抜けているんですが、2回目で謎が解けますよね。2回目は聶明玦の首と魏無羨の人形の共情によるシーンで見る事ができます。
端的に言うと、聶明玦は孟瑶の異常性に気づいてしまった最初の重要人物でした。
少し説明すると、このシーンは
真面目に働き、収監中の薛洋を見張る孟瑶。常に「妓女の子」と貶めてくる清河聶氏の総領が、温氏襲来の混乱に乗じて薛洋を逃そうとしたので、孟瑶が刺した。
→しかし、「清河聶氏の総領を殺すとは何事か」と明玦が怒鳴り散らし、孟瑶は清河聶氏を追放される
視聴者(ワイ)「孟瑶可哀想だな。反逆者を殺害した上に明玦の命を守って追放されるなんてな.....不憫じゃね」
と、最初はこうなるんですけど、真実の方は
孟瑶は共謀者の薛洋と話しているのを総領に見られたので、温氏の襲撃に乗じ、わざわざ温氏の剣をとって総領を刺し殺す。温氏の剣をとって刺しに行く一部始終を明玦が見てしまっていた
でしたよね。
わざわざ温氏の刀を手に取って総領を殺し、温氏の仕業にしようとするあたり、非常にしたたかです...
ここで聶明玦は、孟瑶の異常性に気付き、「もしかして薛洋と何か企んでいるのは孟瑶なのではないか?」と疑うことになります。
孟瑶はというと、「秘密を知った者は必ず殺す」ことがこの描写からわかりますよね。怖.....
実際、孟瑶が殺した人物のほとんどが自分の秘密を知った者なんですよね。そうと分かれば妻ですら手にかける人物ですから.....
しかし、明玦は清河聶氏の宗主という非常に高貴な立場。殺すには有名人すぎる上、作中随一の戦闘力を誇ります。殺害難易度があまりにも高い。.....そこで、じっくりと疑われつづけ、最終的に(聶氏伝統の)気が狂った事にして、自分の手札にしようとしたのではないでしょうか。
明玦が孟瑶を疑念と不信の目で見ていたのは、こういう背景があったからであって、温若寒殺害の際に清河聶氏の仙師を殺害したり罵ったりしたことは直接の原因ではないように思われます。
しかし、清河聶氏を追放された後に、孟瑶が温氏に仕え、温若寒を殺したことのみ知っている藍曦臣にとっては、それが「明玦の、孟瑶に対する不信感」に繋がっているのではないかと思ってしまうのが自然な流れ。
こうして孟瑶は曦臣の目を欺いたのではなかろうか。
だから、義兄弟の契りを結んだ三尊のうち、秘密に気付きつつあった明玦が殺害される(もともとは傀儡にする予定だった)事になってしまったのだろう。
自我を失ってしまえば、ただの人間兵器だからね.....
聶明玦、はじめは人情溢れる短気な脳筋おじさんだと思ってたけど(失礼)、本当は賢くて、さすが宗主やっただけあるんだなという。しかし賢すぎていけなかった。()
妓女の子と言わずとも、とりあえず自分の秘密を知った人物には容赦ない孟瑶、というのが結論でしょうか。
___________秘密を知った者が仮に曦臣だった場合、彼は曦臣も殺していたのだろうか....
■聶明玦は金光瑶を殺s.....
殺しませんでしたね。諸々に気づいて殺そうとしたときにはもう、自分の身体が掻き乱された状態で、対処のしようがありませんでした。
薛洋の一件以降、明玦はかなり孟瑶を疑っていました。蘭陵金氏に入門して金光瑶となった後でも、苦虫を噛み潰したような顔をしていることが多かったような.....
であれば、何かにつけ戦闘力の高い明玦が孟瑶を殺すのは、かなり容易なことではなかろうか。
しかし彼はそれをやらなかった。
個人的に考えてみたんですけどね、
・清河聶氏が岐山温氏に襲撃された際に命を守られているから
・自分の為に人を殺さないという信条を持っているから→自分の恨みだけで孟瑶を殺すのは信条に背くのでNG!
・何かにつけて曦臣から孟瑶を「信じるように」と諭されている事。
特に、藍曦臣の阿瑶贔屓は本当に凄い。笑
温厚で柔和、清廉潔白な曦臣に、孟瑶を信じるように言われてしまっては、義兄弟の契りもある上、なかなか孟瑶をすぐ殺すことは出来ないでしょう。
あとは、孟瑶が諸々の行動を計算づくめで生きていただなんて、思いたくもないですよね...自分の命を守ってくれたのも計算し尽くした上だったとか、思いたくないでしょうし。
実際、聶明玦がなぜ孟瑶を早めに始末しなかったか分かりませんが、総領を殺すヤバい場面を見て清河聶氏を追放した後でも、金子軒に「孟瑶はそちらで元気にしているか」と聞いているところから、元部下としてそれなりに思いやっている部分が見えますよね。
男の中の男じゃん...めっちゃ良い人...(泣)
追放した部下の安否を気にするなんて、普通はやらないと思うんですよね。
陳情令を見終わったあとは、聶明玦の株が爆上がりしました...
金光瑶とキャラ別考察(2) 藍曦臣
■金光瑶が綺麗な面のみ見せ続けた男
綺麗な面と言っても、太平の世の中にするために仕方ないと思われるような殺害に関しては、黙認しているんですけどね。笑
聶明玦に関しては、ぶっ殺して手駒にしようという意志が感じられるため、妓女の子だった自分を拾ってくれてありがとうという気持ちがあったとはいえ、乱魄抄を弾いてじわじわ殺してるのでなんとも言えないんですが
藍曦臣に関しては、もう...ね。♡
原典がBL小説なので、ああ、なんとなくそうなんだなっていうのが分かりますが(私、腐女子ではないんですけども笑)
嫌われたくない相手には、自分の暗部や後ろめたいことは見せたくないですよね。金光瑶が藍曦臣に対してやっていることはまさにこれだな、と思います。
■聶明玦と藍曦臣の似た部分
のちに義兄弟の契りを結び、世間からは三尊と呼ばれる聶明玦・藍曦臣・金光瑶。
金光瑶が孟瑶として清河聶氏に仕えていた時代、姑蘇藍氏が座学を開き、各仙門を姑蘇に招いた時に、曦臣と孟瑶は出会いますよね。
清河聶氏の副使として、聶懐桑と共に献上品を持ってきたは良いものの、各仙門の師弟からは
「妓女の子」
「蘭陵金氏に入門できなかった...」
などと揶揄されてしまいます。
鬱々とした気分でいると、そんな孟瑶に話しかけてくる男がいる...藍曦臣だ。
清河聶氏の副使という立場は、一仙門のリーダーたる宗主から見て、少し下の立場である上、孟瑶は蘭陵金氏に入門できなかった妓女の子。父親(金光善)から認知もしてもらっていなかった。
コンプレックスの塊の彼に話しかけてきたのは、生まれた境遇も、立場も遥かに違う御曹司...しかし曦臣は、「年齢も近いし、遠慮しないでね」と優しく声をかけます。
こんなん誰でも惚れるわ。()
曦臣は、孟瑶が妓女の子だろうと関係なく、その素質を見抜いて友としてくれた訳です。
この出会いの部分は、「妓女の子だし...」と罵られている場面で孟瑶を助け、清河聶氏の副将として取り立てた聶明玦と少し似てますよね。
ある意味、藍曦臣を捨てる気になれないほど修羅にはなれなかったからこそ、孟瑶は成敗されてしまったのではないのか...?
周りが罵ったとしても、絶対に自分を肯定してくれる存在。味方になって、助けてくれる存在。それが藍曦臣だったのでしょう。
そんな存在をみすみす踏み台にすることは、たとえあの孟瑶とて、不可能だったと思いますね...
(いやもう、曦臣があまりにも理解ある彼くんなんだよな...)
■雲萍城の霊廟で
金光瑶の出身地でもある雲夢の雲萍城の霊廟が、金光瑶のものになっていたということがきっかけで、魏無羨や藍忘機によって次々と彼の悪事がばれていってしまいますよね。
乱魄抄の件でも、聶明玦殺害の首謀者が金光瑶であるとはなかなか信じなかった藍曦臣。しかし、霊廟に連れてこられた曦臣は光瑶によって霊力を失い、ここでようやく謀られたことに気付きます。
もはや開き直って、それまでの大人しく頭の切れる美麗な佇まいを捨て、いかにも悪役仕草といった悪い笑顔で嫌味を言い放つ光瑶と、信じられないような怒りと呆れの目を向け、悲壮感漂う曦臣の2人が対照的で凄く良いシーンです。
■金光瑶へのトドメの一撃
始末する予定だったはず(?)の甥っ子・金凌を庇って左腕を持ってかれた光瑶。
曦臣から「なんか動いたら刺す」と言われて大人しくしていたのに、聶懐桑が「あ!金光瑶が!」とハッタリをかましたせいで、勘違いした曦臣が光瑶の腹をズブリ。
視聴者(ワイ)「孟瑶ォオオオ!!!!!」(※明玦ばりにガチで叫んだ)
この後からのシーンが本当に好きで。
懐桑の危険性に気づかなかったことを後悔したのち、それでも曦臣には信じて欲しかったであろう未練タラタラの光瑶は、「あなたには何にも不利になることしてないじゃないの!」と訴えかけますよね。
実際、曦臣を岐山温氏の追撃から匿ったのも、仇を討ったのも、情報を流していたのも、全部光瑶。
よく考えたら、姑蘇藍氏に対して光瑶が宗主となった後の蘭陵金氏は表立って何もしてないし...
その面を見ると、曦臣に対する光瑶の真心が感じられますよね。
「あ...光瑶...そういえばそうだな...それなのに」
と色々気づいてしまった曦臣を目の前に、金光瑶は
「私と一緒に死んでください」
※追記:吹き替えでは「一緒に死んでくれますか?」になっている...ニュアンスが微妙に強意!!!
確かアニメまどそしの方は「私の二の兄様、私と死んでくれますね?」だったと思う...(もっとあかん...)
と言って、刺されている剣を自分の方にズブズブ刺して...超密着。(これがズブズブの関係ってやつなんだな...)←ちゃうねん。
でも、霊廟が崩れ落ちる前に曦臣を突き放して、崩れ落ちる霊廟で息絶えたと思われます。
(※追記:魏無羨の腕から、莫玄羽の仇が死ぬまで消えない傷が最後に消えたため、確実に死にました〜〜悲しみ😢)
生きててほしい気もする。()
※追記:霊識が残っていませんか?!?!大至急阿瑶の霊識をください!!!陰虎符で復活させたいです!!!!こちらに通りすがりの夷陵老祖はいませんか?!?!(薛洋スタイル)
ある意味、1番大切な人からブッ刺されて死ぬことになる...まあ、あれだけのことをしたんだから仕方がない気もするけども。
懐桑がトドメを刺してたら、こっちもスッキリ見れた気がするんですが、実は被害を被ってなかった曦臣がトドメ刺しちゃうのが本当モヤモヤしてしんどいやつ...
聶明玦の項で、もしも自分の裏の顔に勘づいたのが藍曦臣だったら、彼も殺してたのか?という疑問。
原作勢ではなく、アニメ魔道祖師と陳情令のみ履修してる私がいうのもなんですけどね、やっぱり殺してないと思いますよね...
ヤンデレ彼女みたいに、「そうであったとしても貴方は全肯定botでいてくれるよね?(暗黒微笑)」でごり押ししたのではないでしょうか。笑
なんのしがらみもない世界で、幸せにしててほしいわね...
おわりに
めっちゃ長くなってしまった。言い足りないぐらいです。それだけ魅力的なキャラだと思う、金光瑶って。
最後になりますが、彼が最期、曦臣に「私と一緒に死んでください」と言うシーン。
腹の内が読めない、本音がなんなのか分からない光瑶が最期の最後に振り絞った本気の告白に見えて仕方ないんですよね...
「お前も道連れにしてやる」ってことだけど、道連れにしたい相手ってことでしょ、つまりそれは。
この関係性をここで披露してくんのエグくね...?って思いましたよね、本当に。
陳情令、裏の主人公と言っても良いんではないかというほど、本当に濃ゆいキャラだな、この歪んだ感情が愛おしいな〜と、見終わってから何度も思います。
ただの狂人ではない人間らしさがクセになる...
金光瑶目線の陳情令も凄く面白いので、2周目以降の方がいれば、是非。笑
※追記(クソ長いです)
テレビ大阪の吹き替え+字幕版陳情令を再び50話きちんと見ました。
それで改めて気づいたこともたくさんあります。
例えば、金光瑶の最期、曦臣の剣、刺さったままじゃん...とかね。
曦臣さん、あの後放心状態で「阿瑶が分からない...」とか言ってたけど、阿瑶に自分の剣持ってかれたから剣も佩いてないし、ふらつく足取りで廟の中に入って行ってましたが、剣探しに行ったのだとしたら阿瑶の御遺体とご対面されたのでしょうか...
だって自分の剣、刺さったままだし...(何度でも言いたい)
何より、懐桑の「金宗主が藍宗主を襲おうとしたの、たぶん見た!」がハッタリだった可能性があり(十中八九ハッタリだと思うが)、おそらくここで曦臣が(阿瑶の事信じてやれなくてその上で殺してしもた...)なんて思ってたら流石に辛すぎる。
まあ、人を裏切りまくってた金光瑶という男の最期が、1番信頼していた藍曦臣の、ある意味裏切りによって迎えられるという展開は、因果応報でしかないのかもしれないですね...
どれだけの悪事を働いてきたとしても、やっぱり金光瑶は「許してくれる存在」、拡大解釈すれば「心を許せる相手」が欲しかっただけの人なのかなと。
侮られないように所作や服装をきちんと気をつけていても「妓女の子」だと陰口を叩かれ、父からは冷遇される。ただ普通に仙師として生きたいのに、嫌でも非嫡出子であることがずっとついて回ってくる...
彼の剣の名前は「恨生」ですが、まさに自分の出自を恨み続けなければならなかったことでしょう。
どうあがなっても変えることのできない出自だとしても、そんなことを跳ね除けるほどの名声と地位が欲しい。
どんな名家の人間も、庶流の家柄だとしても、人として変わりはないはずなのだから、自分も自分を優先したって構わないじゃないか。
名家の人間が元々その高い地位を与えられているのなら、その地位に足る能力のある自分はどうしてこんなに蔑まれているのか、光瑶は悔しかったと思いますよ(観音廟で金凌に対して「お前の父(金子軒、光瑶とは誕生日が同じ)は尊大だったが周りには常に人が群がっていた」「誕生日一緒なのにかたやクソデカ誕生パーティーしてさ...かたやパシリやで(※意訳)」という発言から)。
非嫡出子なだけで、こんなに理不尽に、生まれだけで虐げられているんだから...
だから、どれだけ酷いことをしても「許してほしい」、そう願い、許してくれる人を探し続けて、見つけたんです。2人。
でも、1人は許してくれなかったし、もう1人については心から慕ってくれていたのに最後の最期で自分にトドメを刺してきた。
また許してくれなかった...そう思っていたけれど、最期に彼(曦臣)は光瑶に対して殺意を無くした描写がありました(掴みかかるような仕草をしていた手を下ろした)
きっとこれで、光瑶は「許してくれた」と思ったのではないでしょうか。
また、これから自分が死ぬことで許してもらえるのならそれでいいんだと...
最期まで聶明玦に対しても「まだ許してくれないんですかぁ?!」なスタイルだったので、彼の人生のキーワードは「許し」なのかもしれません。
...陳情令屈指のヒール役と言っても過言ではない彼です。物語がこうなってしまっただいたいの元凶ですから「許されなくて」当然です。
だけども、憎たらしいだけの悪役ではなく、彼の人生をメインに物語を追いかけてみると、また違った感情も湧いてくるのは確実です。
2周目以降に視聴するときは是非、阿瑶の気持ちになって見てみてください。そこから先は沼です。お気をつけくださいね...(^^)