UiPathブログ発信チャレンジの最後に
一ヶ月続いた「UiPathブログ発信チャレンジ」も今日が最終日です。
UiPathに関するブログを集めた夏のアドベントカレンダー、ブログを書いた人も、読んだ人も、一ヶ月お疲れ様でした!充実した7月でしたね。
UiPath Friendsの渡辺さんから総括を頼まれたので、振り返りつつ、今回のチャレンジの意義について考えてみたいと思います。
56もの記事が集まりました
今回、渡辺さんに、いきなり「ブログを書いて欲しい」と言われて、面食らった方もいらっしゃるでしょう。そもそも、この企画自体が、(おそらく)発案から早々にローリングスタートしたので、企画自体に吃驚したかもしれません。
しかし、鉄は熱いうちに打つものですから、こうしたものは、タイミングが大切です。「やりたい」と思った時がその時です。梅雨の良い彩りになったのではないでしょうか。
このチャレンジでは、多くの人による様々な記事が集まりました。
カウントしてみると、その数なんと56!一日2つ近い平均なので、初の試みとしてはかなり優秀でしょう。
内容としては、おおよそ半数を少し超える数が技術的な内容、残りがコミュニティなどに関する技術以外の内容でした。ここは意外とバランスが取れていますが、もう少し「苦労した話」「初心者が挑戦してみた!」など、感想的なものも集まると良かったかもしれません。
技術的な内容に関しては、手が届きそうな話から、ハイレベルな話まで集まり、どのレベルの人にも何かしら面白いトピックがあったのではないかと思います。個人的には、チップス的なものがブログ記事として書かれるのは、ありがたいですし、アセンブリの記事には、思わず頤を解きました。
スタイルとしては、大半がブログですが、動画の投稿もありました。これはユニークですね!UiPathを文章とキャプチャで説明しようとすると、手間がかかりますが、動画であれば、操作しているところを撮影するだけで済むので、今後増えていくと良いスタイルだなと思います。楽しさの雰囲気も伝わりやすいです。
投稿者は、ほとんどがUiPathを以前から使っているユーザーであり、コミュニティ活動に参加している方がほとんどです。今回のような初回は、大概このような感じでしょうから、今後、初心者をどう巻き込んでいけるのかは、課題の一つでしょう。
また、ブログを書くこと自体、書き慣れない方には、なかなか大変なことです。渡辺さんからの誘いをやや強引に感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、一方でやんわりとした誘いでは人も集まらないので、このあたりの塩梅も、上手くやっていく方策を考える必要があります。
全体の感想としては、面白い記事が集まりましたし、こうした企画がなければ、発信しづらいものでしょうから、1年~半年に一回くらいはこのような機会があると面白いなと思います。定例化すると、半年後に向けてネタを暖める人も出てきて、書く側も書きやすくなります。
情報を発信するということ
今回のようなブログの発信は、文化を作っていく上で大変重要です。UiPathやRPAが世の中に広まり、定着していくのに欠かせないものなのです。
そんなこと言ったって、所詮は素人の書くブログで、公式や書籍があるから良いじゃないかと思われるかもしれません。公式や書籍での発信も大事なものですが、「それがあるから、ブログやSNSはなくても良い」ものでは、決してありません。
情報には、情報発信媒体も、情報の内容も様々な種類があります。
公式や書籍は、名称や基本的な使い方を発信するのに適した媒体ですが、一方で、使った実感や細かいコツ、実例や、使ったことでの感情などの「周辺情報」を発信するには向いていません。
こうした「周辺情報」は、ブログやSNS、コミュニティが得意とするところです。
そして、この「周辺情報」が担う役割は大きいです。
何故なら、文化を形成しようと思ったら、様々な媒体から、多角的な情報を提供し、それが得られる状況であることが必須ですが、上手く膨らまないケースもあり、その原因の一つが「周辺情報」不足だからです。
特に、いろいろな情報を発信しているようで、「情報が足りない」と言われる場合は、こうした情報の種類に偏りがあったり、発信していること自体を知られていなかったりすることが多いのですが、その「足りない部分」「偏ってしまった部分」が、将に「周辺情報」になりやすいのです。
ある意味、公式からの情報や、書籍からの情報は、お金で解決することもできますが、「周辺情報」ばかりは、ユーザーの気持ちの盛り上がりに依存します。お金で解決する方法もないわけではないですが、どこか嘘くさかったり、読む側が求めていない内容であったりします。
また、ユーザーの気持ちが盛り上がったとしても、自分の持つ情報が「大したものではない」「誰でも知っていることだから、わざわざ言う必要はない」「もっとできるようになってから発信しよう」「有用じゃ無いから発信はやめておこう」「自分はまだ発信するレベルではない」などと、判断されて消極的になりがちです。
しかし、情報というのはそういうものではありません。成功事例や、ベテランのマニアックな情報でなく、「苦労してうまくいかなかった」「途中で心が折れちゃった」「Hallo Worldができた!!嬉しい!!」という情報であっても、欲しい人はいるのです。勝手に不要だと決めつけてはいけないのです。
情報を発信する側は、情報の受け取り手が「どれぐらい欲しいか」というのを正確に類推することはできません。それはもう発信してみなければわからないです。
もしかしたら、誰も要らないかもしれないし、誰かが要るかもしれない。
誰も必要でない情報でも良いではないですか。書いた分だけ、あなたの記録になり、あなたの文章力は上がります。そして、誰か一人でも必要としている情報なら、嬉しいじゃありませんか。少なくとも、その一人は、あなたの情報で救われるのです。
こうした性質から、「周辺情報」を充実させるのは、大変難しいです。
「機会があったら、ちょっと書いてみてください」程度では、尻込みしてしまう人も良いでしょう。
もともと、UiPathは、RPAツールの中でも、情報が豊富な方ではありますが、他のRPA以外のツールと比べれば、まだまだ認知度は低いです。
このようなブログ発信チャレンジを行うことで、尻込みしていたかもしれない幅広い情報が世にリリースされたばかりでなく、発信していることを周知する第一歩になったことでしょう。
(多分)運営側の勢いだけで始まった企画ですが、無事に最終日までブログが集まったことに、UiPathの文化としての成長を感じます。
最後にお願いしたいこと
最後に、今回のチャレンジで、初めてブログを作った方もいらっしゃるでしょうし、初めて、まとめて書いた方もいらっしゃるでしょう。
お願いしたいのは、これを継続するということです。継続すると言っても、毎日やるというのは土台無理な話なので、そうではなく、自分が新しく何かを作った時でもいいですし、イベントの時だけでも構いません。挫折した時だって良いのです。
「何かあった」時に、「こうして情報を発信するのだった」ということを思い出していただけるといいなと思います。
また、今回、参加されなかった方も、次回また企画があったら、感想でも良いので、投稿してもらえると、UiPathファンとしては、ありがたいです。
postscript:
本文中に「誰も必要でない情報かもしれない」と書きましたが、今回ばかりはそんなことはないですね。例えどんなブログであっても、渡辺さんとUiPath社の人々は、毎日喜んでいたと思いますよ。
postscript2:
そして渡辺さん、大変お疲れ様でした!良い企画だったと思います。
一ヶ月間、楽しかったです。ありがとうございました。