6年前に橋の上で命拾いをした
関東に雪。思った以上に雪が積もっていた。
家の近くには橋があるんだけど出かけるときはそこをいつも通っている。
その橋もすごく雪が積もっていた。
家に帰るときには雪がもう止んでいた。
このままの状態で凍ったら歩くときは危ない。
雪かきしなきゃと思って、家の前から橋にかけて夜一人で雪かきをした。
関東の雪は水分を多く含んでいるので、雪が重い。
慣れない雪かきで時間がかかっていた。やり始めたものの、終わる?と思っていた。
1/3くらい終わったところで女性が私に声をかけた。
夜で暗いのと、帽子とマスクしていたから誰だか分からなかったけれど、
手伝うと言ってくれた。二人で雪かきをした。
一緒に手伝ってくれた人は近所の人で、名前を言われてから気が付いた。
そういえば、この橋で助けてもらうのって二回目。
一回目は6年くらい前。あの頃は毎日が緊張状態だった気がする。
子供は幼稚園年少で、私は延長保育に申し込んで久々の仕事をパートでやり始めた頃。
働くのが久々だったり家庭でもいろいろあったり生きてる心地がしなかったような気がする。
子供の幼稚園から帰るときいつも通り家へ向かうところに橋がある。
たまたま反対側からすれ違った女性が慌てた様子で「大丈夫⁉」と声をかけた。
雪かきの女性とは別の人。
なんと私は橋の上から飛び降りようとしていたらしい。
女性が反対側から来たのと声をかけられたのは覚えているが、
飛び降りようとしたことは全く思い出せない。
辛すぎて頭の中がマヒしたんだろうと思う。
すごい慌てた様子で私に声をかけていたのは思い出せる。
別の日に偶然会ったとき、女性は「私があの時、反対側から歩いてこなかったらあなたは飛び降りていた。止めなきゃ!と思った」と話している。
私が健康で生きているのは、6年前に慌てて声をかけてくれた女性のおかげだ。
雪かきをしながらそんなことを思い出した。
1時間くらい経過して、長い橋の雪かきは無事に終わったのだった。