物理化学:反応速度式を解く3(擬1次反応)

大学の物理化学の教科書で出てくる反応速度式は苦手な人も多いかもしれません。しかし、式の立て方と微分方程式の解き方さえ理解できれば簡単にわかる分野です。大学院試でも得点源となるでしょう。

代表的な反応速度式である  擬1次反応速度式(-d[A]/dt=k[A][B])の解説と解き方を下記に載せました。

〇擬1次反応

擬1次速度式とは大過剰の物質Bが少量の物質Aと反応して生成物Pが生じる反応で、反応式で表すと下記のようになります。
                                   B + A → P
AとBが衝突し、Pが生成するため、Pの生成速度はAの濃度[A]とBの濃度[B]の積に比例するので、Pの生成速度はd[P] / dt = k[A][B]となります。
d[P] / dt = -d[A] / dt = -d[B] / dt であるため、「-d[A]/dt=k[A][B]」を解くことになりますが、普通に微分方程式を解くことはできないので、大過剰条件 [B] >> [A]を使って解きます。


詳しい解き方は下記のリンクに載せています。
なお、擬1次の意味は条件 [B] >> [A]よりAの1次として近似することを指しています。

ここから先は

0字 / 3画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?