想定外が想定内に | mofi ニュース
『クレイジー〜』のクレイジーな業績で、業界は大盛り上がり。一方で人事の脱落から引き抜きまで、多動症なハリウッドの現状をキャッチ。(掲載:mofi 第219号 2018/08/27)
【興収:8月第4週】『クレイジー・リッチ!』2週連続の1位 先週比-6%の驚異的推移
通常、公開1週目の記録と比較して、2週目の興収は40%以上、60%程度落ちることが常だが、今回の『クレイジー・リッチ!』の2週連続$25M規模の興行は史上でも珍しい部類ではないだろうか。ほかに特筆すべきは、経営危機の真っ只中にあるグローバル・ロード社の起死回生の映画 “AXL” が$2.9Mと非常に厳しいスタートをきったことだろう。(M)
【ハリウッド】異例のヒット作『クレイジー・リッチ』、続編製作決定
一作目の大ヒットを受けての決断。二作目も Jon M. Chu氏がメガホンをとる。東アジア系の俳優がキャストの大半を占める作品として歴史にその名を刻むことは間違いなさそうだ。(M)
【ビジネス】映画スタジオ Global Road 創業1年以内での経営危機の裏側
2017年8月、中国資本で米インディペンデント配給会社 Open Road と IM Global を合併し、鳴り物入りでハリウッドに登場したGlobal Roadだが、想定していた資金調達の失敗により、こちらもハリウッド史上例を見ない短さで経営危機に陥っている例。映画業界がいかに水物であるかを思い知らされる事例。諸行無常、と言うにも早すぎる。(M)
【人事】「007」シリーズ25本目 監督のダニー・ボイル降板へ 理由は「クリエイティブ面の意識の相違」
ダニー・ボイルの監督降板は寝耳に水。2019年10月に公開が目指されていただけに、次の監督をできるだけ早く見つけたいところだが、果たして。(M)
【業界動向】ネットフリックスに追いつけ追い越せと奮起する大手スタジオ
ネットフリックスが映画業界に激震を与えている様子、それに対してハリウッドの各社各様の対応の様子が読み取れる考察記事。ディズニーはフォックスを買収し、ワーナーはAT&Tと組み、業界全体の勢力図がまさに書き換えられている。ハリウッドのパラダイムシフトは加速するばかりだ。(M)
【人事】ネットフリックス、ディズニーの製作部門のトップエグゼクティブを引き抜き
ディズニーの大ベテランである Tendo Nagenda氏がネットフリックスに移籍することは、フォックスを取り込み会社の構造を作り直す只中にあるディズニーにとっては大きな痛手。ネットフリックス対ハリウッド全面戦争、トップクリエイターに引き続きエグゼクティブ層の引き抜きまで進む展開、待ったなし。(M)
著者:三谷匠衡 / 初出:2018/08/27 第219号
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