Vichy/ヴィシー
世界史選択の人なら第二次世界大戦下で暫定政権がおかれていた「ヴィシー政権」の名前で一度は聞いたことがあるかもしれない街、ヴィシー(私は日本史・倫政選択だったので渡航前に読んだ地球の歩き方で知った)。
語学学校に通うため7月中旬〜8月下旬の約1ヶ月半ほど滞在した。
かつてはフランスの暗い時代の象徴でもあったヴィシー(現在、ヴィシー住民のことはvichiçois/eと呼称するが、ヴィシー政権側に与する人の蔑称としてvichist/eという呼称が用いられていたらしい)。それもあってか、当時のヴィシー政権があった建物は既に一般人に購入され、特に観光地化されることもなく、周りの建物との見分けがつかないほどだった。
なお、ヴィシーは古来よりフランス有数の温泉保養地として知られており(2021年に世界遺産に登録)、かつてナポレオン3世が湯治をするために訪れたことでも知られている。その温泉の効果に魅せられたナポレオン3世はヴィシーに多額の資金を投じて再開発をし、規模の割には大規模でよく整備された公園やオペラハウスなどが作られた。
街はCAVILAMというフランス有数の語学学校を擁することもあってか、活気があり、各種インフラも整っていて、住むのにはちょうどいい街だと感じた。パリのような都心感・刺激を求める人にはつまらない街なのかもしれないが、普段生活するには特段不便を感じないし、中心街にはお洋服やアクセサリーのお店がある一方、すぐ近くにアリエ川を中心とした自然も広がっており、バランスのとれた良い街だった。
もちろん、ホームステイ先のマダムがいい人だったこともこの街の印象アップに貢献していると思う。