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弟へ 4通目
久しぶり。
3通目の手紙を書いたのが2019年だって。
5年4ヶ月ぶりに手紙を書きます。
今朝、君の夢を見ました。
前回いつ出てきたのか覚えてないくらい久しぶりで、また最近とんと君のことを思い出すこともなくなっていたのですごくビックリしました。
夢の中で君は私に、自分の友達とやり取りしたLINEの画面を見せてくれました。
その画面には、君が専門学校で学んでいた先にあったであろう仕事に、友達が誘ってくれている文面がありました。
画面をグイッと突き出して見せてくれている君はとても嬉しそうでした。
その画面には君のことを本当に気遣ってくれている文章も見え、私もとても嬉しい気持ちになりました。
残念ながら夢の途中で隣で寝ている子どもが起きてしまったので続きは見れなかったのですが、
なんだか良かったーと思いました。
最後に会ったのはじっちゃんのお葬式か。
ちゃあちゃんも最近認知症の症状が出てきているよ。
会いに行きたいけどなかなかいけなくて申し訳ない気持ちだよ。
今どこでどんな生活をしているのでしょうか?
君の奥さん、子どもたちは心身共に元気かな?
君は元気かな?
元気でやっているならそれだけでいい。
この夢がいい予兆ならいいなと心から思っているよ。
またね。
弟への手紙、みんなに見られるnoteに書いておきながら、全然読んでいる人に伝わらない内容を書いていて、それでいいと思っていたけれど、やっぱりそれじゃダメだなと思い弟のことを少し説明してみようと思う。
弟は私の2人いる弟のうち下の弟(5才年下)。
小さい時からかわいくてお調子者で、人気者だった。
それが大学に入ってから(結局中退する)、様子がおかしくなり、どうやらギャンブル依存症になってしまったようだった。
私はすでに家を出ていたので母づてに話を聞いていた。
その当時の実家は相当殺伐としていただろう。
母の財布からお金を抜く、消費者金融からお金を借りていた、平気で嘘をつく、などまさかあの弟がというような出来事が多発した。
ついに私にもお金の無心メールが届いた。
貸さなかった。
もう昔のことなので忘れてしまった(忘れたかった)けどその他にも色々あった。
色々あった末に弟とは音信不通になってしまった。LINEも未読無視状態。
昨年母が死にかけて財産分与のために父が連絡するとそれは読んでいたので生きているようだ。
どうしてこんなことになってしまったのか。
親との関係も当然あるのだろう。
大学の交友関係が悪かったのか、バイト先かはたまた彼女か。
いや、彼の弱さだったのだろう。
私も一人暮らしをしていて大学時代の彼にはほとんど会っていない。
もし一緒に住んでいたら少しは力になれただろうかと少しだけ思う。
いや無理だっただろうな。
私があのまま実家にいたなら私が壊れていた。
気が利いて明るく、何でもないように人に優しくできる人だった。
どこかで生きていてくれるだけでいい。
そんな弟へ宛てた手紙。