電波の記録 サナトリック・ウェーブの開催に寄せて
はじめに
この記事は名取さな1stLive「サナトリック・ウェーブ」の感想やネタバレを含みます。
未体験でこれから見るかどうか迷っていて、インターネットをウロウロしてたらこの記事に行き合ってしまった、なんて方がもし居たら今すぐ下記リンクから配信を絶対絶対見るべきだし。
早くした方がアーカイブ観られる期間が長くなってお得なわけだし。
この記事は、久しくまともに文章を書いていないオタクによるライブの感想や雑記です。加えてnoteのアカウントも作りたての初投稿になります。
私は素敵な絵を描いたり面白いコメントをしたりはできないのですが、それでも何のアウトプットもしないでいられる体験ではなかったので、素直な感想を残したいと思います。マジな乱文乱筆をご容赦ください。
最高のライブ
詳細なセットリストや一曲一曲の感想を書いていると一生投稿できないし、そもそもカバー曲は初めて聴く曲も多かったし、他のせんせえ方が素敵な文章で紹介してくださっているので、
私は特に印象深かった曲を何曲かピックアップして書いていこうと思います。
OP
暗転したステージのスクリーンにメチャカッコいいオープニング映像が流れた後、カウントダウンが始まる。
会場と配信のせんせえ方が見守る中、袖から現れステージ中央に進んでいく影。
十数分前には「ゲ◯吐きそw」とかツイートしていたとは到底思えない堂々とした足取り。
カウントは0になり、ピンクに反転したスクリーンに見慣れたシルエットが浮かび上がる。あまりにかっこよすぎる演出。ひゃだリティが高すぎる。
惑星ループ
昼公演一曲目、私はもう完全にファンタスティック・エボリューションの口になっていました。
他の曲はないでしょう。流石にね。
この日のための連続リリースの曲だし。
最初からアクセルベタ踏み。
会場も一気に温まってこらええど。
フィルインが聞こえたら乗り遅れないように「ヤー!!」って言わんきゃ。と考えていました。悠長ですこと。
聞こえてきたのは、それよりずっと聴き慣れたリズムの4カウントと、「トゥットゥルルットゥルットゥトゥル」のフレーズ。あっ、ほんとおw
比喩ではなく本当に身体が震えてしまいました。
この曲を一曲目に持ってきた驚きと感動で、「うぅ……」みたいな呻き声しか出ませんでした。「ヤー!!」って叫ぶ準備をしていたのに。情けない。
ずっと聴きたかった曲。やってくれたらいいなと思いつつ、とはいえカバー曲だしな、という思いもあり、期待しすぎないでいた曲。感謝……
折に触れて話題にも上がっていた曲で、これまでの名取の歩みの中でいつも側にあった曲。
思い出が溢れてきて一曲目なのに早くも涙ぐんでしまいました。情っけない。
ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。
ライブ中盤で披露された新曲。
MCで名取が言っていた様に、これまで発表されてきた楽曲と比べると、歌詞の中に些かネガティブなワードが見え隠れする曲。
名取の曲は喜や楽、といった感情が前に出ていることが多かったので、余計にそう感じるということはあるかもしれないです。
ただ、生きていればそれだけではないのは、バーチャルでも肉でも同じこと。
哀も(時には怒も)曲に込めてくれるのは、この先どうしようもなく負の感情に襲われた時も寄り添ってくれる気がして心強いと感じました。
それに、たとえマイナスなワードが使われていても、それでも直向きに進んでいく気持ちが描かれたラスサビは力強くて、そのコントラストでより前向きさ感じさせる名取らしい曲だと思います。私はとても気に入ったので、これから色んな場で披露してほしい。
少し逸れますが、「歌詞」という点では、名取は歌っている時いつでも本当に綺麗に発音するので、ライブで初めて披露したこの曲でも歌詞がスルスル入ってくるのに驚きました。
(私はよく空耳して後から歌詞カードを見て全然違くてウケる、ということがあるので、かなり新鮮な体験でした。)
9/23の振り返り配信でも「滑舌良く歌詞がちゃんと届くのが一番エラいと思っていた」と話していたので、これまでも相当腐心してきた部分なんだと思います。
その後、オヒトリサマの様なロックナンバーではその限りではない、と話していましたが、裏返すとノーゲストの様なモダンな曲調では、やはり名取の綺麗な歌い方が活かされているなと感じたました。今作やゆびきりをつたえてで見せるような、名取の抑揚を抑えた声が好きすぎるので、これからもたまにで良いから作ってほしい。まぁいうてどんな声も好きなんですが。
ソラの果てまで
ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。に続いて発表された2つめの新曲。
ノーゲストが内向きな心情を描いた曲とするなら、この曲は対照的に外側に向けた思いを表現しているような歌詞でした。トラックも流れるようなギターとのオープニングから、徐々に疾走感を増していくシューゲイザーサウンドで名取のディスコグラフィーでは新鮮な曲で驚かされました。
"ねぇ 届いて"のところ良すぎ……
当初は今回のライブのタイトルでもあるサナトリック・ウェーブと名づけようとしていたというエピソードをMCで教えてくれましたが、まさしくで"朝焼け(夕焼け)の空"や、"電波塔"といったアイテムがそのまま今回のKVやシングルのジャケットのイメージになっているのも良すぎますね。
惑星ループでも出てくる電波や交信というモチーフを随所に散りばめているところなんかも込みで、本当にオタクを泣かせるのが上手。
ところで、名取は今回この曲の作詞もしているとのことで、しかも9/23の振り返り配信では曲先だったとも話していましたが、エグい変拍子で複雑な譜割りなのに曲に合わせて作詞ってすごすぎな……。
いっかい書いてさようなら
昼公演最後のエンディング曲。
個人的にはド頭の惑星ループと同じくらい印象に残っている選曲でした。
ラスサビの「今度どっ(パァーン)」で銀テが舞う光景が今でも鮮明に脳裏に焼きついて離れない。
私はこれまで「脳汁が出る」という感覚がイマイチピンときていなかったんですが、あの瞬間に全身で理解しました。あの瞬間の多幸感と気持ちよさたるや……。
「見せたい景色をつくるよ」の歌詞の通り、名取が見せてくれた本当に本当に美しい景色は、終わっていってしまう寂しさも相まって、過ぎていく0.1秒も惜しい様な最高の景色でした。
個人的な話ですが、今年のばくたん。はチケットも有給もバッチリ、現地に来チッタ…wするつもり満々で楽しみにしていたものの、前日から体調がおかしくなり始め、見事コロナが発覚。当日は40℃のスコアを叩き出してベッドでガタガタ震えながら配信で名取探偵の活躍を見守っていました。
そんな事情もあって"いっかい書いてさようなら"は今回特に聴きたい一曲だったので、初めて生で聴くことができて感無量でした。
あと客席みんなでジャージークラブのリズムで手拍子するの楽し過ぎ。老人ホーム入っても毎日やりたい……。
その他
本編以外で感じたこと。主にせんせえ方への愛。
静かなせんせえ方
物販は追加のみちもちさんが欲しくて朝から並んだのですが、列の静かなこと静かなこと。私含めほとんどみんなオヒトリサマなんでしょうね。話し声がほとんど聞こえない。他のイベントなどで物販に一人で並んでいるときは、いつもどこか居心地の悪さを感じていたのですがそれもなく。1時間弱ストレスフリーでした。DEOCO
これは指摘され尽くしていますがDEOCOのパワー凄過ぎ。宮地さんへの配慮とオモロを追求して、各々が自発的にやったことの結果がこんなにはっきり実を結ぶのちょっと感激です。DEOCOは今年のさなちゃんねる流行語大賞でもかなり上位を狙えるのではないでしょうか。期待です。物販
欲しかったみちもちやSANATORIC WAVESのCD、アニマルまーるのCD(デザイン良過ぎ‼︎)に加えてなすど物販でもお買い物しました。いつも配信やラジオで聴いていた宮地さんはじめ、他のスタッフの方ともお話ししていただいてしまいました。お忙しい中丁寧に接していただいて感激でした。これもひとえに名取の人柄や、なすどに遊びに行ったせんせえ方が良い関係を築いてきたからこそなんだろうなと感じたらなんだかとても嬉しくなりました。延長したからまた行きたい。偏在するせんせえ方
六本木のどこに行ってもライブTを着たせんせえがウロウロしてておもろい。私は昼夜現地だったので昼公演の後1時間ちょっと空きがあり、小雨もぱらつきそうだったので交差点のタリーズで時間を潰していたのですが、客席にもちらほらせんせえが。ツイッターで昼公演の感想などを観ながら入った喫煙ブースにも先客のせんせえが。私もそうですがみんな一人。なんと素晴らしい馴れ合い禁止の文化。それでも助け合いはある
それでいてライブ中はマナーが良く、私は不快な思いは一切しませんでしたし、私も気をつけられたかなと思います。特に銀テを分け合って、届いていない人に行き渡るような助け合いの精神も見られ、日頃の名取の丁寧さが我々にも伝播しているのを肌で感じました。以前の配信で名取が「さなちゃんねるリスナーは治安は悪いが民度はいい」と話していましたが、まさに体現していたように思います。これからも続いてほしいさなちゃんねるの美しい文化の一つです。
終わりに
ばくたん。でアナウンスがあってからずっと楽しみにしてきた1日もあっという間に終わってしまい、アーカイブを繰り返し見て余韻に浸る日々です。
それでもあまり寂しくはないのは、名取がこの先を示してくれて、「これで終わりじゃない」ということを繰り返し伝えてくれていたからだと思います。
ソラの果てまでの歌詞や、配信でも「また次やれたら」という話もしてくれて、振り返りつつも、もう名取は前を見据えているんだと知ったら不思議と寂しくは感じないのでした。
改めて、この日のために長い間準備してくれていたバンドメンバーの皆さんや制作スタッフさん、会場スタッフさん、あの場にいたせんせえ。
そして夢の様な景色を見せてくれた名取に心からの賛辞を。
最高の1stLiveでした。ありがとう。