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①妊娠 8ヶ月目、深部静脈血栓症と診断されました。

ご存じでしょうか?産前・産後は『血栓症』を発症するリスクが 約5倍〜8倍 に跳ね上がるそうです。

現在、入院 2ヶ月目に突入している初産婦です。
妊娠29週と5日で “深部静脈血栓症”と診断され、今日で36週目に入りいよいよ臨月を迎えました。

入院してからの治療の内容や入院生活(主に苦労面)については別の記事でお話しするとして、今回の記事では「こんな場合はすぐに病院へ駆け込んで!」という症状について書いています。

何人もの先生方から言わせると、私の場合は不幸中の幸いがいくつも重なったことにより今もこうして生きられているようで(だってそんなん知らへんもん… と拗ね散らかしたい気持ちでしたが)

無知って恐ろしいなと心底思ったので、当時の私と同じように何か少しでも情報が欲しいと困っている方がいらっしゃった時にこの記事が参考になれば嬉しいです。

深部静脈血栓症と、その危険性

そもそも『血栓症』とは、血管の中で血液の塊ができ、血管が詰まってしまう(血液の流れを止めてしまう)病気です。
脳梗塞や心筋梗塞も『血栓症』の仲間です。

静脈の血液は全身を巡って心臓へ戻ります。
下肢の血液の流れがよどむと、下肢の深いところを走る深部静脈に血栓ができ(深部静脈血栓症)、何らかのきっかけで血栓がはがれて心臓へと流れ、肺へと向かう肺動脈で詰まってしまいます(肺血栓塞栓症=俗に言うエコノミークラス症候群)。

この 2つは密接に関係していて、総称して静脈血栓塞栓症と呼ばれているとのこと。
血栓が大きければ心臓が止まり死に至ることもある、非常に危険な病気だそうです。

病院受診を決意した 3つの症状

①片足だけパンパンに浮腫んでいる

片足だけというのがポイントです。
「なんかおかしい気がする…」違和感を抱いたのが 6月19日の夜。
最終的に6月21日(夏至!) に総合病院の産科を受診したところ、腹部からふくらはぎ辺りまでの広範囲に渡って血栓が出来ていることが発覚→救急車で大学病院へ搬送→その日のうちに緊急入院となりました。

何故もっと早くに受診しなかったのか?… 元々非常に浮腫みやすい体質、そして妊娠中はめっちゃ浮腫むという話を聞いていたこともあり、最初はただの浮腫みだと信じて疑いませんでした。
しかも数日後に妊婦健診の予約を入れていたのでその時に診てもらえばいいかな、ぐらいの気持ちでした。

違和感を抱いた 6月19日の夜、右足に比べて左足が太くなっていることに気がつき「これは浮腫みを通り越して腫れてないか… ?」とチラッと頭をよぎりましたが、まぁ、左足のほうが浮腫みが酷いんやろうなぁ、と華麗にスルーしました。(これ、絶対に 1回はこういう自己判断になると思う!全員!←)
でも浮腫みって通常、一晩寝て起きたらある程度スッキリしているものじゃないですか。ホント写真を撮っていなかったことが悔やまれる… 。

翌日 6月20日の早朝、出張へと旅立つ夫をお見送りして、さぁ二度寝するぞーと再びベッドに潜り込む。その際、まだ左足だけ重だるい感覚があるも睡魔には勝てず夢の中へ… 。

二度寝から目覚めてベッドから足を下ろすと、もうそれだけで分かるぐらい左足が重い、だるい、そして動かしづらい。前日19日の夜からさらに左足だけが明らかに太くなっている。というか、右足は一晩寝てスッキリしていたのでますますその差は歴然である。(何故、写真を、撮っておかない?!)

「やっぱおかしい気がする… 」といよいよ不安になってくるも、午後から仕事の予定が入っていた事、それまでに片付けておきたい作業がいくつかあった事からそれらを優先することに。

お昼になり、近所のスーパーへ買い出しに出かけたその時「うん!これ絶対におかしいわ!」と確信しました。
しっかり歩いてみて気づいた事なのですが、まず左足の太ももから爪先までパンパンに腫れているせいで膝を曲げられず、足が棒になっていて上手く歩けない。
戸惑いながらも歩き進めていると(いや、引き返せや)どんどん左足が痺れてきて、痛くはないけれど強烈な痺れにより、思うように足を動かせない。
(今思い返すと… 初めての感覚と経験と不安な気持ちから軽くパニックになっていたのだと思いますが)そんな状態にも関わらず何故かしっかりとスーパーでの買い物まで済ませ、途中で何度か立ち止まって休憩をとりながらなんとか帰宅。

おかしい… おかしい… と何の味もしない固形物を口に放り込みながら、自分史上最速のフリックスピードで Google 先生にあーでもないこーでもないと質問を浴びせまくるランチタイム。
「片足だけに重い浮腫みが出ることはまず無い」と書いてある記事を多数発見しました。

②視界の一部が見えにくい

「妊婦 片足だけ 浮腫む」から始まり、他にも思いつく限りのワードで検索を進めていったところ『血栓症』という病名がヒットしました。

それと同時に、仕事の時間までにできるだけ沢山の情報が欲しくて急いでいるというのに、視界の一部がぼやけだしたのが非常に不快でイライラしていました。

どうせコンタクトレンズがズレたんでしょうね、と思い乱雑に目薬を刺して誤魔化していましたが『血栓症』の人によく見られる症状の中に「視界の一部がぼやける」という一文を見つけ、背筋がゾッとした事を覚えています。

③立っているのも辛いほど痺れが増してくる

仕事や作業(デスクワーク) を終え… 夕方、夜になるにつれて、昼間のような「歩けないほど辛い」状態を超えて、とうとう「立っていられないほど辛い」状態になりました。

相変わらず痛みではなく、痺れている。
見た目としては、パンパンに腫れてはいるが皮膚の状態は特に問題なさそう… という感じでした(血管が浮き出ていたり、傷や青アザが出来ていたりも無い)。

詳細は別の記事でお話ししますが、私は無知ゆえに最後の賭け(←) として、やってはいけないNG行動の 1つである入浴して血行を良くすることにしたのです。

この選択がもう、大失敗!

・痺れがさらに増した
・血管が浮き出てきた
・足の中を大量のミミズがうごめいているみたいな感覚がする

私は通常スタンディングスタイルでお風呂に入るタイプなのですが、大袈裟でなく立っていられないので座るわけです。
ただ座るにしても足が痺れているし膝を曲げられないので、どうにかこうにか工夫しようにもまぁとにかく体勢が辛い。
それでなくとも妊娠後期で色々な体勢が辛い時期… ヒィヒィ言いながらやっとの思いで脱衣所に出るも、身体を拭くのも服を着るのも、もうすべてが辛い!

ただあとから振り返ると、入院後しばらくはシャワー禁止だったので、このタイミングで頭を洗っておいてマジで良かった… と心底思いましたが。
生きているからこそ言える感想ですね。
どんな出来事にもメリットとデメリットがそれぞれ存在するのですよ。苦笑


以上が、病院受診を決意した 3つの症状でした。


夫に6月20日の夜に電話で詳細を伝え、翌日のなるべく早い時間に病院へ行く話をしました。
タイミング良く先方の都合で仕事がリスケになった事や、産科の先生が「これからすぐに来院してください」と緊急で対応してくださった事など、さまざまなラッキーが続いたことにより、命に別状がないうちに受診することが出来ました。

本当は、何かあった時の為に(もうすでに何かはある)夫が出張から帰って来て一緒に居るタイミングで病院に行きたいと考えていたんです。
自分の親は遠方に住んでいるため頼れないし、駆けつけられない。
近所に義両親が住んでいるとはいえお仕事されているので、なるべく緊急の対応はさせたくないなぁという気持ちがありました。

結果的に嫌な予感が的中してしまい、受診してそのまま大学病院へ搬送→緊急入院となったため、出張へ見送った早朝から、愛する夫とずっと面会できずに今日まで入院生活を送り続ける事態にはなりましたが… 。

でも今思うと、不幸中の幸いがいくつも重なったおかげでこの命があるわけで… ゴチャゴチャ考えずにさっさと病院へ行くべきだったと強く思います。

『血栓症』に限らず、もし妊娠しているママさんご本人がなにか「おかしいな」「いつもと違うな」という気がしたら、きっとその感覚は正しいです。
結果的に何事も無ければ良かったね〜で済む話なので、ご自身とお子様の為に、ほんのわずかでも違和感があればすぐに受診される事を強くお勧めします。

今後について

実は、今回の記事を投稿した8月4日に、2回目のCT検査を受けます。
血栓が完全に溶けていればよいのですがもし、太い静脈に血栓がまだ残っていた場合、首からカテーテルでフィルターを入れた状態でお産に臨む事になります。
ただでさえお産は命懸け… お産中に肺に血栓が飛んでしまったらそれこそ母子の命に関わります。

頭では分かっているのですが、まだ全然、心が追いつきません… 首からカテーテルを入れるってまず局所麻酔がめちゃくちゃ痛いらしく、管が通っている間は当たり前ですが違和感しかなく、かなり細かく気を遣った生活をしなければならないそうです。(また寝たきりの介護生活に近い日々かなぁ… てかさ、産める?お産に集中できる?そんな状態で。)

まぁこればかりは結果を受け入れて対応するしかないので、今日の検査、そして結果が出るまではあまり気にし過ぎずにゆっくり過ごそうと思います。

②片方の足だけ浮腫んでいる際のNG行動編
③治療の内容や入院生活編
④検査結果から出産までの記録と今後編

についても書き終えたら投稿していきます。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。