興味を惹かれるもの
わたしは絵を見ることが好き。特に過去に描かれた絵が好きで、大好きなフェルメールの絵の展示があると、行ける範囲で見に行った。見たい絵を見ることに関しては、何よりフットワークが軽くなる。
絵を見ることで、その絵を描いた人がいること、その目線の先にいる、描かれた人物たちは、確かにその時を生きていたということ、わたしと同じように笑ったり泣いたり、人を愛していたんだということを、生々しく感じられる。
以前から美術史にも興味があって、最近西洋美術史に関する本を読んでいるんだけど、絵を通して、その時代や地域の文化、生活様式を読み解くことができるというのが、とっても面白い。その本の中では、様々な絵を取り上げて、絵にまつわるストーリーや、歴史、文化について解説されていて、ますます絵を見ることが好きになったし、いろんな絵を見たいと思った。
大学生の頃には東洋美術史の授業を受けて、これまたすごく好きになった。その時課題のために読んだ本で洛中洛外図屏風にはまり、初めて一人で新幹線に乗って、実物が展示されているという東京と茨城の博物館まで見に行った。この時洛中洛外図屏風にはまったのも、屏風にたくさん描かれた人の仕草や服装を見ることで、当時の文化や流行が読み取れるというのが面白いと感じたから。
そう考えると、わたしが絵を見るのが好きなのは、その時代や地域の文化、生活に興味があるからなんだって気づいた。
わたしの大学での専攻は民俗学で、そこでは地域の文化や習慣、生活様式を学んだ。ずっと、民俗学を勉強していたことと、絵を見るという趣味は、別々のものだと思っていた。というか、あえて結びつけて考えてこなかった。だけど、わたしは常に「ひとの暮らし」というものに興味があって、だから民俗学を学び、絵を見ることを楽しんでいるんだと思う。そう考えると、納得。
なぜ、暮らしに興味があるんだろう?ということについては、これからまた考えてみよう。
感染症の流行により、開催を心待ちにしていたロンドンナショナルギャラリー展に行くことを、泣く泣く諦めた。離島で福祉の仕事をしているために、移動は慎重になるし、職場でもかなり厳しく制限されている。感染症が収束し、以前のように自由に移動できるようになったら、まず美術館に行きたいな。いつかヨーロッパに行って、好きな画家たちが生きた街で、その空気を感じてみたい。まだまだ夢のまた夢だね。
そんな日が来ることを祈りながら、自分にできる対策をしっかりして、自分や大切な人たちの命を守ろう。それまでたくさん本を読んで、もっともっと知識を深めよう。
読んでくださって、ありがとうございました。