雨音を聞きながら

この週末は、ずっと雨が降っていた。わたしは週末はとにかく家から出たくないから、天気が悪い方が、「せっかくいい天気なのに、ずっと家にいた」と思わず、心置きなく引きこもれてよかったのかも。

「せっかくの休日だから」と、あれもこれもやらなければいけないと思うことをやめた。結局何もできないことの方が多くて、それを「せっかくの休日なのに何もしなかった」と思ってしまうと、落ち込む一方。最初からそういうことを考えなければ、何もしなかった自分を責めることもない。それでもこの週末は、ミシンを出して巾着を作ったし、最低限の掃除もした。充分じゃないか。

巾着は、趣味の刺し子を活かしたもので、なかなかいい感じ。一つは実家の父からリクエストされていたもので、もう一つは自分用。刺し子をする方が楽しくて、こうやって何かに仕立てるのはどうしても後回しになりがち。いつか何かを作ろうと放置されているものも多くて、もったいない、無駄なことをやっているのではないかって思ってしまうけど、趣味なんてそもそも、好きじゃない人から見たら無駄なことばかりだと思うから、気にしないことにする。わたしは自分の手作りのものを使っている。職場のPCにかぶせてる布は刺し子したものだし、ポーチ類はみんな手作りのものだし、刺繍した布で作ったくるみボタンの髪ゴムを使っている。「貧乏くさい」と言われたこともある。でも、幸い今職場ではそんなこと言う人いないし、むしろ「それ自分で作ったの？」って、ポジティブなニュアンスで聞いてくれる人もいて、ちょっと嬉しい。最近お菓子作りにもはまっていて、家では食べきれないから職場でおすそ分けした。今の職場のメンバーは、甘い物好きな人達ばかりで、おすそ分けしても喜んで食べていただけて気持ちがいい。

仕事をしていく上で、もっと勉強してスキルアップしていくことも必要なのかもしれない。仕事以外の時間にもっと頑張った方がいいのかなって気持ちはある。でも、今のわたしは仕事に関係ないことで、やりたいことがたくさんある。手芸や絵を描くこと、お菓子作り、どれも、技術向上させて販売してお金を稼いで、なんてことを目指しているわけではない。単なる趣味で、言ってみれば無駄なことでもある。でも好きなの。楽しいの。平日の夜の時間や週末を勉強に充てれば、もっと仕事できるようになるだろうとも思うけど、今は、仕事以外の時間は仕事を忘れて趣味を楽しむことで、仕事を続けられている。それに、むしろ最低限の生活に加えて、趣味も楽しむだけのお金を稼ぐことを目的に働いているとも言える。

周りと比べて焦ったり、不安になることもある。でも、わたしの生活はわたしだけのものだし、わたしが何に幸せを感じるかは、わたしにしかわからない。ほんの一瞬垣間見えた、誰かの生活や価値観から、自分を卑下する必要なんてない。大丈夫、大丈夫。

明日から、また仕事に行かなければいけないことがひどく憂鬱。先々考えると、どんどん行きたくなくなるけれど、まずは明日のことだけに集中して、やらなければいけないことを黙々とこなせば、また夕方には家に帰って休めるんだと思うと、少しはやる気が出る。明日も頑張れ、わたし。

読んでくださって、ありがとうございました。