怖かった継娘の訪問が結果オーライだった話
息子くんと娘ちゃんが我が家訪問を企画していたけれど、直前に息子くんの親友がコロナ陽性となりました。息子くん本人にも風邪のような症状があり、PCR検査を受けたら陽性。息子くんの、我が家訪問は断念となりました。
家族とは離れてWG(Wohngemeinschaft ボーンゲマインシャフト / 数人で住居を共有する共同生活。各自個室+キッチン、ダイニング、トイレお風呂、洗濯機供用 ) で独り暮らし中の娘ちゃんですが、息子くん(弟)とも近所ですし会っていました。ですから、弟の陽性を受けて、PCR検査を受けました。こちらは陰性。予定通り、我が家を訪問するとのことでした。
この娘の訪問ですが、私、正直気が乗りませんで、とっても憂鬱でした。
以前の記事にも書きましたが、ここ数年の娘ちゃんの言動が私の理解と許容範囲を大幅に超えており、また、養育費絡みの不安と苛立ちから(私が)なかなか抜けられないでいたからです。
進路にも迷走しまくった娘ちゃんですが、先月、やっと『パン職人』という目標に辿り着きました。目標が見つかって本当に良かったと思います。
でも、始まらないのです。
まだパン職人の専門学校へ通い始めようとしません。
夫が電話で聞いたところによると、「夏が終わってから学校へ行く。」と言うのだそうです。どうして今直ぐではなく、数ヶ月後からなのか。私から見ると、去年の夏から娘ちゃんは充分に休憩時間を過ごしたようにしか思えないのですが。
そんなこんなで、娘ちゃんとの再会を憂鬱に思っていました。
「普通に会話ができるかしら。」「会っている時にまたこちらがイライラしちゃうような発言がでないかしら。その時、落ち着いて対応できるかしら…。」
ナーヴァスになる私に気づいた夫が気遣ってくれましたが、私は私の憂鬱を素直に伝え、「後は、私が私の感情をコントロール出来るかだから。」と、夫には普段通りに接しておいて貰いました。
さて、そんなこんなで勝手に独り憂鬱で緊張した私をよそに、時間は来るもので娘ちゃんが駅に到着し、夫が迎えに行きました。
娘ちゃんを見るのも、会うのも嫌だな…と思っていたのですが、実際に「ハロー!」と入ってきた娘ちゃんを見た瞬間、自分で自分の感情にびっくりしたのですが、フワッと「あ、会えて嬉しい」という感情がきたのです。本当に、感情が先に勝手にこちらにきて、私がそれに気づいてびっくりした感じ。
「なんだ、大丈夫だった、良かった!」と思った途端に、それまでの緊張がブワッと一気に解けました。自分の家族にはいつ会っても嬉しいものですが、それに似た感情を、今回初めて愛娘に受けました。そのことに自分が1番驚きました。
ポジティブな、良い傾向だと思います。
それからは、リラックスして愛娘とも接することが出来ました。
夜、寝る前に寝室で、夫に「娘ちゃんと会うの憂鬱だったけど、会ってみたら会えて嬉しいと感じる自分の感情に気づいて驚いた。会えて嬉しいと思ったよ。」と伝えると、夫は「嬉しい知らせだ。」と言ってくれました。
それから数日を一緒に過ごし、その間に少し娘ちゃんの話も聞けました。
・今月から彼氏の暮らすWGに引っ越して、一緒に住んでいる。(4人で暮らすWGで、他に2名別の人も住んでいます。キッチン、ダイニング、お風呂トイレは共同で、各自が個室を持つWGです。娘と彼氏は個室2部屋を使うことになります。)娘と彼氏は、1部屋を寝室に、1部屋を作業部屋にしている。
・今月からパン職人の学校へ通い始めることも出来たのに、行かなかったのは、彼氏が夏の終わりから院へ行く為に街を出て引っ越すので、それまでの数ヶ月間を彼氏と過ごしたいから。遠距離になる前に2人の時間をとりたかった。
だそうです。
私には、彼氏との同棲で寝室を共にしている報告をお父さんへサラリと出来る感覚も、養育費つまりは両親のお金で彼氏と同棲して暮らすという感覚も、(まあこれは離婚家庭で養育費という特殊な環境が可能にさせている状況かも知れませんが。一般家庭で二十歳そこらの収入もない学校にも通ってない娘が「彼氏と住むので生活費は出してね。」と両親に言ってきたら「え?」と思うのだろうけれども。娘は独り暮らしから彼氏と暮らすに変えただけ、費用も折半でむしろ安くなっている…という感じです。)ないなあと思うのですが。
そして、学校を遅らせる理由が「彼氏との時間の確保」なのも、養育費をもらっている立場で、その判断をできるのも(養育費を払っている親ではなく) 娘なんだ…と思ってしまいます。
けれども!
私は変わりました!
物事をポジティブに捉えるのです!
同棲生活費が親のお金だろうが、学校を遅らせようが、彼女はもう自分の道を進み始めているのです!
行動し続けてくれている限り、なんらかの形で前には進み続けるのです!
私は今回、娘ちゃんに直接質問もぶつけました。
「バイトはどうなってるの?」→「今は何もしていない。去年の夏のイタリア旅行前に辞めたきり。」
「新しいバイトは探すの?」→「多分。でも養育費で生活出来ているから、(バイトするかは) わからない。」
「学校を夏が終わってからにしたっていうけど、後1年半で養育費の支払いは終えるよ。卒業が間に合わないけどわかってる?」→「パン職人の学校へ行き始めたら週3日の実習があるから、毎月実習に対するお金(お給料)が入るようになる。実習の2年目には両親からの養育費と同じくらいもらえるはずだし、今もその金額内で生活出来ているから、養育費が終わっても大丈夫!」
そして、「どうしてパン職人なの?」という質問には、どうして興味をもったか、これから学ぶのが楽しみでしょうがないことなどを楽しそうに沢山話してくれました。あんまり楽しそうに話すので、ちょびっと涙がちょちょぎれました。←死語ですかね、ちょちょぎれる。。。
涙の理由を聞かれても困るんですけど、ああ、大丈夫かもって思ったからかしら。色〜んな意味で。本当に、色〜んな意味で。
なので、今回、娘ちゃんに会って、良かったです。
2022年3月6日